面白いBLっぽい漫画増えてるから皆におススメされたBLを読むんだ

どうもゲル山ゲル子です。

皆さんは漫画読んでますが?
実はゲル子は映画と同じぐらい毎月漫画に時間とお金を使ってます。一時期家に漫画がありすぎたせいで収納部分全部に漫画が埋まっていて困ってた。(今は一部除いて電子に移行しました)

そんだけ読んでるけど、最近まで触れていなかったジャンル。それが…

ボーイズラブ

本当にここ2年ぐらいまで全く触れてこなかったジャンルなんですけど、とあるきっかけで朝田ねむい先生の『マイリトルインフェルノ』を読んでから「あれ?面白いぞ?」と覚醒しました。

それから女性作家の作品を意識して読むことが増えて、最近では『光が死んだ夏』を読んでそのBLという要素をそれ以外のジャンルと上手く絡めたハイブリット的な完成度の高さに驚いた。

光が死んだ夏1巻

ホラー漫画的な要素もありつつ、BL的な要素がある。もっと言えばブロマンス的でもあるんですが、一線を越えてる印象があるかも。

どちらの要素も喧嘩しない範囲で「混ざる」んですよ。あんまり読んでない私のイメージなんですけど、BLって大体義務エッチがあるじゃないですか?

BL漫画は雑誌形態にもよるけど、ストーリーメインの作品でも「急にどうした!?」ってぐらいエッチなことが始まります。早い話エッチな漫画の導入パートの逆バージョンです。

『光が死んだ夏』はヤングエースUPという、エース系WEB雑誌だから義務エッチは入れなくていいと思うんですけど、お話的に違和感ない形でエッチなシーンがあります(エッチかどうかは諸説あり)

そういう所にも関心したんですが、それ以上にやっぱり漫画としての面白さがとてつもなくて、特にホラー漫画としての完成度は現行のホラー漫画の中でも一つ抜けている。

『光が死んだ夏』1巻より

この「く」の話とか、ふとした瞬間の日常的な違和感に近い怖さがありますよね…。オカルトホラーが好きな方にも是非読んでもらいたい!

ハマるきっかけになった朝田ねむい先生しかり、どの作品も面白いんだけど一つ問題があるんですよね。それは…

知識が全然なくてBLのおすすめがわからない

 

今まで追いかけていたジャンルなら、離れた後でも「この先生なら面白いぞ!」とか「サンプル部分読んだけど多分良いぞ!」みたいになるんだけど、BLにはそういうセンサーを育てずにきたので全然わかんないんですよね。

なので今回はゲル子よりもBLに詳しい友達に聞くことにしました!

ゲル子にBLを教えてくれる皆


【yu-ra】ゲーム会社勤務のイラストレーター。原神にハマったせいで時間とお金が溶けまくっている。

 


【匿名A】今回は内容的に匿名にして欲しいという事で。色々イラストとかを描いたりしている。

 


【風間ごろう】絵を描いて歌も歌うマルチクリエイター。去年17万円のipadを買った。

 


【ペケこ】バーチャルめうしおじさん。可愛い男の子を見ると「イライラする~!」と暴れたりフロムゲーで足元に気を付けながら落下する。

 


【がい子くじん】肌色の化け物。

今回は5人の方に事前におすすめ作品を聞き、おすすめ作品を読んだ上でお話を聞くことにしました!

yu-raのおすすめ

yu-raさんにおすすめして貰ったのは3作品
『ダブルミンツ』『やさしくおしえて』一番最初は中村明日美子さんの『ダブルミンツ』から

ダブルミンツ
ダブルミンツ

『女を殺した――』電話の向こうから聞こえてきた高飛車な声は、高校時代の同級生・市川光央だった。同じ名前を持つ男・壱河光夫の胸中に、かつての隠微な記憶が蘇る。忘れていた過去が、再び光夫を熱情の中に引き戻す。共犯者として再会を果たした二人の主従関係は、少しずつ新しい形へと姿を変えてゆく……。

--まずBLって読む?

「読む!最近は追いかけきれてないけど、前から好きな作家さんとか流行った作品は取り合えず買うぐらいには読んでる」

--めっちゃちゃんと読んでた…ちなみに『ダブルミンツ』はどこが気に入ってるの?

『思想』かな」

--…思想? え? ヤバい話?

「ちがくて。作品の中に出てきた哲学者かなんかの『人間には男性と女性と球体の両性がいた』っていうやつ」

ダブルミンツ より

--あーあったあった。球体が完全に一つになるみたいなやつ?

