※当記事では映画『アポカリプト』と「ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム」のネタバレが含まれます!
「ティアキン」こと「ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム」が発売されてはや2ヶ月。筆者は先日やっとメインチャレンジをすべてクリアし、今は血眼になってラムダの財宝を探しています。
今作では新たに「ゾナウ族」と呼ばれる、高度な文明を持ちながら太古に滅んだ民族が登場します。そのモデルが古代メキシコ文明からきているのではないか?と、ネットで話題となりました。
https://zelda.gamers-labo.com/archives/4403
好きな作品に何かしらのオマージュ・元ネタがあると、ついつい調べたくなるのが人の常。さっそくゾナウ族の元ネタと言われる、古代メキシコをテーマにした映画がないか検索したところ…。
うーん…この…。
なんというか、『海底47m』は絶対知りたい情報がない気がする…(あったらすいません)
『アポカリプト』も随分前に見たことがありますが、ゴリゴリの逃避行かつ捕虜・奴隷・生贄という地獄絵図のオンパレードだった記憶が…(疲)
ただ、唯一当時の世界を描いている『アポカリプト』なら、何かしら「ティアキン」との共通点が見つかると考え、鑑賞してみました。
映画『アポカリプト』あらすじ
ジャングルで平和な生活を送る主人公たちが突如捕虜として捕まり、生贄として捧げられそうになったところを命がけで逃げまくる、割とシンプルなストーリーです。
「マヤ文明の滅亡前夜」とありますが、実際は一人の男による逃避行スリラーです。別に文明が滅亡する様子とかは特に描かれていません。
監督は俳優活動のほかに『パッション』などの監督で知られるメル・ギブソンです。
シンプルゆえに、「ティアキン」のゾナウ族と比較なんて難しいかも…と思いきや、ちゃんと共通点を見つけることができました。
冒頭のテロップから「ティアキン」ファンに刺さる
映画『アポカリプト』の導入部ではこんなテロップが表示されます。
“A great civilization is not conquered from without until it has destroyed itself from within.”
W.Durant
「文明が征服される根本原因は内部からの崩壊である」
W・デュラント
完全に「ゾナウ族」滅亡と一致している…。
「ティアキン」のゾナウ族はすでに衰退しており、残されたゾナウ族はラウルとその姉ミネルのみ。ラウルがハイリア人のソニアと結ばれ、ハイラル王国が建国されました。
しかし、ラウルは王の座を奪おうとするガノンドロフの魂胆に気づきながらも、あえて彼を王国に迎え入れます。その結果ガノンドロフの裏切りにあい、ラウルとミネル、そしてソニアはこの世を去ってしまいます。
実際のマヤ文明が滅亡した理由は多くあるため(80近くあるらしい…)、内乱で滅亡したと断定はできませんが、映画『アポカリプト』の冒頭テロップは「ティアキン」プレイヤーに刺さるのではないでしょうか?
ゾナウ装備を彷彿とさせる敵の衣装
ゾナウ関連のデザインも独特です。顔に涙のようなペイントが施されていたり、ピアスやネックレス、指輪などの装飾品も多数。
ラウルやミネルの衣装は露出度も高く(上記画像参照)、これらの多くが『アポカリプト』に登場するキャラクター、特に主人公の敵にあたる人物に多く共通します。
例えば捕虜を連れて行くため、主人公たちが暮らす村を奇襲した傭兵たち。彼らの髪型は縦を意識したデザインとなっており、「ティアキン」でいうゴーレムの角(上記画像)に近いものがあります。
デザインとは別件ですが『アポカリプト』の傭兵にも隊長(画像右から2人目)がおり、ゴーレムにも上等・特等などの位がありました。
前作「ブレス オブ ザ ワイルド」にはなかった概念ですが、これも古代メキシコにまつわる兵隊の特徴からインスパイアされたのでしょうか…?
捕虜を生贄にするスタッフみたいな人が被っている兜や衣装は、リンクのゾナウ装備に似ています。
ちなみに『アポカリプト』での生贄の儀式は蛮族そのもの。ピラミッドの頂上で羽交締めにした捕虜から生きたまま心臓をくり抜き、斬首した頭を頂上から投げ捨てます。そういえば、ゾナウ族も前作の「ブレワイ」では”蛮族”と表記されていたような…。
ゾナウ族が衰退する以前の様子は明らかになりませんでしたが、もしかしたら『アポカリプト』のようなものだったりして…?
ビジュアルが近いなら映画の再現が「ティアキン」でできるのでは…?
