『氷雪帝国』が話題の『RWBY』バットマンやワンダーウーマンらDCとのコラボも熱い!-シリーズ全作紹介-

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2022年スタートの新シリーズ『RWBY 氷雪帝国』

アメリカの制作会社「Rooster Teeth」によって2013年から公開されている人気シリーズ『RWBY』を日本のシャフトが再構築した新作『RWBY 氷雪帝国』が7月3日より放送開始された。

アニメーション原案:虚淵玄、脚本:冲方丁、キャラクター原案:hukeと錚々たるメンバーが揃っており、声優陣も原作の日本語吹き替え版からの続投で、現在「SPY×FAMILY」でも活躍中の早見沙織が主人公のルビーローズを演じている他、日笠陽子、嶋村侑、小清水亜美、下野紘らが出演している。

(C)2022 Rooster Teeth Productions,LLC/Team RWBY Project

今年3月に公開された上記のPVは原作『RWBY』最初のシリーズであるvol.1に沿った内容だったが、放送直前の6月に公開されたPV第2弾では原作未登場のオリジナルキャラクターである「シオン・ザイデン」が登場し、原作と異なる展開になることが予想されファンの期待も高まっている。

現在既に放送済みの1話では、RWBY初期トレーラーと1話を再構築した内容となっており、RWBYシリーズに初めて触れる方でも問題なく世界観、キャラクターを理解できるような構成になっていた。
展開として目新しいものは無かったが、初期からRWBYを追っていた自分にとっては約10年前に初めてRWBYを観た時の「とんでもないモノを観たぞ…!」という感覚を思い出し、非常に感慨深くもあった。
アマプラ、ネトフリをはじめほとんどのサブスクサービスで視聴可能なため、まだの方にはぜひ観て欲しい。
後述するが、RWBYに『ブラック★ロックシューター』が映ったことはマジで熱いんだ。
そして、今回『氷雪帝国』をきっかけにRWBYに興味を持った方やVol.1~3あたりまでは昔TVで観たような…といった方向けに、シリーズを紹介する。

伝説はここから始まった『RWBY』初期トレーラー

タイトルにもなっている『RWBY(ルビー)』とは、主人公ルビー・ローズをリーダーとしたハンターチームの名称であり、メンバーの名前「Ruby Rose」、「Weiss Schnee」、「Blake Belladonna」、「Yang Xiao Long」の頭文字を取ったものとなっている(RWBYに登場するハンターチームは全てこの命名規則で名付けられている)。
現在Vol.1~8までの8シーズンが公開され、先日Vol.9のティザー動画が公開された。
あらすじとしては、チームRWBYメンバーの4人の少女を中心に、人類の脅威であるモンスター「グリム」を狩るハンター・ハントレスの姿を描く物語だ。
シリーズ序盤のVol.1~3ではハンター養成校での彼女らの学園生活が、以降のシリーズでは世界規模・神々のスケールにまで発展した戦いに身を投じるハンター達の姿が描かれる。

本作最大の特徴は、アクションシーンだろう。
2012年11月に公開された最初のトレーラー”Red”では主人公ルビーが大量のグリムを倒す様子が描かれており、その内容に世界中が衝撃を受けた。

一見すると、当時としても全体的にややチープさを感じさせる、MMDライクなアニメーション(実際にはPoserで制作されている)に見えるが、戦闘シーンが始まるとその独創性とクオリティの高さに度肝を抜かれる。
折り畳み状態からの武器の高速変形、またその武器はライフル付きの鎌という目を疑うような武器で、射撃するのみならずライフルの射撃を推進力にして鎌で敵を狩る斬新かつケレン味溢れるアクションシーンに「とんでもないモノを観たぞ…!」と思った衝撃を未だに覚えている。

トレーラー”Red” が公開の後、数ヶ月毎に主要4キャラをフィーチャーしたトレーラー、”White” “Black” “Yellow”が公開され、その後2013年7月に本編Vol.1の公開が開始された。

その他のトレーラーでも、上記”Red”同様、独特な武器(リボルバー付きのレイピアなど)によるアクションと、RWBY世界における特殊能力「センブランス」を使用する様子が、それぞれのキャラクターをイメージしたBGMに併せて描かれる。
『氷雪帝国』1話では、トレーラー”White” “Black”をリメイクした内容が描かれていたため、『氷雪帝国』から入って原作も気になった方は本編のみならず、ぜひトレーラーもチェックしてみて欲しい。

まだまだ続く本編!『RWBY』Vol.1~8、無料配信も決定!

