岩井志麻子最新作『でえれえ、やっちもねえ』
日本ホラー小説大賞を受賞した表題作をはじめ、明治期の岡山を舞台に、妖しくおぞましい4つの物語を描き、平成の時代を席捲した唯一無二の傑作ホラー小説『ぼっけえ、きょうてえ』。
その『ぼっけえ、きょうてえ』で知られる作家、岩井志麻子による最新作『でえれえ、やっちもねえ』が2021年6月(予定)に角川ホラー文庫より刊行される。
『でえれえ、やっちもねえ』は『ぼっけえ、きょうてえ』と同じく、岡山弁で「とても、怖い」という意味のタイトルで、20年の時を経て、この令和に満を持して蘇る『ぼっけえ、きょうてえ』の正統後継作というべき新作として注目を集める。
本作では、江戸、明治、大正、昭和、4つの時代の岡山を舞台に、恐るべき怪異と人の業とが交錯する戦慄の物語が描かれる。
『ぼっけえ、きょうてえ』は甲斐庄楠音氏の「横櫛」を装画に使用したことでも有名だが、今回も甲斐庄氏の絵を装画に使用したカバーを制作中。
『でえれえ、やっちもねえ』内容紹介
時は明治。コレラの大流行で家族を喪った、岡山の貧しい少女ノリは、引き取られた施設で出会った少年・小平と結婚を約束する。だが、激動の時代の中、小平は徴兵され、日清戦争に出征することに。そんなある日、ノリは中国にいるはずの小平と再会し、契りを交わすが、それは小平の姿をした別の何かだった。そして生まれた異形の赤子は、その容貌を買われ、ニセの予言神に祭り上げられる。しかし、赤子はやがて恐るべき真の予言を語り始め……(「でえれえ、やっちもねえ」)。江戸、明治、大正、昭和、異なる時代を舞台に語られる、妖しくも恐ろしい4つの物語。あの『ぼっけえ、きょうてえ』の恐怖が、令和に蘇る。
『ぼっけえ、きょうてえ』とは
1999年、第6回日本ホラー小説大賞を受賞した表題作「ぼっけえ、きょうてえ」ほか3篇を収録し、ベストセラーとなった岩井志麻子氏の代表作。2000年には第13回山本周五郎賞を受賞し、日本ホラー小説大賞と山本周五郎賞の史上唯一のW受賞を果たすなど、文学界に新境地を切り拓く。2006年には、世界のホラー映画監督13人が結集して作られた「マスターズ・オブ・ホラー」シリーズの1作品として映像化された(監督:三池崇史)。累計発行部数40万部以上、20年以上も愛される日本屈指のレジェンドホラー小説である。
【内容紹介】
岡山の遊郭で醜い女郎が客に自分の身の上を語り始める。間引き専業の産婆を母にもち、生まれた時から赤ん坊を殺す手伝いをしていた彼女の人生は、血と汚辱にまみれた地獄道だった……。
- ぢごくもよう 第四十二話『幽霊語り』
- 『ファストフード店の住人たち』と『パリ・ロンドン放浪記』を続けて摂取したらむしろ貧困への恐怖が薄らいでしまったのだった
- パロディ×グロのインセプション!?最新作発売記念『AI:ソムニウムファイル』シリーズのショッキングだけど目が離せない面白さをお伝えしたい
- ホイホ・ホイホイホ/ほしつ 11話
- サキュバスのメロメロ 21話/マー
- ぢごくもよう 第四十一話『火むし』
- この10年で一番怖い!沖縄ホラープロジェクト『疫《えやみ》』シリーズについて
- 【読切】ギリギリ姉の尾根書店
- 【フォルテヴィータに帰郷した日々】 ~9ヶ月間、私に”故郷”をくれたイマーシブ・フォート東京~
- 超バニアバトル バニバト! 15話