私の、クリスマスの思い出……それは幼い頃、家族からプレゼントしてもらったスーパーファミコン用ゲームソフト『トイ・ストーリー』。
私はこのゲームを一生忘れないと思います。クソ難しいからです。
「ウッディの攻撃が当たらへん!」「このベッドどっから登るんや!!」何度も叫んだ私。「唐沢寿明の声がせん!!!!」日本語ボイスは一切収録されていません。何度コンティニューしてもクリアーできず、エンディングを見ることはありませんでした。
そんな記憶からか、クリスマスになると、私は毎年『トイ・ストーリー』を思い出します。自分語り失礼しました。
クリスマスを題材とした映画はたくさんあります。「クリスマス映画」なんてくくりがあるぐらいなのです。みなさんはどの作品を思い浮かべますか?
今回の記事では、「クリスマスは映画でも観て過ごしたいけど、何を選べばいいかわからない!」そんなあなたのために、日本の地上波で最も多く放送されたクリスマス映画を調べてみました。
現在も放送中の「金曜ロードショー」はもちろん、「水曜ロードショー」「日曜洋画劇場」など終了してしまった番組からも探し、単発枠で放送された作品についても、補足できた分だけカウントしています。確認できた作品とその放送回数をもとに、ランキングを作ることができました。
果たしてどんなランキングになったのでしょう。予想もつかない順位になっているかも? わくわくしてきましたね。
1位は『ホーム・アローン』です。
地上波放送回数の多い「クリスマス映画」ランキング
1位:ホーム・アローン(1990年 / アメリカ)
放送回数:??回 ※予想してみてね!
2位:ホーム・アローン2(1992年 / アメリカ)
放送回数:12回
3位:ホーム・アローン3(1997年 / アメリカ)
放送回数:9回
4位:グレムリン(1984年 / アメリカ)
放送回数:8回
5位:ジングル・オール・ザ・ウェイ(1996年 / アメリカ)
放送回数:5回
まあ予想はできましたよね。
これほど予想しがいのないランキングがかつてあったでしょうか?
上位をホーム・アローン群が独占しており、まさに「クリスマス映画」を象徴する作品であることをよく表しているといえます。『ホーム・アローン』とは、観たことがあるかどうかではなく、何回観たのかを問うような映画なのかもしれません。
では記事を終わらせていただきます。
まあ終われないですよね。
みなさんの気持ちはひしひし伝わってきますよ。そうです。このランキングは不完全です。
なぜって私の「クリスマス映画」の定義が曖昧だから……。
人それぞれすぎ!「クリスマス映画」
多くの方が知っているでしょうが、『ホーム・アローン』のストーリーをここで一度振り返ってみましょう。
マカリスター家のみなさんは、家族総出でクリスマス旅行へ出かけることになっています。ところが当日までに色々あって、末っ子のケビンくん(マコーレー・カルキン)だけが置いてきぼりにされてしまいました。でもケビンくんはかえってHAPPY、誰にも邪魔されない自由な生活を楽しむことにしました。
ハショリます。
泥棒を撃退しました。(完)
※ハショッた部分に名シーンがいくつもあるので、未鑑賞の方のために内緒にしておきます。観てね!
泥棒がケビンくんの家にやってきたのは、クリスマス休暇で人がいない家屋を狙っていたからです。本作ではクリスマスが色々な出来事の動機になっており、それらをストーリーから外すことはできません。純度100パーのクリスマス映画と呼んで差し支えないと思います。
子どもへのクリスマスプレゼントが大騒動を巻き起こす『グレムリン』。クリスマス・イブにある大きな出来事が待っている『クリスマス・ツリー』。クリスマスプレゼントのおもちゃを入手するためお父さんが大奮闘する『ジングル・オール・ザ・ウェイ』。ランキングに名を連ねるのは『ホーム・アローン』同様、純クリ(純度100パーのクリスマス映画)だけです。
でも、本当にこれでいいのだろうか?
少しでもクリスマス要素があれば、それはクリスマス映画と呼んでいいのではないでしょうか?
冒頭で触れた『トイ・ストーリー』を思い出してください。
設定された季節は、基本的には春から夏頃です。しかし映画は、アンディくん(人間サイドの主人公)がクリスマスに仔犬をプレゼントしてもらうシーンでおしまいです。作中のクリスマス要素は、決してゼロではありません。
この、緑のエリアだけを「クリスマス映画」と呼んでしまうと、様々な名作を見落としてしまいます。範囲を広げて、なんでも足して、もう一度ランキングを作っていきましょうよ!!
