チェンソーマンにも影響を与えた!?藤本タツキ先生イチ押し映画紹介!本編との関連も解説

『チェンソーマン』と映画の関わりについて

第2部、アニメ化も決定した今話題の漫画『チェンソーマン』

「ファイアパンチ」で知られる藤本タツキ先生によって週刊少年ジャンプにて連載中の作品であり、現在単行本が11巻まで発売しています(2021年3月4日現在)。
あらすじは以下の通りです。

あらすじ

悪魔の脅威にさらされている架空の現代社会。
父親が遺した多額の借金のせいで、貧乏な生活を送っていた少年デンジはチェンソーの悪魔のポチタと共にデビルハンターをしながらどうにか生きていたが、ある日残虐な悪魔に狙われてしまい…!?

1話試し読みもできますので、未読の方は是非読んでみてください。

試し読み

このPVを見るとなんとなく雰囲気が伝わると思うので併せてご覧ください。

一応、このサイトは映画がメインのメディアなので、チェンソーマンと映画の関わりについて説明いたします。
チェンソーマン劇中でも台風×サメのような恐らくアレが元ネタの映画ネタもあるのですが、ここで紹介するのは単行本の作者コメントから得られる作者藤本タツキ先生の好きな映画についてのものになります。

単行本(1巻)の作者コメントを見てみると…「チェンソー大好き!」と一言書いてあります。
ところが、2巻では「悪魔のいけにえ大好き!」と書かれています。チェーンソーが印象的な映画です…以下続巻
3巻「ヘレディタリー大好き!」
4巻「貞子VS伽倻子大好き!」
5巻「デス・プルーフ in グラインドハウス大好き!」
6巻「コララインとボタンの魔女大好き!」
7巻「女優霊大好き!」
8巻「降霊大好き!」
9巻「ゲット・アウト大好き!」
10巻「ジェイコブス・ラダー 大好き!」

単行本作者コメントのほとんどが映画の話題!

前作『ファイアパンチ』でも映画ネタが多く、映画好きが滲み出ていた藤本タツキ先生。
そこで、チェンソーマンの作者が「大好き!」だという映画について紹介させていただきます。

『悪魔のいけにえ(原題:The Texas Chain Saw Massacre)』

あらすじ

1973年8月18日。真夏のテキサスを5人の若者を乗せて走るワゴン車。周辺では墓荒らしが多発していて、遺体が盗まれるという怪事件が続いていた。フランクリンとサリーは、自分達の祖父の墓が無事かを確認する為、サリーの恋人ジェリー、友人のカークとその恋人パムと一緒にドライブ旅行をしていた。途中、乗せたヒッチハイカーの男に襲われるハプニングが発生。車を停めて男を降ろすが、これはこの後彼らに降りかかる悲劇の始まりに過ぎなかった。

端的にいうと、善良な若者達が狂った一家に絡まれて悲惨なことになる映画です。
ホラー/スプラッター映画の中でもかなりメジャーで人気も高い本作。霊的な存在や怪物が出てくるわけではないので、基本的に実現可能な暴力が行われるのが怖いポイント。
原題The Texas Chain Saw Massacreの通り、チェーンソーを使って虐殺を行う「レザーフェイス」というキャラクターがこの映画の象徴的な存在になっており、人の皮で作ったマスクを被ってチェーンソーを振り回すヤバい奴です。

このレザーフェイスことババ・ソーヤー(ジェド・ソーヤー)がレザーフェイスとして覚醒する物語が2018年に公開されました。(「レザーフェイス」)

冒頭、誕生日プレゼントとしてチェーンソーがプレゼントされるのですが、「もっと扱い易い武器プレゼントしてやれよ…」と思いましたね。
「チェーンソー」が非常に象徴的に扱われている映画です。

『へレディタリー/継承 』

あらすじ

グラハム家の祖母・エレンが亡くなった。娘のアニーは夫・スティーブン、高校生の息子・ピーター、そして人付き合いが苦手な娘・チャーリーと共に家族を亡くした哀しみを乗り越えようとする。自分たちがエレンから忌まわしい“何か”を受け継いでいたことに気づかぬまま…。やがて奇妙な出来事がグラハム家に頻発。不思議な光が部屋を走る、誰かの話し声がする、暗闇に誰かの気配がする…。祖母に溺愛されていたチャーリーは、彼女が遺した“何か”を感じているのか、不気味な表情で虚空を見つめ、次第に異常な行動を取り始める。まるで狂ったかのように…。そして最悪な出来事が起こり、一家は修復不能なまでに崩壊。そして想像を絶する恐怖が一家を襲う。“受け継いだら死ぬ” 祖母が家族に遺したものは一体何なのか?

