ムーミン谷炎上!読めば得する!受験対策サブカルチャー講座!

ガトリングチワワ

夏を制する者は受験を制す

お前ら〜!!勉強してるか〜????

勉強しろ〜!!

夏休みも終わり、これから受験に本腰を入れる受験生も多いと思う。そこで今回は、以前予備校勤務をしており、未だに共通テストを毎年趣味で解いている私が、これまで世に出た試験問題の中からアニメやゲーム、漫画などのサブカルチャーを題材にしたものを紹介することで、受験への意識を高めつつ、受験に向けてアンテナを張っていこうという記事だ。

受験生は勉強の息抜きに、中年達は昔を懐かしみながら読んでいただければ幸いだ。

ラノベ大好き東海大学

日本全国に複数のキャンパスを展開し、文理にわたる多数の学部・学科を擁する国内有数のマンモス大学である東海大学は過去、かなりの頻度で現代文にラノベ(ライトノベル)を題材にした出題を行っている。

有名どころだと2020年(2019年度)に『涼宮ハルヒの憂鬱』から本文が抜粋され出題された。その際の説明文が以下のものである。

次の文章は2018年国際アンデルセン賞(作家賞)を受賞した(※問題訂正)谷川流のヒット作品でアニメ化、TV放映されて有名になった小説『涼宮ハルヒの憂鬱』(2003年、角川スニーカー文庫)の第七章からの抜粋である(2019年の角川文庫版による)。後に設けた問に対して、設問の趣旨に最適な回答を左記の登場人物紹介と抜粋本文(注も含む)から読み取れる範囲内で答えなさい。

2019年度東海大学入学試験より

原作小説の第7章、アニメでいうと第6話にあたる、閉鎖空間が発生したシーンについての出題である。
注意点としてはあくまでも「抜粋箇所」から読み取れる範囲で回答する必要があるので、ハルヒに関しての知識の深さは問われていないということだ。とは言え、大雑把にキャラクターや世界観の理解があれば読み解きやすくなるとは思うので、ハルヒを知っていればややリードできる問題だと言える。

同様に、東海大学では、2013年にアニメ『氷菓』の原作にあたる米澤穂信による推理小説シリーズ「古典部シリーズ」から『遠回りする雛』の「手作りチョコレート事件」の一部が抜粋され出題されており、更に2022年には入間人間によるライトノベル作品『安達としまむら』が使用された。

2016年度国士舘大学入学試験より

東海大学の入試問題はこのようにアニメ化されたメジャーなラノベ作品からの出題が多く、SNSなどでも度々話題に上がるが、東海大学以外でも、国士舘大学の2016年、地理において『ジョジョの奇妙な冒険』 第3部『スターダストクルセイダース』のエジプトへの旅路を題材に、作品のストーリーを導入しつつ、地理の知識を問う問題が出題され、こちらもSNSで話題となった。本問についてもジョジョに関する知識は問わず、純粋に地理の知識・理解度を問う内容となっている。

こうしたサブカルチャーを題材とした問題は、直接的には題材となった作品の知識は問われないものの、クレーマーからの槍玉に上がりやすく「不公平」を唱えられるケースが散見されるが、本質的には他の問題と構造的に大きく異なるわけではないうえに、私大の入試問題ということもあり、そこまで大きな問題になることもなく、むしろ良問だと讃える声が大きいように見受けられる。

しかしながら…!

前述のような私大の入試ではなく、より多くの受験生が受けることになる「センター試験(現:共通テスト)」で、アニメを題材にした問題が出題され炎上した事例があるので併せて紹介しよう。

センター試験ムーミン炎上事件

2018年のセンター試験地理Bにてある問題が大きな議論を呼んだ。

2018年度センター試験地理Bより

TVアニメ『ムーミン』の舞台に関する問題である。

問いとしては、フィンランドに関するアニメーションと言語を結ぶことが求められている。
正答はムーミンとフィンランド語(B)を結んだ②だが、ここで物議を醸した論点となったのが

・原作者トーベヤンソンの出身地を知っていると即答できる(センター試験で問うべき内容ではない)

・そもそも「ムーミン谷」が舞台であり、ムーミン谷はフィンランドではない

という点であり、SNSで不満を口にする受験生や、大阪大大学院のスウェーデン語研究室が「原作ではムーミンの舞台はフィンランドとは断定できない」と疑問視する見解を発信するなど大きな話題となった。

私の個人的な見解としては、ムーミン谷はフィンランドではないので、作問の粗は目立つが、正答に辿り着くために必要な要素は多く存在しており平易な問いであるため、取り立てて問題視するほどではないと思う。

本問の製作者が想定したであろう解の流れとしては

①スウェーデン語=北ゲルマン語群に属する言語

②バイキング=北ゲルマン人→「小さなバイキングビッケ」は問題で提示されているスウェーデン語と近い言語体系の国→ノルウェー(北ゲルマン語群)の作品、また、フィンランドは北欧では珍しいウラル語族であり、印欧語族のゲルマン語派とは全く異なる文法や語源を持つ。

③消去法でムーミン=他2つと異なる言語体系のものと結ぶ→ムーミンとフィンランドを結ぶ

 

といった流れで正答に辿り着くことができる。問いの本質としては、北欧の言語に関する基本的な知識があれば、資料の読み取りとちょっとした思考で回答に辿り着けるものだと言える。

とは言え、問題中に誤った(根拠に乏しい)内容が含まれている点や、センター試験という非常に大規模な試験のため、受験における炎上として大きな話題となった。

サブカル知識も役に立つんです

以上のように、直接的にアニメや漫画を題材にした問題が出題されるケースは大学受験以外、中・高の受験でも多く見られ、例えば2020年度の立教新座中学校の入学試験(理科)では、ポケモンに関する問題が出題され大きな話題となった。

そして、こうした直接的な出題以外にも、小論文・総合型選抜(旧AO入試)では、「聖地巡礼による地域活性化(観光・経済)」や「異文化理解・グローバル発信のツール」としてサブカルチャーをどう捉えるか、といったトピックで意見を求められるケースが散見される。

勿論、受験対策としては机に向かって、黙々と勉強するのが合格への近道だろう。しかし、合間に見た映画や息抜きで読んだ漫画から得られる知識や思考力もきっと無駄にはならないはずだ。

つまり、洗濯物干すのもヒップホップであるように、映画を見るのもラノベを読むのも、モンハンを4000時間プレイするのも…それもまた勉強だということだ。

12月に公開予定のアベンジャーズ/ドゥームズデイに備えてDisney+が発表した公式予習リストの全15作品(約42時間分)を改めて見直すのも人生の役に立つ勉強の時間だ。

『X-MEN』
『X-MEN2』
『キャプテン・アメリカ ザ・ファースト・アベンジャー』
『アベンジャーズ』
『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』
『アベンジャーズ/エンドゲーム』
『ロキ』
『シャン・チー/テン・リングスの伝説』
『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』
『ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー』
『キャプテン・アメリカ:ブレイブ・ニュー・ワールド』
『デッドプール&ウルヴァリン』
『ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス』
『サンダーボルツ』
『ファンタスティック4:ファースト・ステップ』

勉強って辛いね。

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