岩井志麻子最新作『でえれえ、やっちもねえ』本日発売。『ぼっけえ、きょうてえ』の恐怖が20年ぶりに蘇る

『でえれえ、やっちもねえ』6月15日(火)発売

岩井志麻子の最新小説『でえれえ、やっちもねえ』が、本日2021年6月15日(火)に角川ホラー文庫より刊行された。
日本ホラー小説大賞を受賞した表題作をはじめ、明治期の岡山を舞台に、妖しくおぞましい4つの物語を描き、平成の時代を席捲した唯一無二の傑作ホラー小説『ぼっけえ、きょうてえ』
タイトルは岡山弁で「とても、怖い」という意味で、甲斐庄楠音の「横櫛」を装画に使用したことでも有名な作品となったが、最新作『でえれえ、やっちもねえ』は岡山弁で「本当に、悪い」という意味のタイトルとなっており、さらに今回も甲斐庄楠音の「幻覚」を装画に使用している。
本作では、江戸、明治、大正、昭和、4つの時代の岡山を舞台に、恐るべき怪異と人の業とが交錯する、戦慄の物語が描かれる。

【著者・岩井志麻子コメント】
ここに収めた小説は新作ばかりですが、私の中では様々なものが戻ってきた、原点に返った、再び世に出してもらえる、という気持ちでいます。私は苦しみがなければ書けないと改めて知ると同時に、今は喜びで一杯です。

『でえれえ、やっちもねえ』内容紹介

時は明治。コレラの大流行で家族を喪った、岡山の貧しい少女ノリは、引き取られた施設で出会った少年・小平と結婚を約束する。だが、激動の時代の中、小平は徴兵され、日清戦争に出征することに。そんなある日、ノリは中国にいるはずの小平と再会し、契りを交わすが、それは小平の姿をした別の何かだった。そして生まれた異形の赤子は、その容貌を買われ、ニセの予言神に祭り上げられる。しかし、赤子はやがて恐るべき真の予言を語り始め……(「でえれえ、やっちもねえ」)。江戸、明治、大正、昭和、異なる時代を舞台に語られる、妖しくも恐ろしい4つの物語。あの『ぼっけえ、きょうてえ』の恐怖が、令和に蘇る。

『ぼっけえ、きょうてえ』とは

1999年、第6回日本ホラー小説大賞した表題作「ぼっけえ、きょうてえ」ほか3篇を収録し、ベストセラーとなった岩井志麻子の代表作。2000年には第13回山本周五郎賞を受賞し、日本ホラー小説大賞と山本周五郎賞の史上唯一のW受賞を果たすなど、文学界に新境地を切り拓く。2006年には、世界のホラー映画監督13人が結集して作られた「マスターズ・オブ・ホラー」シリーズの1作品として映像化された(監督:三池崇史)。累計発行部数40万部以上、20年以上も愛される日本屈指のレジェンドホラー小説。

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