ランキングを更新してみよう!
まずは例に挙げた『トイ・ストーリー』を足してみます。
さあ注目の放送回数は!?
1位:ホーム・アローン(1990年 / アメリカ)
放送回数:??回
2位:ホーム・アローン2(1992年 / アメリカ)
放送回数:12回
3位:ホーム・アローン3(1997年 / アメリカ)
放送回数:9回
4位:グレムリン(1984年 / アメリカ)
放送回数:8回
5位:トイ・ストーリー(1995年 / アメリカ)
放送回数:6回
1位はホーム・アローンです。
『トイ・ストーリー』、知名度のわりに放送が少ないんですよね~。ちなみに同じディズニーの『ナイトメア・ビフォア・クリスマス』に至っては、一度も放送されていません。現在はどちらもディズニープラスで配信されていますので、二本合わせてどうですか? あんまりない組み合わせですけど。
次は『ゴーストバスターズ2』なんてどうでしょうか?
大人気シリーズの第2弾、その舞台はニューイヤーズ・イブのニューヨーク。Run-D.M.C.版「Ghostbusters」のミュージックビデオにワンカットだけ映っている、サンタ帽をかぶって出動するゴーストバスターズの面々。クリスマス映画に数えるべきでしょう。
1位:ホーム・アローン(1990年 / アメリカ)
放送回数:??回
2位:ホーム・アローン2(1992年 / アメリカ)
放送回数:12回
3位:ホーム・アローン3(1997年 / アメリカ)
放送回数:9回
3位:ゴーストバスターズ2(1989年 / アメリカ)
放送回数:9回
5位:グレムリン(1984年 / アメリカ)
放送回数:8回
1位はホーム・アローンです。
でもさすが『ゴーストバスターズ2』、貫禄の第3位。
なら『ハリー・ポッター』シリーズとかどうすか。
魔法界でもクリスマスを祝う気持ちは変わりません。ツリーやリース、七面鳥でいっぱいになった食堂がめちゃくちゃ綺麗で羨ましかったですよね。シリーズを追うごとにクリスマスどころではない状況になっていきますので、とりあえず1作目と2作目だけ計上します。
1位:ホーム・アローン(1990年 / アメリカ)
放送回数:??回
2位:ホーム・アローン2(1992年 / アメリカ)
放送回数:12回
3位:ホーム・アローン3(1997年 / アメリカ)
放送回数:9回
3位:ゴーストバスターズ2(1989年 / アメリカ)
放送回数:9回
3位:ハリー・ポッターと賢者の石(2001年 / アメリカ・イギリス)
放送回数:9回
6位:ハリー・ポッターと秘密の部屋(2002年 / アメリカ・イギリス)
放送回数:8回
6位:グレムリン(1984年 / アメリカ)
放送回数:8回
1位はホーム・アローンです。
ちなみに『アズカバンの囚人(3作目)』は7回で、全部足したらかなりの放送回数になりますが、そっちがその気なら『ホーム・アローン』も足すぞということになってしまうので、やめておきましょう。
ランキングも佳境に入ってきました
これまでに紹介した作品は、ファンタジーやコメディが多く、子どもと一緒にほのぼの観るのにぴったりといった感じでした。けれど、大人向けのアクション映画にもクリスマス映画は数々あるのです。
その中から『リーサル・ウェポン』を紹介しましょう。
二人の刑事、ロジャー・マータフ(ダニー・グローヴァー)とマーティン・リッグス(メル・ギブソン)が密輸組織を命がけで追い、その過程で絆を深めていくバディアクション映画です。
そもそも、オープニングシークエンスでボビー・ヘルムズの「ジングルベル・ロック」が流れるんですよ。クリスマスです。
マータフとの仕事を通じ少しずつ自分の心を開くリッグス。最高の相棒同士になった二人に、あたたかなエンディングが待っています。バイオレンスあり、コメディあり、友情あり。
『リーサル・ウェポン』のゴールデンタイムでの放送回数は8回です。このままでは上位にランクインしない気がするけど、果たして。
1位:リーサル・ウェポン(1987年 / アメリカ)
放送回数:14回
2位:ホーム・アローン(1990年 / アメリカ)
放送回数:13回
3位:ホーム・アローン2(1992年 / アメリカ)
放送回数:12回
4位:ホーム・アローン3(1997年 / アメリカ)
放送回数:9回
4位:ゴーストバスターズ2(1989年 / アメリカ)
放送回数:9回
4位:ハリー・ポッターと賢者の石(2001年 / アメリカ・イギリス)
放送回数:9回
1位はホーム・アロ……え!???!?
