『バッドガイズ』に先行して上陸していた!児童書原作だけど悪ガキぶりが極まった『スーパーヒーロー・パンツマン』とは?

ついに『バッドガイズ』が日本へやってきた!。

2022年10月7日(金)より公開をスタートしたアニメーション映画『バッドガイズ』は、『シュレック』や『カンフーパンダ』、『ボス・ベイビー』などで知られるドリームワークスアニメーション製作のアニメーション映画です。

次々に盗みを働いていたウルフ、スネーク、シャーク、タランチュラ、ピラニアの五人でしたが、その中の一人ウルフが善行に惹かれたことをきっかけに、メンバーが悪で居続けるべきか、という課題にぶつかっていくことになる物語となっています。

そんな『バッドガイズ』は、実はアーロン・ブレイビー氏の同名の児童書が原作となっています。実はドリームワークス・アニメーションでは本作の他にも児童書のアニメーション映画化に取り組んでおり、実はその作品もある意味“バッドガイズ”な悪ガキ作品となっていたのです。

その作品というのが、『スーパーヒーロー・パンツマン』(2017)。

冗談みたいなネーミングの映画なのですが、これがなかなか侮れない名作となっています。

『スーパーヒーローパンツマン』とは?

『スーパーヒーロー・パンツマン』はもともと、アメリカのイラストレーターであるデイブ・ピルキー氏が手がけた児童書シリーズです。それを2017年にドリームワークス・アニメーションがアニメーション映画化し、のちにTVシリーズなども製作されていく作品となっていきました。

主人公は小学生のジョージとハロルド。悪ガキコンビの二人は、学校でイタズラをし続けており、学校の校長であるクラップ先生に目をつけられています。しかし、ついにイタズラの証拠を発見されてしまい、窮地に陥った二人は苦し紛れにシリアルのオマケで付いてきた“催眠リング”をクラップ先生に使い、自分たちが想像したスーパーヒーローのパンツマンに変えることに成功する……という物語です。

アメリカでこそ劇場上映を果たしたのですが、日本では2018年にディスクリリースという形で上陸。日本の劇場公開を果たせないまま今に至ります。

実はこんなに“バッドガイズ” 

映画のタイトルこそ“スーパーヒーロー・パンツマン”になっていますが、あくまでもこの映画の主人公はジョージとハロルド。イタズラと漫画を作るのが大好きな二人が、校長をスーパーヒーロー・パンツマンに変えることに成功したことをきっかけに、退屈な学校を楽しくしようとしたり、子どもたちから笑いを奪おうとする“おもらし教授”の策略を防ごうと戦うことになっていきます。

ただし、主人公と言っても、ジョージとハロルドはあくまでも悪ガキコンビ

散々校長先生の人格を操作したり、先生の名前が変だからと笑い者にしたり、挙げ句の果てには学校を遊園地にしてしまったり(これは不本意でしたが)と、とんでもないイタズラをしでかします。しかも本作では、痛い目を見ることこそあれど、それを悪いこととして省みるような展開はないので、ある意味『バッドガイズ』以上に“バッドガイズ”。とんでもない倫理観が展開されます。

しっかり「それでも……」が詰まっている!?

ただ悪ガキと言っても『スーパーヒーロー・パンツマン』の見事なところは、そんなジョージとハロルドが憎めないキャラクターとして描かれているところです。

ジョージとハロルド自身は、つまらない学校を楽しくしようという気持ちを持ってイタズラをしていることが描かれています。その上、校長先生の教育方針では、音楽や美術といった科目を一方的に自由を禁じようとしているのもポイントです。ジョージとハロルドの二人が学校を楽しめるようにする行動の一つとして「美術室の開放」がとても気持ちの良いシーンとして描かれているのは、この映画の製作陣からのメッセージが反映されていると言って良いでしょう。

ハチャメチャに悪ガキが大暴れするコメディ作品と思わせて、実は“この世界にはユーモアが必要だ”というしっかり真面目なテーマも紛れ込ませつつ、楽しく見せてくれる。流石のドリームワークス節です。

2Dアニメーションのような平面的な表現を3Dアニメーションで再現しようとする試みなども、実は『バッドガイズ』に通ずる作品となっていたりと、『スーパーヒーロー・パンツマン』『バッドガイズ』の予習復習に最適。

今年の夏は『バズ・ライトイヤー』『ミニオンズ・フィーバー』など、ディズニーやイルミネーションの作品が活躍しましたが、一味違った尖り方をしたドリームワークス・アニメーション作品にもぜひ注目してみてください。なかなかどうかしていますよ。

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