「それそれそれ!あれが何て言うか、運命?みたいな感じで肉体的な快楽とかじゃなく、魂で惹かれあってるっていうか…なんか求め合っちゃう」

--なるほど…そこまで読み込めてなかったかも。

「最初は攻めの方がちょっかいかけてるのかな~と思ったら、受けが滅茶苦茶重かったり…雑に扱ってると思ったらコイツの為にナイショでヤクザの足洗いたいってなったり」

--確かに…でも最初読んだときと印象が全然違って実は金髪の方がヤバいよね

「短髪の方のミツオは最初異性愛が強そうに見えるんだけど、紐解いていくと当てつけとして彼女をこれ見よがしにNTRするし、でも金髪のミツオは短髪のミツオを感じるために直ぐ抱き返したりするのとかヤバい

--冷静になると全体的にヤバいな

「あとBLをおすすめするなら中村明日美子さんは外せなかった」

--BL知識が無いせいで存じ上げなかったんだけど、有名な方なんだ

「超有名!今の若い子なら『同級生』シリーズとかの方で知られてるかも。アニメ映画にもなってる」

--知らなかった…滅茶苦茶有名な人だったんだ

「あと耽美系なのも良い。いつ読んでも古くならない良さが絵にあるのも勧めやすい」

やさしくおしえて

大学生の光は「自分のことを好きって言う子」がタイプという自己中な 性格。ある日、弟の聖が年下の男の子(恋人未満)とデートする様子を 見て変化が起きる…。井戸ぎほうのファースト・コミックス電子版ついに登場!!

--今回教えてもらった中だと「やさしくおしえて」は読みやすかった

「これの何が良いって、最初は『俺のことをタイプって言ってくれる子が好きだな』って話で、そんな中弟が年下の友達に愛されてるのを見て羨ましがってるんだよね。それにちょっかいかけようっていう」

--うんうん

「そんな中自分にも好きって言ってくれる人が出てくるんだけど、ずっと確かめてるんだよね」

--そうなんだよね。ずっと相手が自分を好きなのか、自分は相手のコト好きなのかっていうのを確かめ続けてるんだよね。

「なんかその辺が誠実っていうか…言動とか色々チャラいのに」

やさしくおしえて より

--こっそり水泳の大会観にいったりね。

本当に好きじゃなかったら観に行かないだろって所ね」

--それなのに口ではずっと否定寄りな事も口に出したり…いやでも否定でも無いんだよね

「相手の気持ちを大切にはしてるんだよね。ちゃんと受け取ってどうするか熟考してる感じ。これがどういう感情なのかっていうのを分かっていない、そういう精神的な動きが上手い」

--あ~そういった意味ではあそこ好きだな。食堂で「綺麗な手してるね」って言ったのに案外反応なくて「あれ?こういうの喜ぶもんじゃないの…」みたいになるとこ

「あぁはいはい」

やさしくおしえて より

--そこまでは他の作品でもありそうなんだけど、その自分に対するエピソードを話す相手の話を聞きたがってるのとかは「なんか良いな」って思えた

「普段は突き放そうとしてるのにね」

--他には好きな点ってあったりする?

「全体的にキャラの思考とか距離感とか恋愛観がリアルだなぁってのが良い。エッチな事する…のかなって段階になって『そもそも一緒にいるだけで楽しい関係になったから別に…』みたいなのになったり」

--あぁ~~~~確かにそういうの凄いリアルかも~~~~~

「なんか気まずくなって一回頭冷やす為にコンビニ行って帰ってきて謝るとか、なんかそういう必ず必要じゃない描写が凄いリアルなのも凄い」

他にも実は『海が走るエンドロール』のたらちねジョンさんの「アンノウン」や井戸ぎぼうさんの「夜はともだち」等々沢山おすすめされたりしたんですが、残念ながら今回は長くなり過ぎたんで省略させてもらいました!

匿名Aのおすすめ

匿名Aさんからおすすめして貰ったのはonBLUE comicsにて連載中の「エトランゼシリーズ」です。

海辺のエトランゼ

「男が好きでもおかしくないよ」 好きになった相手と抱き合えたら。そんなこと絶対叶わないと思ってた────。 2人は沖縄の離島の海辺で出会った。小説家の卵でゲイの橋本駿(はしもとしゅん)は、物憂げに過ごす高校生・知花実央(ちばなみお)が気になりナンパめいた声をかける。日に日に距離を縮めた2人だったが、実央は島を離れることに。そして3年後、島に戻ってきた実央は「3年考えた。男でも駿が好き」と駿に迫る。しかし駿はいざ実央と恋人同士に、となると1歩を踏み出せなくて──。 年下フリーターとゲイ小説家のじれったいほど切ない恋。 心が、洗われるようなボーイズラブ。(amazonより)


--まずBLって読みますか?

