

どうも、ゲル山ゲル子です!
2022年も残すところあと少し。以前にも触れた通り、2022年はホラー映画が大豊作。夏を越えて秋になっても『紅い服の少女』が公開されたり、本当にホラーが目立った一年だった。
ホラーファンとしてはとても幸せであり、配給も担当している映画業界Vtuberとしては一つの可能性に満ちた一年を見せて貰えたというのが嬉しくもあり…
そんなこの一年を締めくくるにふさわしい映画があるのはご存知ですか?


そう今年の2月に上映して話題になった『真・事故物件 本当に怖い住民たち』の続編である『真・事故物件パート2/全滅』です。
このホラー映画イヤーの先陣を切った作品だけど、一番槍なのはその内容にも現れていると思った。足踏みする化石になったJホラーの数歩先に行ったというのは佐々木勝己監督贔屓じゃなくても感じた人は居たはず。
続編…続編…続編…
正直言うとわずか10ヶ月での続編と言うのは非常に不安があった。低予算邦画ホラーにありがちな「取り合えず続編ガンガン擦って味が出なくなるまでこの果実をフードプロセッサーにかけますか」みたいなバカなプロデューサーと会社が考えるような最悪の続編にならないだろうか…。


しかし、これが完全に余計なお世話というか、杞憂だった!
こないだも『キラーカブトガニ』とか意味不明なホラー洋画を単独でかけることが決定してる、頭のネジが2,3本ポテロングか何かに変わってるであろう配給の『エクストリーム』だけあって、これをオッケー出したその器というかどうかしてるというか。
冒頭がキャビン・フィーバー2のオマージュからスタートする辺りでもう満足確定だったのだけど、本作は佐々木勝己監督のカラーが大きく映し出されて進化している。そのオマージュのゴアシーンも邦画では絶対無いであろう力の入りよう。前作でも確かにゴア描写は素晴らしかったけど、心のどこかで「もっと観たい気持ちもあるなぁ」というのはあったと思う。
これは決して前作が不完全だとか、物足りないというわけではなく満たされているからこそ続いてほしい…幸福の持続を切望するのに近い気持ちの表れだ。誰だって幸福は続いてほしい、ゴアが幸福だっていう人間だっているのだからこの気持ちが分かる人が居てもいいはず。
その満たされないはずの幸福の持続がこの続編には詰まっていました!
嬉しすぎる…少なくとも前作に心動かされた人ならば満足する事間違いありません。少なくともゲル子は満足しまくりました。
実は今回、真事故1以降忙しくなってしまってなかなか捕まらない佐々木勝己監督をなんとか捕まえる事が出来ました!
ですので、佐々木勝己監督を交えながら2の事を聞いていこうと思います。


丁度、他の撮影の移動中である佐々木監督を偶然にも捕まえられ、貴重なお時間を頂く事が出来ました。
映像業界を支えているのに、一メディアのインタビューにも答えてくれる器の大きさ…流石です。










監督お久しぶりです。
お仕事の合間になんとか捕まえただけあって、かなり疲れている様子でしたがインタビューさせて頂こうと思います。


--それではよろしくお願いします。
--早速拝見させて頂いて、今作はよりゴア描写に力を入れた印象がありました。特に前作から完全に割り切ったのでは?と思えるぐらい序盤からゴア描写があって、ゴア映画好きにはたまらない作品になっていますよね。個人的には続編だからこそ前半から見せ場を増やしたと思うんですけど、実際の所はどうなんでしょう?
--その見せ場の数だけじゃなく、パワーアップしてると思うんですよね。その血の量や新しい表現が目を引く形になっていて、途中出てくるとある視点での映像では新しさと驚きがありました。あれは何か参考にされたりしたんでしょうか?
今日の佐々木監督は寡黙ですね。何か喋れない理由があるのか…それとも疲れが相当溜まってるんでしょうか…でもよく考えたら前回もスタート時は「血が出る映画が好きだよ」「映画論・・・わかんない・・・」みたいに虚ろだったし、今回も暫くしたら喋りだしてくれるかも!


--次は俳優陣に関してお聞きしたいです。
--小野健斗さん演じる安藤が出てきますが、前作をはるかに上回る演技の良さを見せてくれました。あくまで主観的になってしまうんですけど、とてもノッていたのではないでしょうか。演技の幅もそうですし、安い言い方になってしまいますが上手くなっていて安藤と言うキャラクターの良さが爆上がりしたと思います。
--監督からそういう演技の指導があったりしたんでしょうか?それとも小野健斗さんからなんでしょうか?
小野健斗さんのノってくれた演技を思い出してかその眼には涙を浮かべていました。監督にとっても小野健斗さんの演技は非常に素晴らしいものだったのでしょう。


--引き続き俳優陣なんですけど。
--窪田彩乃さん演じる姫宮伊吹は特に佐々木監督イズムを感じるというか、女の子の映し方がとても魅力的でした。服装による外見もそうなんですけど、男性の考える女性の可愛さとは違うのが実に佐々木イズムだと思うんです。
--今回もそういった部分を意識したり、姫宮伊吹と言うキャラクターに関して何か特別な思いはあるんでしょうか?
佐々木イズムっていう、この世に存在しない言葉を使ったせいでしょうか。なんだかうっすら力ない笑顔を見せてきました。気を使わせてしまっちゃったかな…。


--最後に楽曲に関してお聞きしたいと思います。
--佐々木イズムを感じるもう一つの要素が楽曲だと思っていて。前作以上に楽曲が多く使われた映画で、その使い方もとても素晴らしかったです。とあるシーンでは前作を彷彿とさせる使い方があったりするのは特に印象的でした。
--更にネタバレになってしまうかもしれませんが…
--げ?
--…


あっおい!!!!


ま、待て!


待ってくれ!!!!!!!




佐々木勝己監督、ありがとうございました!
真・事故物件パート2 /全滅は本日12月23日公開。
前回のインタビュー:https://m-nerds.com/shin-jikoint
- ぢごくもよう 第四十二話『幽霊語り』
- 『ファストフード店の住人たち』と『パリ・ロンドン放浪記』を続けて摂取したらむしろ貧困への恐怖が薄らいでしまったのだった
- パロディ×グロのインセプション!?最新作発売記念『AI:ソムニウムファイル』シリーズのショッキングだけど目が離せない面白さをお伝えしたい
- ホイホ・ホイホイホ/ほしつ 11話
- サキュバスのメロメロ 21話/マー
- ぢごくもよう 第四十一話『火むし』
- この10年で一番怖い!沖縄ホラープロジェクト『疫《えやみ》』シリーズについて
- 【読切】ギリギリ姉の尾根書店
- 【フォルテヴィータに帰郷した日々】 ~9ヶ月間、私に”故郷”をくれたイマーシブ・フォート東京~
- 超バニアバトル バニバト! 15話