2015年〜2017年『RWBY』の日本語吹き替え版が劇場公開されていた頃はTVCMがかなりの頻度で放送され、また2017年にはVol.1~3を再編集したTV放送版『RWBY 1-3 The Beginning』が放送されたこともあり、序盤だけは観たことがある方も多いと思う。

その後、現在Vol.8まで制作されているものの、日本国内での展開は2017年のVol.4吹き替え版以降音沙汰のない状態が続き、日本国内での展開は終了したかのように思われた(公式サイトも2018年でほぼ更新がストップしている)。
しかし、昨年6月に突如Vol.5〜Vol.7の日本語吹替版Blu-rayのリリース決定が報じられ、国内のファンは衝撃を受けた。更に日本オリジナルの『氷雪帝国』が発表・放送と、現在国内での盛り上がりが再燃している。

TV放送もされたVol.1~3は主人公ルビーがハンター養成学校「ビーコンアカデミー(ホグワーツのようなもの)」に入学し、仲間との友情やハンターとしての技術・資質を磨いていく内容となっているが、Vol.3終盤での展開がきっかけとなり、チーム・学友は散り散りになり、Vol.4ではチームRWBYのメンバーがそれぞれの環境で、絶望的な状態から再起する様子が描かれる。
その後はチームの再結成や世界観の詳細が描かれながら、その元凶を止めるべく旅を続けるチームRWBYの姿がVol.5~vol.8で描かれている。

Vol.4以降のシリーズでは3Dモデルを一新し、多くのファンを驚かせた。ケレン味は減ったものの初期3作よりリッチなアニメーションで描かれるRWBYワールドをまだ未観の方はぜひ改めて楽しんで欲しい。

こうした抜本的なルックの変化以前に、Vol.3ではアクションの描き方もVol.1,2 とは差異が見られたが、その大きな原因としては主製作者・監督のモンティ・オウムが2015年2月に逝去しており、作品そのものの継続が危ぶまれたという経緯がある。
それに伴い、監督の変更や、モンティ・オウム自身が声優を務めていたキャラクター「ライ・レン」の声優変更等がありながらも今日まで続いており、日本国内での展開のみならず、本国での展開も様々な困難を乗り越え今に至るシリーズなのである。
また、スタッフの一人は2015年のインタビューにて、アクションシーンは『ブラック★ロックシューター』、ストーリーは『天元突破グレンラガン』の影響を受け、「今一番はまっているのは虚淵玄さんの作品」と語っている。

(C)2022 Rooster Teeth Productions,LLC/Team RWBY Project

そうした経緯を踏まえると、虚淵玄が携わる『氷雪帝国』1話で『ブラック★ロックシューター』が映るシーンが原作スタートから約10年後の今、日本で放送されたことに胸が熱くなるぜ…!
『氷雪帝国』が放送され、原作も佳境に入っている今の時期が、非常に贅沢でホットな時期だと言っても過言ではない。昔途中まで観た人も、まだ原作を知らない人もRWBYを楽しむなら今だぞ!!

ただ、非常に残念ながら以前はYoutubeにてRooster Teeth公式が全話無料公開していたものの、現在は非公開となっており見放題で配信されているのがU-NEXTのみとなっている。
吹き替えにこだわらない場合、Vol.1~6まで収録された海外盤BOXが非常に安価に販売されているため、ある程度英語がわかる方(英語字幕があれば概ね理解できる方)にはこのセットをお勧めする(Vol.1のみ字幕なしの点に注意)

2022/7/18追記 U-NEXTの他、dアニメストア等での配信も決定!GYAO!での無料配信も決定

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DCともコラボ!外伝、スピンオフ、クロスオーバー作品群

RWBYの地名度の高さの要員として、本編外での活躍の多さがあると思う。
現在放送中の『氷雪帝国』もリメイクであると同時に、外伝でありスピンオフ的な要素も持つ作品だ。
どちらかと言うと本編の視聴と併せて楽しむことが前提となっている作品が多いため、ここからは本編視聴済みの方向けにこれまでリリースされている本編外の作品をまとめる。

コミカライズ版RWBY

現在いくつかのコミック版RWBYが存在するが、始めに世に出たのは2017年に刊行された三輪士郎によるコミカライズ作品だ。
こちらは本編で描かれなかった内容が多く、原作を補完するような作品となっている。原作における「学園モノ」の要素をより味わいたい方は本編視聴と併せて読むとより楽しめるだろう。

次に2019年から日米同時連載が開始されたコミカライズシリーズ『RWBY THE OFFICIAL MANGA』。
こちらは三輪士郎版とは異なり、本編の展開に準拠したものとなっている。
国内版はデジタルのみで、アメリカ版はペーパーバックでも刊行されている。

