伊藤潤二風味コズミックホラーRPG『恐怖の世界』めっちゃ面白い

ナ月

『恐怖の世界』というゲームがある。PC、PS4(当然PS5でも動くぞ)、ニンテンドーSwitchで遊べる。これが超面白いので紹介したい。紹介したいが……魅力を伝えるのがかなり難しいゲームでもある。とりあえず話を聞いてほしい。

 恐怖の世界。めちゃめちゃレトロな雰囲気だが2023年のゲームだ。ジャンルは公式ではコズミックホラーローグライトRPGとされている。製作者はポーランドの方だが、もうなんとなくわかるように、めちゃめちゃ日本人の魂に染みる要素がある。

 可愛いキャラによる説明。書いてあるとおり、80年代ADVゲームからめちゃめちゃ影響を受けているゲームだ。他にもホラー漫画の鬼才である伊藤潤二先生とクトゥルフ神話でお馴染みH.P.ラヴクラフト作品からめちゃめちゃ影響を受けていることが公言されている。
 めちゃめちゃ乱暴に言えば「伊藤潤二先生の漫画みたいな世界観でクトゥルフ神話TRPGみたいなのを遊べる」ADVゲームだ。この時点で「面白そうだな」と思ったらもう間違いないのでこの先を読まずに買った方がいい。

どんなゲームなのよ

 舞台は198X年の日本。塩川町。この町が目覚めた旧き神の影響でどんどんおかしくなっていくので、謎を調査して破滅を防ごうというのがゲームの目的になる。

 プレイごとに毎回最大5つの謎(ミニシナリオのようなもの)が選ばれて、破滅までに謎を全てクリアすると謎の根源である町の灯台に入ることができるようになる。
 1周のプレイ時間はそれほど長くない。遊ぶごとに現れる謎や起こるイベントが変わって、それぞれの謎自体もマルチエンディングなので何度も繰り返して遊べるようなゲームデザインになっている。

 これはチュートリアルシナリオにもなっている「身の毛もよだつハサミ女の未解決事件」という謎だ。すごいタイトル。旧き神が目覚めるとなんかこういう謎がいっぱい起きる。

 このシナリオでは友達のノートに書かれていたヒントをもとに学校を探索して、ハサミ女を撃退する方法を探すのが目的だ。

 時には武器が拾えることもある。バットは物理攻撃が効く相手なら頼りになる。

 探索しているとイベントが発生することがある。やけにセクシーな彫刻を調べるか仮面を調べるか。

 仮面を調べると般若の面が手に入った。スタミナ(体力)上限がごっそり減る代わりに敵に与えるダメージが増える。なんでこんなもんが美術室にあるんだよ。

 プールに何かがあると情報を入手したのでプールに来てみた。

 するとどうだ。

 なんかプールでブクブクに膨れ上がった教師が襲ってくるではないか。戦闘だ。さっき拾ったバットが火を吹くぜ。
 戦闘システムは少し独特。コスト制のようなイメージだ。各行動に所要時間があり、行動を選ぶごとに白いバーが埋まっていく。白いバーの範囲内で1ターンにする行動を選ばなければならない。所要時間が短い行動なら1ターンにたくさんできるし、時間がかかる行動は1~2回が限界だろう。1ターンにやる行動を決めたら「シーケンス開始」で実行する。
 説明が難しいが、やればわかると思う。

 なんやかんやでボス戦まできた。各シナリオの最後にはボスが出てくる。恐怖のハサミ女だ。デザインがかっこいい。

 大抵はボスを倒すと謎クリアとなる。アイテムやステータスはそのまま次の謎へと持ち越される。また、謎をクリアするたびに町に対する旧き神の影響が強まって少しずつ町が狂っていく。難易度も地味に上がる。
 全ての謎をクリアするまでにスタミナが無くなって死ぬか、理性が無くなって発狂するか、あるいは行動ごとにじわじわ増えていく破滅値が最大になるとゲームオーバーだ。

いっぱいあるぞ町の謎

 塩川町を襲う謎を一部紹介しよう。

「死臭漂う神出鬼没のラーメン屋」美味すぎるラーメン屋が現れて町がおかしくなるので調査する恐ろしいシナリオ。

「蠢くウナギと胡乱な隣人」珍しいウナギを飼ってるおじさんを粘着質に調べ上げる恐ろしいシナリオ。

 旧き神の侵略に立ち向かうコズミックホラーでありながら、謎の題材はやけに日本人に馴染み深くて想像しやすく、そして絶妙な気持ち悪さのものが多い。まさに伊藤潤二先生的な世界観で遊ぶコズミックホラーRPGだ。どの謎もあまりスッキリ解決とはいかないのも伊藤潤二先生っぽい。

 謎の探索中に起こるイベント。墓石に刻まれた名前が伊藤潤二先生の「富江」に出てくる「川上富江」になってる! こういうオマージュも嬉しい。

 これは地域の伝承のドキュメンタリーを撮影しにいった学生クルーが行方不明になったので調査するシナリオ。言うまでもなくブレアウィッチプロジェクトのオマージュだ。こういうのもある。嬉しい。

敵のデザインが超いい

 本作には様々な敵が出てくる。いかにも出てきそうなところから現れることもあれば、探索中にかなり唐突に戦闘になることもある。それらの敵のデザインが超いいのでいくつか紹介したい。

 助骨女。怖い。

 トイレの幽霊。怖い。幽霊は物理攻撃が効かない。

 隆司。究極のご都合主義者という二つ名が怖い。

 ツタちゃん。ちゃんがついていても怖いものは怖い。

 一つ目の隣人。怖い。主人公の行動の中にはファイナルファンタジーでいうところのライブラみたいな行動があり、敵の情報を調べることができる。調べた結果隣人を食べていることがわかった。怖い。

 燃えさかる男。怖い。
 本作には悪霊など幽霊系の敵にだけ使える独特な戦闘方法があって、かなり面白い。「拍手」と「お辞儀」コマンドを5回組み合わせ、敵に応じた正解パターンを引き当てることができれば大ダメージが与えられる。
 アレだ。神社でやる「二礼二拍手一礼」って神社によっては違う組み合わせだったりするよな〜というアレ。アレが幽霊系の敵との戦闘に組み込まれているのだ。面白すぎる。
 当てずっぽうにやって失敗してもヒントをくれるので何回かやれば絞り込める。

 これは伊藤潤二先生の漫画すぎて笑っちゃった敵。

面白いぞ

 他にも女の子が

 絶妙な可愛さで

 なんかいいとか

 グラフィックが

 色々変えられて

 いいとか

 紹介したいポイントが色々あるがこの辺にしておこう。『恐怖の世界』人は選ぶかもしれないが、ここまで読んで「なんか面白そうだな」と思ったらきっと気にいると思う。ぜひ遊んでみてほしい。面白いから!!

恐怖の世界公式サイト:https://playism.com/game/world-of-horror/
ニンテンドーeショップ:https://store-jp.nintendo.com/list/software/70010000069712.html
PS4:https://store.playstation.com/ja-jp/product/UP2251-CUSA37155_00-1630512188477703
steam:https://store.steampowered.com/app/913740/_/

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