す、凄い事になってきたー!
皆さん、キン肉マンは読んでいますでしょうか?
ゆでたまご先生のツイート以来、SNS上でキン肉マンの話を避ける人が増えてしまいインターネットからキン肉マンの話題がごそっと減りました。
実際はその後に声明やガイドラインの整備がすぐ出たのですが、前ほどキン肉マンの話題がSNS上に戻ってくる事はありませんでした。一つはSNSの特性として一つの印象が広がると訂正は受け取られにくいという事。もう1つはこういうガイドラインにつきものの「刑事告訴や損害賠償」という文字がある為、感想を言っても良いけどどこまでがそれに引っ掛かるのかわからない。
というせいだろう。
かくいう筆者も知り合いとキン肉マンのネタバレをする為のディスコードサーバーを作って地下でネタバレをしている。
そのぐらい気を遣うし、前よりもどのぐらい読者が読んでいるのかが視覚的に分かりにくくなってしまった。
そんな、触れなくてもいいやという対象になってしまった危険物に見える本作、流石に触れざるを得ない!!!!!
ただし、ネタバレ厳禁のためそれを回避しながら無理矢理感想を書くので肉好きだけついてきてほしい。
まず424話を読んでほしい!
そう、まさかまさかのキャラの登場なのだ!
この2011年から始まった新シリーズのキン肉マンは、初代キン肉マンファンを沸かせる演出やキャラクターの登場で見事なリバイバルヒットとなった。
しかし、キン肉マンのリバイバルヒットはこの新シリーズだけではない。1998年から連載されていた『キン肉マンⅡ世』もキン肉マンのリバイバルヒット作と言える。
キン肉マンⅡ世を読んでいない人に向けて簡単に説明すると、成功と失敗が半々に詰まった作品だ。
キン肉マンという当時既におじさんしか分からない作品になっていたものに、極端なベタ要素を排する事によって意外性と現代性を獲得させた成功。そのベタさを徹底して排した事による失敗。意外性はいつからか物語のベタさや演出にまで到達し、肩透かしのように機能してしまった。
それが最大限に悪い方向に出てしまったのが「キン肉マンⅡ世究極のタッグ編」だ。
これは既に引退しているキン肉マン達がまだ現役の時代へ赴き、初代、2世、悪行超人を交えたタッグトーナメントをするという、刃牙の最大トーナメント編並みに激熱なのだが…だが…
いざトーナメントが始まると初代もⅡ世以外にも見たことも聞いたことも無いタッグがそこそこ入っているし、見たかったタッグ戦(万太郎&テリーザキッドVSマシンガンズの親子対決とか)はあまり存在しなかった。
意外性は…あるにはあった。とあるキャラクターがガワから現れたのだが、その当時の2chのスレッドは盛り上がりに盛り上がったのを今でも覚えているし、実際そいつが出た辺りは面白い!
しかし、その丁寧過ぎる試合運び(このシリーズだけで7年近く連載していた)や1試合ごとに1話丸々使われる対戦相手決めのエンタメショーみたいなやつ、前述した見たいタッグ戦とは程遠い試合カード。
プラモデルと大工のタッグと戦う主人公なんか丸々1巻分も見たくなかったというのが当時の正直な感想だ。
長くなったが、そういった負の面が大きく出てしまったシリーズだったのだけは覚えて欲しい。
その負の面として、ファンとしては微妙な評価である究極タッグ編のキャラが(恐らく)登場したのだ。なら、落胆しているのか?
NO!
そんな事は無く、これはある意味キン肉マンⅡ世を好きになり、最後までそれを看取ったファンにとっての「最後の心残り」が最高の形で登場したのだ。
このキャラは究極のタッグ編の間違いなく目玉であり、重要なピースなのだが恵まれない最後を迎えてしまい重要な役割の一つを見れぬまま連載は終了してしまった。
更に新シリーズは2世とは繋がりが無いパラレルのような扱いだと読者は思っていただろう。設定に齟齬が生まれているし、時間を越えたはずの究極のタッグ編の事をどのキャラも語る事はない。
あまり考えたくないが外からも内からも黒歴史的な扱いになっている。私はⅡ世からキン肉マンに入ったので、この辺の世間の扱いや冷笑具合は必要以上に感じてしまっているかもしれない。
でも、話していても面と向かって「Ⅱ世はつまらない」と言われることもあって、肩身の狭い思いをすることがあった。
実は、今回に少し関連する事をゆでたまご先生からこういったツイートで出ていたのをご存じだろうか。
ちょっと大本のツイートは見つからなかったので申し訳ないが、Ⅱ世はいつかつなげるという話が実はあったのだ。
ここから半年以上経ってようやくその片鱗が頭を出した、それも心残りを消化してくれそうな形で…。
何故消化してくれそうなのか、を書くとネタバレ一直線なので本当にその辺はもどかしいが、私の中では新シリーズ始まって一番ドキドキしている。
しかし、連載最後まで読んでいるととあるセリフで「本当に…本当に繋がるかも!」と大きな期待を寄せてしまう。それはまるで繋がるハズのなかった別次元の穴が開き、歴史のミッシングリンクが埋まる瞬間を覗き見れるようだ。より、立体的に「キン肉マンシリーズ」が動き出したのだ。
Ⅱ世連載終了から12年と非常に時間が経ってしまったが、胸を張って「キン肉マンⅡ世をリアタイして大好きな作品でした」と自慢できる瞬間が訪れるかもしれない。
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