後述のコラボ作品とも関係するのが2019-20年にリリースされたDC版RWBYだ。
バットマンやスーパーマンでお馴染みのDCから、Vol.3と4の間に位置するオリジナルストーリーとしてデジタルファーストで刊行、後にリーフが発売。現在はペーパーバックも販売されている。

RWBY: Grimm Eclipse(ゲーム)

RWBYファンのJordan Scottによる個人制作のファンメイド作品が好評で、後にRooster TeethがScottを雇い、正式に公式作品とリリースされた経緯を持つ本作。
チームRWBYの4人を育成しつつ敵を倒し続けるハクスラ要素の強いゲームで、steamをはじめ、PS4やXbox oneでリリースされ、昨年Switchでもリリースとなった。

ゲーム自体は非常にシンプルでボリュームも少ないが、Vol.1~3までの本編に近いルックのモデルで作られたキャラクターを自由に動かせるのは非常に魅力的でファンからの評価も高い1作。

PS4版は国内ストアからは購入できないものの、北米アカウントを使えば国内PS4でも購入可能だ。
日本語にも対応しているものの、ローカライズが怪しい点も非常に味わい深い。

RWBY the Session(ライトノベル)

伊崎 喬助によるVol.1と2の間を描くライトノベル作品。
本編Vol.1終盤では、チームRWBYのメンバーと、同級生のチームJNPR(ジュニパー)のメンバーの共闘が見所となっているが、本作においてもRWBY+JNPRの活躍が中心となっており、初期RWBYの雰囲気が好きな方にお勧めの1作。

BLAZBLUE CROSS TAG BATTLE(ゲーム)

アークシステムワークス制作の格闘ゲームシリーズ「BLAZBLUE(ブレイブルー)」のクロスオーバー作品。
ブレイブルーや同社の『UNDER NIGHT IN-BIRTH』シリーズの他、ペルソナシリーズ(P4U)に加え、何故かRWBYも参戦。

ペルソナに関してはペルソナ3、4の続編としてP4Uという格ゲーがリリースされていたこともあり納得のラインナップだが、RWBYに関しては完全に不意打ち的な状況だったため初発表の際にはRWBYファン内外で話題となった。

後に参加作品として「アルカナハート」や「閃乱カグラ」も加わり、非常に賑やかなゲームとなった本作。
本編初期でよく見られたルビーの武器好き設定などが活かされ他作品のキャラと絡む様子はファン必見。

スピンオフ小説シリーズ(E.C. Myers著)

現在、4巻ほど刊行されているスピンオフ小説シリーズ。
邦訳版はまだ出ていないためやや敷居が高いシリーズだが、本編において描かれていないサブキャラクターの動きが描かれる。特に第1巻「After the Fall」では、本編Vol.2で大活躍したチームCFVYのVol.3以降の動きが描かれるチームCFVYファン必読の1冊となっている。

また、3巻「Roman Holiday」ではヴィランであるローマントーチウィックの本編開始以前の姿を描くスピンオフとなっており、映画『ローマの休日(Roman Holiday)』にかけたウィットに富んだタイトルが、飄々としたローマントーチウィックのキャラを想起させる。

RWBY/Justice League

現在『氷雪帝国』と並んでRWBY界隈が盛り上がっているトピックがこのコラボだろう。
先述のDCコミック版のRWBY刊行のみならず、DCの顔とも言える「ジャスティスリーグ」とのコラボを果たしたRWBY。
本作ではRWBY世界である「レムナント」版のDCキャラクターが登場することが特徴で、普段とは異なるジャスティスリーグの面々が新鮮で印象的だ。

そしてつい先日、本作を基にした長編映画が2023年に公開されると公式にアナウンスされ、RWBYファンに大きな衝撃を与えた。

日本国内では劇場公開されていたため「映画」のようなイメージも強いRWBYだが、長編映画としては本作が初となる。

2022~2023年、今後のRWBYの展開

新作のゲーム『RWBY Arrowfell』のリリースも2022年秋と予告され、先日トレーラーが公開された。

2023年には前述のRWBY/Justice Leagueの映像化に加え、Vol.9の公開とRWBYファンにとっては歓喜の年になりそうだ。
日本国内での今後の展開がどうなるかは未定だが、Vol.8までの吹き替え版や『氷雪帝国』が盛り上がれば、2023年も国内での供給が見込めるのではないかと期待する…!

これまでファンだった方も、『氷雪帝国』でファンになった方も共にRWBYを盛り上げていこうぜ!よろしくな!!

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