「実はあんまり読んで無くて、今回紹介してた『光が死んだ夏』とかもホラーだと思って読んでたんですけど『BLだ!』って言ってるのを聞いて『あっこれBLなんだぁ』って思ったぐらいなんですよね」

--あーでもそれはわかります!私も最初にBLだよって渡されたけどほぼホラーとして読んでるし

「特に最近はBLの境目が曖昧になってるじゃないですか?性のこととか特に。だからそういう意識をあまり強く持たないでいました。」


--なるほど。ちなみに今回おすすめしてもらった理由とかってあったりしますか?

「おすすめしたかった理由か…そうですね、とにかく漫画としてすごく『画』的に惹かれる部分があったから、ですかね。」

海辺のエトランゼ より

「コマがカットとして見れる…映像のワンシーンとして見れるという形になってる」

--うんうん。確かにそれは凄い分かる。

「無駄があるのが悪いわけじゃないんですけど、描写に無駄が無い感じが凄いなぁって」


--動いてるレイアウトだから、読んでてもコマ間の補完とかがすんなり出来ちゃう。だから映像的って言うのは凄い分かる。

「あとは(それに付随する)キャラクターの所作が細かくて可愛いですよね」

--ちなみにエトランゼシリーズだとどちらが好きとかあります?

「あ~特に気にしてなかったかも。お話自体は地続きじゃないですか。」


--そうなんですよね。でも、海辺に出てくる落ち着いた建物のレイアウトが好きで…

海辺のエトランゼ より

--駄菓子屋とか、ちょっとした病院とか背景を見るのが楽しいんですよ、凄いマニアックな見方なんですけど…

「あ~!そう言われると(シリーズで)舞台がガラッと変わるからそういう楽しみ方もできますよね!」


--特に小物関連の凝り方が異常なぐらい素晴らしいと思うんですよね。本当におまけ的な楽しみ方になっちゃってますけど。

「自然とかの描写もすごいですよね。フリーハンドで描かれてますけど、海とか木とか魅力的」

その後も作画のここが良いよね~とかそういう話になりました。ゲル子のお気に入りはネタバレ的になってしまうんだけど、ラストシーンの帽子が飛ぶシーンがあってそこの動的な目線運びが凄い気に入ってます!

今回の作品どれも画力と言う点では素晴らしい作品だらけだったんだけど、レイアウトや動的なコマ運びは本当に唯一無二

まだ観てないんですがどうやらアニメ映画にもなっているので観てみようと思います!

風間ごろうのおすすめ

風間ごろうさんにおすすめして貰った作品はまず「ハッピークソライフ」で、読み終えてから同じ作者のはらださんの「にいちゃん」もおすすめということでこの2作品を同時におすすめポイントを聞いてみました。

ハッピークソライフ

深夜のオフィスでの特殊ハードプレイが社長にバレてド田舎に左遷&降格というエリート街道から転落してしまった粕谷は一刻も早く業績をあげて都会へ返り咲く決意をするも、
町のみなさんが集まる飲み屋で左遷の理由でもあるお尻大好きなことを隣人のクソニート・葛谷に赤裸々に暴かれてしまった!
人としての尊厳を失って打ちひしがれる粕谷に葛谷が笑顔で一言。
「アナルめっちゃ気持ちいいもんな!!!」

--普段BLって読む?

「ん~普段はあんま読まないかなぁ…普段は読まないけど急に波が来て読むけど、それでも数えられるぐらいしか読んだこと無いかも」

--なるほど~。普段からは読んでないんだね

「そうだね。普段読むのは男性向けとかが多いかなぁ」

--それじゃあどうやってハピクソにたどり着いたの?

「あっそれなんだけど、実は先に『にいちゃん』の方から知ったんだよね」

にいちゃん

ふつうってなに
まともってなに
これはいけないこと…?

《BL界の鬼才・はらだが描く衝撃の禁断愛、ついに解禁――》

--そうだったんだ

「もう記憶が定かじゃないんだけど、大学生の時に友達にBL読んだことないなら読んでみなよって勧められた気がする」

--結構出会い自体は前だったんだ

「にいちゃん話も好きなんだけど、やっぱ絵が好きだなぁって」

--わかる。めっちゃ絵が良いよね。

「そこからハピクソも後に読んだんだけど、ギャップが凄くて」

にいちゃん より
ハッピークソライフ 1巻より

--自分はハピクソから読んだから、にいちゃん話が重くてびっくりした。もっと単純に小さいころイタズラされてそのトラウマが…と思ったらそれだけでもなくてお兄ちゃん側にも抱えてるものがあって…

「私の読んだなかでしかないんだけど、はらださんの漫画って結構複雑なんだよね。一つのストーリーを進んでいくのが普通の漫画だとして、別の要素が足されてる感じがする。」

--うんうん…

「それが作品の楽しみ方というか…(話の)密度が高く感じるのかな」

--それは凄い感じた。物語のラストになってもいいような場所にきて「あれ?まだ続く…」っていうエクストラステージが用意されてた時にそれを凄い感じた。しかもそれもまた重い。

