いいから読んで!でも待って!!19巻出るまで最新話とか読まないで!漫画『龍と苺』のくれた「体験」

※今回の記事は多少というか、ネタバレする部分もありますが内容に大きく触れるものはありません。多分


皆さんは将棋漫画といえば何を思い浮かべますか?

ハチワンダイバー、月下の棋士、3月のライオン…意外とあるんですよ。いや、意外とっていうのは「将棋なんだから少ないはず」というわけではなく、サッカーや野球の方が人口多そうなのに…という勝手なイメージです。

ただ、調べてみると2022年のサッカープレイ人口が309万人に対して将棋は460万人もいるという事を知りました。藤井聡太で盛り上がったのは知っていたんですが、実際のプレイ人口がそんなにいたなんて知りませんでした。ごめん!

それならば将棋漫画だってこんなに沢山出てくるのも当然の結果。
そして、今そんな将棋漫画の話題作をご存じでしょうか?

(C)柳本光晴/小学館

少年サンデーで連載中の「龍と苺」

 命懸けでやれることが見つからず、満足いかない日々を送っていた、藍田苺。中学2年生のある日、クラスで暴行事件を起こしてしまったことから、スクールカウンセラーの宮村と出会い、将棋の世界に引き込まれる。宮村は、苺の中に秘めたる将棋の才能を見いだし、次々と将棋大会に参加させる。
 将棋に勝ちたい! 苺はその一心で強い相手との対局を重ねるたび、一手一手、着実に強さを増していく。そして、アマチュア初、中学生初、女性初、と前代未聞の快進撃で将棋界のあらゆる記録を塗りかえていく!!
 破竹の勢いで勝ち続ける藍田苺15歳、ついに竜王戦七番勝負に臨む……その結末は…そして!!!
 視線はぶれずにまっすぐに!! 一手一手強くなる “闘う” 将棋マンガ!!

(少年サンデーHPにより引用)

いやお前…もう4年も連載して17巻も出とるやないかーい!
と思うのも当然なんですけど、今だからこそ勧めたい理由が当然あります!

ありますが!理由は言えません!

そして絶対に龍と苺の前情報を入れないでください!

そして、11月18日発売の18巻を読んで、更に来年出るであろう19巻出てから最新の話に追いついてください!

特に最近の将棋漫画

(C)柳本光晴/小学館

主人公の苺は将棋を全く知らず、とにかく破天荒というか常識には囚われないような…言ってしまえば、昔のヤンキーのような自分の中のエネルギーの矛先が分からずに何かをしでかしてしまう事があるような人物だ。
事実、苺はクラスメイトであるいじめっ子を椅子でぶん殴ってしまい、正義感からではなく「嫌がらせをしてるような人間だから自分からやっても良い(覚悟のあるやつだ)と思った」

ほぼジョルノとかルルーシュの言い分ですよね。

正直、最初は賛否もある程度あった印象で、理由は様々なんですが「女性が将棋界では下に見られている(頭が悪いと思われてる)」等「そういう事言う人あるにはあるけど」ぐらいの部分がかなり強調されている部分や、将棋の盤の作画ミスが多かったり、主人公の苺が誰にも礼節を払わなさ過ぎて全然好感持てないキャラであったり…

ハッキリ言って人によっては結構ムカつくかもしれません。
特に苺が破天荒通り越してただ攻撃的で失礼な奴って言うのが結構ネックなんですが、この苺が1000年に1人レベルの超天才としての頭角を現し始めてからこの苺のキャラクター性の意味合いも変わってきます。

(C)柳本光晴/小学館

苺は本人の意思とは関係なくとんでもない将棋の才能があり、初心者どころかルールを教えられた段階で経験者に勝ちそうになったり、1回だけ対戦した後にアマチュアの大会に出て圧勝しちゃう。
相変わらず失礼な態度を取る苺なんだけど、当然周りはなんだこいつと不快感を示してくる。なので最初の数巻はなんだか皆プリプリしてるんですよね。

ここらへんで分かってくるのは他の天才系と違って、大きな態度それ自体が才能由来の奢りなどでない部分、攻撃性はその将棋の指し方に現れていく。
「ただの失礼な奴」が段々と不遜な態度に見合う実力と、世界への理解を広めある程度の礼節を身に着けてきてキャラクターが円熟していくのがとんでもなく良いです。要は成長モノの側面もあるんですが、将棋の腕自体は(努力は当然するんだけど)化け物通り越して世界のバグレベルなのでどちらかというと鬱屈とした日々を送っていたのに将棋によってその捌け口を見つけた若者の成長が見れるという感じ。
かといって青春もののような青臭さではなく、ただ勝ちたいというその一心で突き進んでいる様が癖になってきます。

(C)柳本光晴/小学館

龍と苺(というかこの作者)における天才像は「初期衝動にひたむきな変人」で、苺も大概変人なのですが将棋が強い(天才)キャラほど頭がどうかしてる連中ばっかりなので進めば進むほど癖が強く面白い奴がいっぱい出てきます。

個人的には「将棋の神様の操り人形でしかない」といって改名したマリオネット五段が好きです。

そして物語が進むと自然に天才(変人)VS天才(変人)になっていくんですが、こうなってくると才能や努力だけでは凌駕出来ない領域になり様々な策を弄したりするわけです。そう、将棋がわかんない読者なりにも「そ、そんなことが!?」と思うようなことが飛び出してくるので8巻からはじまる竜王戦トーナメントからとんでもない

結局なんで最新話付近を読んじゃダメなのか

(C)柳本光晴/小学館

この記事のタイトルでも冒頭でも言ったのですが、本当に前情報入れないでください。
正確には「19巻掲載分に入るであろうあたりまで触れないで」です。

というか先週掲載分の週刊少年サンデーでもそうなんですが、その付近からとんでもないことがガンガンと起きているんです。
ハッキリ言うとこの1年ぐらい読者全員「は?」「え?」「なに?」と困惑が続いてます。

この漫画を描いてる作者もまた天才だったんだとひしひしと伝わってくるぐらいの…。
ハッキリ言ってこの漫画が始まった当初ばりの賛否が起きているのも事実で、少し検索するとしみ出てきちゃうので読まないで欲しいということなんです。それぐらいこの作者が仕掛けたものに皆虜になっているんです。

だから後追いでもいいのでこの体験をして欲しい!もう、そういう気持ちでいっぱいなんです!
アンダーテールを初見の人にやらせたい気持ちに近いかも!そんぐらい久々に「体験」を味わいました。

是非、皆さんもこの稀有な体験をしてみてください。


※19巻(多分来年発売)まで待てないよ~という方の為に

サンデーうぇぶりのサイトだと最新話が一番上に表示されてしまうからネタバレが直に目に入っちゃうのですが、サンデーうぇぶりアプリは1話から表示なので安心です。
更に176話(18巻)まで毎日手に入るチケットで読めて(2024年11月現在)、そこから先も1話30ポイントで購入できるので200ポイント握りしめてサブタイトル名とかも見ないで180話ぐらいまで突っ込んでください。

最短ルートは18日に18巻まで購入して、177話からポイントで読む かな。
龍と苺は不思議とアプリでの無料(チケット)区間が多いので「半年ぐらいかけて読もうかな」って人も全然アリです!

サンデーうぇぶりアプリストア:https://app.sunday-webry.com/app/web_share/

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