『MEATBALL MACHINE -ミートボールマシン-』高橋一生が腹から大砲を出した映画初主演作

最近では実写ドラマ『岸辺露伴は動かない』にて主人公の露伴を見事に演じたことが記憶に新しい高橋一生

数多くの映画・TVドラマに出演しその存在感を発揮する高橋一生だが、映画で初主演を務めた際には今の姿を思うとびっくりしてしまうような役を演じている。
そこで、映画自体も中々クセの強い高橋一生映画初主演作品『MEATBALL MACHINE -ミートボールマシン-』を紹介しよう。

高橋一生映画初主演作『MEATBALL MACHINE -ミートボールマシン-』

あらすじ

カノジョも友だちもいない孤独な青年・ヨウジ。以前からほのかな恋心を抱いていた女性・サチコと次第に惹かれ合うようになるが、彼女が実父から虐待を受けていた事実を打ち明けた瞬間、謎の生命体が襲いかかり、彼女はモンスターへと変貌してしまう。そして、ヨウジは壮絶な戦いへと巻き込まれていくことに…。山口雄大が贈るダークヒーロー・ホラー・アクション。

宇宙生物が機械によって人の体を乗っ取り「ネクロボーグ」と呼ばれるバケモノに変貌させ、その宇宙生物同士が共食いをするというハタ迷惑なバトルが地球上では行われており、主人公の孤独な青年ヨウジ(高橋一生)が、偶然その寄生生物を入手してしまったことから、恋心を抱く女性サチコ(河井青葉)が寄生されてしまう。

©︎2005キングレコード

自分の気持ちを伝えられないことや、自分が原因でサチコに寄生させてしまった罪悪感を抱えながら、ネクロボーグへと変貌してしまったサチコを苦しみから解放すべく立ち向かうヨウジの姿が描かれる。

2005年に公開された本作は、『HiGH&LOW THE RED RAIN』の山口雄大監督と、『口裂け女 リターンズ』等で知られる山本淳一監督が手掛けたエログロ成分の強いダークヒーロー作品に仕上がっており、主役の高橋一生以外にも、数多くの作品で活躍する河井青葉がヒロイン役を務め、『シン・ゴジラ』にて特殊造形プロデューサーを担当した西村 喜廣が特技監督、ネクロボーグのデザインを『牙狼〈GARO〉』や『仮面ライダーZO』等の作品のキャラクターデザインで知られる雨宮慶太が担当しているなど非常に豪華な布陣によって制作されており、初々しい高橋一生以外にも非常に見どころの多い映画となっている。

©︎2005キングレコード

宇宙生物に寄生されてしまうと完全に身体を乗っ取られ自我を失ってしまうが、サチコを想う気持ちと偶然が重なったことにより自我を保ったままネクロボーグのパワーを手にするヨウジ。
しかし、そのおぞましい姿や力の制御が上手くいかないことなど、もう人間としては生きることのできない状態になった彼の唯一の目的は「サチコを救うこと」という強い悲哀を秘めたダークヒーローとしてのヨウジの姿は魅力的で、そのヨウジを演じる高橋一生の表情や仕草はこの時点で光るものがあり、将来大成する片鱗を見せる。

©︎2005キングレコード

雨宮慶太が手掛けた、メカと生物のハイブリッドのようなネクロボーグのデザインもグロテスクながら美しさを感じる印象的な造形となっており、特撮ファンにはぜひ見ていただきたい!

必殺技は腹から大砲!こんな高橋一生はもう見られないのでは

本作のキャッチコピーは「殺さねば、伝わらない、愛がある」というもので、もう助けることはできないサチコの救済のためには殺すしかないというヨウジの悲哀が詰まったものになっている。

どちらかが死ぬまで終わらないサチコとヨウジの闘いは熾烈を極める。
愛したサチコへの思いを胸に、覚悟を決めたヨウジが繰り出す「腹から大砲を出す」という悲しくも強烈なビジュアルを持つ大技のインパクトは凄まじい。

©︎2005キングレコード

ジョジョのあのキャラクターを彷彿とさせるような姿を、露伴を演じる15年前に高橋一生が演じていたことに、近年の作品で高橋一生ファンになった方は驚いてしまうこと間違いない。

2021年3月10日に『MEATBALL MACHINE -ミートボールマシン-』DVD再販

現在(2021年1月)、U-NEXTにて(2021年9月30日 23:59まで)配信中の本作だが、キングレコードの邦画150タイトルをお値打ち価格で一挙発売するキング邦画廉価シリーズ2021にラインナップされており、2021年3月10日にDVDが廉価版にて再販が予定されており、DVD版には映像特典としてクリーチャーデザイン画集等が収録されるためこちらもおすすめだ!

今となっては非常に貴重な、高橋一生演じる哀しきダークヒーローの活躍をぜひその目に焼き付けてほしい。

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