「そうなんだよね。この作品って世間の目とか、罪悪感とか。主人公は自信持て!みたいな事で、ああ言ったけど心のどこかではそれがある。だから兄ちゃんよりも主人公の方が怖いなって思った」

にいちゃん より

「ハピクソもエロギャグなんだけど、なんかあるんじゃないかって思ってるんだよね。」

--そうなの?実はまだ2巻までしか読んでないんだけど…

「言っていいのかな…実は巻が進むことに主人公の2人、粕谷と葛谷が似てるっていうのが結構強調されてきて…」

--あっそれはでも2巻ぐらいからも結構あるかも。似た者同士的な感じで。

「そうそう。顔が似てるよねとか性格が似てるよねとかそういうのの強調が血縁者だったりするんじゃないかって考えちゃうんだよね…」

--にいちゃん読んだ後だと全然否定ができない…

大分はしょっちゃったけど、にいちゃんはかなり好きな作品で漫画としての精神面の描写力が凄い高くて好みでした!リアルさの階層がミルフィーユのように折り重なってるんだけど、漫画としての設定とキャラクターの性格はファンタジー寄り。そのファンタジーをリアルさがカバーしされるだけの厚みがあるなぁ…。

ハピクソは今回紹介した漫画の中でもエッチシーンが多いというか…エッチな事がギャグに繋がってるのでエッチなシーンが苦手な人はダメかも。
でも滅茶苦茶笑えました!

ペケこのおすすめ

ペケこさんにおすすめして貰った作品は『ビーボーイP!』で連載中の「鯛代くん君ってやつは」です!

鯛代くん君ってやつは

コミュ障なのに不意打ちイケメンぷりがズルすぎる鯛代くんと、ツンデレで可愛い先輩・蛯原くん。愉快な漫研メンバーを交えて、マンガイベントや合宿などでラブフラグ立ちまくり!?
今世紀最大級の尊さと、もだもだきゅんきゅんに、萌えすぎて息切れする人続出★ 青春ラブコメのカリスマ・ヤマダが贈る初BLコミックス!(amazonより)

--そもそもペケこさんってBL読みます?

「え!めっちゃ読むよー!」

--意外!普段TwitterとかではFGOとかPSOの話が多いからそういうイメージ無かったかも

「あー。実は私のオタクスタートがBLなんだ。学生時代にBLにハマったのが最初で、そこから色んなジャンルに入っていったから原初の体験がBL


--そうだったんだ!じゃあ今でも…

「バリバリ読んでる」

鯛代くん君ってやつは 1巻より


--今回勧めてもらったけど、結構ガチガチと言う感じより笑えるタイプでしたね

「そうそう、めっちゃコメディ。でも安心して、まだえっちそうなことしてる段階だけどいずれえっちします

--えっちするの!?実はまだ1巻しか読めてなくて、1巻からすると鯛代くんと先輩のラブコメぐらいだからこのまま続くと思ってた

「実は今回おすすめしたポイントで、1巻の段階だと先輩がまんざらでもないぐらいのラブコメだけど、続いていく段階でちゃんとえっちになっていくのが偉い」

--でも確かに1巻の時点で既に先輩が無防備かつまんざらでもないんだよね。鯛代くんの家に行ったり

「そうそう!『お前あんだけ拒んでたのにホイホイついて行くんか!』ってなったり、ご飯奢るからとかお金でついて行っちゃうから先輩結構チョロい部分ある」

ドラマCD「鯛代くん、君ってやつは。」公式HPより

「そういえば、鯛代くんのボイスドラマも出てるんだけど、先輩の声優が松岡禎丞さんっていう私の推してる声優さんだから速攻買った。でも、実は大切に保管してるだけで未だに聞けてない

--それはなんで?

「私だけなのかな…なんかボイスドラマって音声だけだとずっと聞いてられなくて…でも作品応援はしたいし買って保管だけしてる感じになっちゃった」

--なるほど。あ、アフロのリーダーの声優杉田智和さんなんですね

マジ!?(検索中)…本当だ~保管してただけだから知らなかった…。聞いてみたくなったかも。もしくはこのままのキャストでアニメ化して欲しい」

他にも「一人がシュッとしてて、もう一人が可愛い系と思いきや二人とも可愛すぎる」とか「リーダー含めサブキャラが良い奴過ぎる」等の話で盛り上がりました。

今回紹介してもらった作品の中でも抜群におすすめしやすいコメディ作品で、いずれえっちもするらしい。絵も凄い読みやすい感じなのでこれは続きも買っていこうと思います!

ちなみにペケこさんから知ったのですが、鯛代くんが連載してるPixivコミックは気に入った作品の更新がきたらお知らせしてくれる機能があるらしいので連載に追いついたらそれで追っかけるのもアリかも。

次のページではがい子くじんのおすすめ!


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