ただ『アポカリプト』は歴史映画というよりスリラーものに近いため、ビジュアル面以外で「ティアキン」との共通点がわからない、というのもありました。
とはいえ、主人公が連行されて、身一つで自分の村まで逃げる展開は「ティアキン」で再現できるのではないか…?
ムービーナーズでは度々映画の内容をゲームで再現するという(誰得な)企画検証をしてきましたが、今回も懲りずにやってみようと思います。『アポカリプト』と「ティアキン」の間に、新しい共通点も見つけられるかもしれない…。
「ティアキン」で映画『アポカリプト』の逃避行を再現してみた
まずはなるべく「ティアキン」の主人公リンクを『アポカリプト』の主人公と近い状態にします。
- ハートは1〜3(映画は満身創痍だった)
- 装備なし
- アイテム使用不可
- パラセールNG
映画『アポカリプト』では、帝国の都会から主人公の村まで逃げる様子が描かれています。
これになぞらえて、「ティアキン」ではハイラル城からリンクの元マイホーム(現・ゼルダの家)に向かいます。
(※)筆者はまだ「ティアキン」でマイホーム建築のミニチャレンジをやっていないため。
地図中央部がハイラル城。元リンクの家はハテール地方(地図右下)の「ハテノ村」にあります。
ハイラル城からどうやって地上に降りるか問題
「ティアキン」のハイラル城は諸事情により天空にあります。本来はパラセールという道具を使って地上に降りられるのですが、今回は身一つ…。ところどころに滝もありますが、空に浮いているため滝壺はありません。
そのため、高さを稼いで城から少し距離のある川に着水しなければ、地上に降り立つことができないのです。まずは上記画像の印の位置から飛び込みにチャレンジします。
なお『アポカリプト』では主人公が巨大な滝から飛び降り、尻込みしている追っ手に対して「この森は俺のもんだ!俺の後は息子、孫へと受け継がれる!」と勇むシーンがありました。この舐めプが追手の隊長の逆鱗に触れてしまうわけですが…。
俺も無事地上に到達して「このハイラルの大地は俺のものだ!」って勇みたい。
全然届かねぇ…。映画でも追手の何人かは飛び込んだ場所が浅くて転落死していました。そんな再現はしなくていいんですよ。
さらに面倒なことに、ハイラル城の真下は「深穴」と呼ばれる、地上よりもさらに下の「地底」と呼ばれるゾーンに繋がっています。
画像はその途中の変なでっぱりで激突死する勇者。早くも「死にゲー」化している。
足りない脳みそを振り絞り、なんとか空中の城から地上の川への距離が短い場所を見つけました。しかしこのポイントに移動するためにもある難所が…。
ホラブリントンネルです。天井に張り付いている変な生き物は全員敵。トンネルの外をよじ登って避けて移動するのも難しい。どう頑張っても、ここを突っ切らなければ上記マップのポイントに辿り着けないのです。
うわーっ!ちゃんと全員追いかけてくる!
無数の敵に追われるという、いきなり『アポカリプト』の再現度がマックスになってしまいました。
さらに目的地から川に着水できても、川幅が広い&流れがきつくて、向こう岸に辿り着く前に溺れ死にました。
今度は上記マップにある川幅の狭いところで再チャレンジ。ちなみにここまで再現に30分程かかりましたが、3分の2は雨か雷でした。『アポカリプト』では天候が比較的よかったのに…。再現元より天候が悪くてどうする…。
さらに「ティアキン」ではこんなものも降ってきました…。
『アポカリプト』よりも世紀末み出してどうする。
その後もうっかり敵の砦をとおりがかったり、空飛ぶ敵に上空から見つかって追い回されたりと、散々な目に遭いました。
ただ『アポカリプト』では主人公がジャガーに追いかけられる描写がありましたが、動物とエンカウントすることはなかったです(ゲーム内でもオオカミなどが襲ってくる)
ぶっちゃけ街道を使っていけばほぼ敵に遭うことなく目的地にいけるのですが、あくまで今回は『アポカリプト』の再現が優先。というか、街道を走ったとして、それはもはや雨の中で服も着ず、体を点滅させながら散歩をする奇人の絵面である。
おっ、リザルフォスぐらいならこの距離でもバレんだろ…。
ひねりのない逃走劇を繰り返しているうちに、ついに旧リンクの家がある「ハテノ村」が目前へと迫りました。
森にはボコブリンという敵を確認。森をそのまま走り抜けばゴールで、『アポカリプト』の完全再現(?) です!果たして…。
~Fin~
結論
「ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム」で映画『アポカリプト』の再現はまあまあできる。が、信じられないくらい緊張感のない死に方もする。
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