ここにきて『リーサル・ウェポン』が1位に!!
実は、この記事を書き始めたときは、どうしたって『ホーム・アローン』の1位は揺るがないと思っていたのです。でも、『リーサル・ウェポン』、「午後のロードショー」だけで6回やってるんすよ。
そして、これをさらに超えていきそうな作品がひとつあります。
お待たせしました。
『ダイ・ハード』です。
クリスマスパーティ真っ最中の高層ビルが突如武装集団に占拠され、刑事ジョン・マクレーン(ブルース・ウィリス)が孤独な戦いに挑む、アクション映画の金字塔。
物語の導入がクリスマス。音楽面においてもRun-D.M.C.の「Christmas in Hollis」やおなじみのクリスマスソング「ウィンターワンダーランド」「レット・イット・スノー」が使用されており、『ダイ・ハード』はクリスマス映画であると主張する方は数多くいます。
さらに続編『ダイ・ハード2』も、1年後のクリスマスに空港で巻き起こるテロリスト集団との戦いを描いた作品であり、やはりクリスマス映画です。ちなみに放送回数は13回。『2』の時点ですでに『ホーム・アローン』と肩を並べています。
それではいよいよいってみましょう。
『ダイ・ハード』の放送回数は……。
…………
……
15回です!!!!!!!!!!
1位:ダイ・ハード(1988年 / アメリカ)
放送回数:15回
2位:リーサル・ウェポン(1987年 / アメリカ)
放送回数:14回
3位:ホーム・アローン(1990年 / アメリカ)
放送回数:13回
3位:ダイ・ハード2(1990年 / アメリカ)
放送回数:13回
5位:ホーム・アローン2(1992年 / アメリカ)
放送回数:12回
やっぱりつええぜ……「午後ロー」!!
ゴールデンタイムだけで数えると、『ホーム・アローン』と『ダイ・ハード』はタイでした。
たったひとつの番組の存在が局面を大きく左右しましたね。
おわりに ー地上波だけがすべてじゃない!ー
ざっとではありますが最終的なランキングをどうぞ。
1位(15回)
『ダイ・ハード』
2位(14回)
『リーサル・ウェポン』
3位(13回)
『ホーム・アローン』『ダイ・ハード2』
5位(12回)
『ホーム・アローン2』
6位(9回)
『ホーム・アローン3』『ゴーストバスターズ2』
『ハリー・ポッターと賢者の石』『ロング・キス・グッドナイト』
10位(8回)
『グレムリン』『ハリー・ポッターと秘密の部屋』『大逆転』
13位(7回)
『ナイト ミュージアム』『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』
15位(6回)
『トイ・ストーリー』
16位(5回)
『ジングル・オール・ザ・ウェイ』
17位(4回)
『クリスマス・ツリー』
18位(3回)
『シザーハンズ』
19位(2回)
『サンタクロース』『戦場のメリークリスマス』
『3人のゴースト』『ナルニア国物語 第一章』など
20位(1回)
『クリスマスの出来事』『サンタモニカ・ダンディ』
『未来の想い出 LastChristmas』『34丁目の奇跡』など
いかがでしたか?(言いたかった~~)
このランキングはあくまで地上波放送の回数であり、BS放送も含めた場合、もちろん変動すると思います。というかこれを書いている期間にまさしくBSで『素晴らしき哉、人生!』が放送されていて、これはすごくスキな映画なんですが地上波で放送されたことはないそうです。前述の『ナイトメア・ビフォア・クリスマス』や、『グリンチ』『ラブ・アクチュアリー』などもそうです。地上波で流れなくても、面白いクリスマス映画はたくさんあります(でもいつか放送してほしいね)。
これで本当に記事はおしまいです。みなさんが観ようと思う映画はランキングの中にありましたか?
私は執筆で疲れてしまったので、映画はまたにして、かる~くゲームでもしようかなと思っています。
何を遊ぶのかはもう決まってます。
『トイ・ストーリー』です。
さいなら~。
参考にさせて頂いたウェブサイト
・アトリエうたまる さん
https://fukikaemaniax.web.fc2.com/index.html
・午後ローデータベース さん
http://gogoro.141-lab.com/
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