ミッドサマーで一躍有名になったアリ・アスター監督作品です。
ある一家の祖母が亡くなったことをきっかけに、家族の中で色々と不穏なことが起き始め…といったお話なのですが、予想外な展開やホラー演出、顔圧によってとても「怖い」映画になっています。得体の知れないもやもやとした怖さが常に付きまとうようなホラー作品。あとほんと顔のインパクトが凄い
シックスセンスに出演していたトニコレットが本作ではヤバいママを熱演しております。顔が強い。
顔圧THEムービー

©2018 Hereditary Film Productions, LLC
顔が強い

『貞子VS伽倻子』

あらすじ

「リング」シリーズ 貞子[さだこ] VS 「呪怨」シリーズ 伽椰子[かやこ]
日本ホラー史上最大の歴史的スーパープロジェクト!
決して出会ってはいけない2つの「呪い」が絡まる時、世紀の最恐対決がはじまる!
ホラーの歴史が変わり、世界が変わり果てる〝衝撃のラスト“を目撃せよ

白石晃士監督作品、通称「さだかや」。
「バケモンにはバケモンをぶつけんだよ」の名セリフをコンセプトに邦画ホラー界の二大巨頭を闘わせた映画。
貞子の解釈やホラー演出、VS物としての面白さをしっかり表現しているのでネタ映画に止まらない上質なエンタメ作品です。

「戦慄怪奇ファイル コワすぎ!」シリーズや「ノロイ」などで知られる白石晃士監督のテイストが強く出てる作品なので、本作を面白いと感じた方は他の白石監督作品もおすすめします。

『デス・プルーフ in グラインドハウス』

あらすじ

テキサス州オーステインの人気DJ、ジャングル・ジュリアは気の置けない仲間たちとバーへ繰り出し、女の子だけの会話に花を咲かせていた。そんな彼女たちを、ドクロマークの不気味な車を駆る顔に傷のある謎の中年男、スタントマン・マイクが秘かにつけ回していた・・・。14ヵ月後、テネシー州で映画の撮影に参加していたスタントウーマンのゾーイ。彼女は空き時間を利用して、仲間たちとある計画を実行する。それは、売りに出されていた憧れの車、映画「バニシング・ポイント」に登場した70年代型ダッジ・チャレンジャーに試乗しスタントライドを楽しむこと。さっそくボンネットに乗り、危険なスタントを始めるゾーイ。やがてそんな彼女たちを、あの男スタントマン・マイクが新たな獲物に見定め、襲いかかるのだったが・・・

あらすじを見ても少しわかりづらいと思うので少し補足ですが、スタントマンの男がデスプルーフ(耐死仕様)の車を使って若い女性を殺害しているという、ホラー・スリラー的な映画です。

但し、映画の半分以上を「特に意味のないガールズトーク」が占めているので「冗長だ」と思う方も多いと思うのですが、あらすじにもある通り、今回殺人鬼が目を付けた女性達の反撃のターンがやってきます。その反撃のターンが非常に痛快で、ラストシーンの痛快度はあるゆる映画の中でも上位に食い込むと言っても過言ではない1作です。

『コララインとボタンの魔女』

あらすじ

オレゴン州に引っ越したばかりの少女コラライン。両親は仕事ばかり、友達もいないし、毎日が退屈で最悪だ。そんなある日、コララインは新しい家に小さな扉を見つける。それは、驚くべき”もう一つの世界”への入口だった―。

『ナイトメアー・ビフォア・クリスマス』のヘンリー・セリック監督作品ということで、日本でも公開当時話題になりました。
ライカ(Laika, LLC.)というアニメーションスタジオによって制作された本作。
ライカ作品おなじみのストップモーションで制作され、ゴシックテイストで怪しくも幻想的な”もう一つの世界”を描いています。


2016年公開の『KUBO/クボ 二本の弦の秘密』でも顕著だったのですが、ライカ作品はとにかくストップモーションのクオリティの高さが凄まじい。
撮影に使用された人形はコララインだけで28体あり、用意された表情の数は20万通り以上という…構想5年、撮影期間4年は伊達じゃありません。

0:56~撮影シーンの細かさにも注目!

次ページでは7巻以降で取り上げられている作品を紹介!

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