大変だ~!! スーパー大人気非対称型対戦サバイバルホラーゲームの『Dead by Daylight』とあのジャパニーズホラーの金字塔『リング』のコラボレーションが発表されたぜ!!
ギャー!! なんて嬉しいんだ!! 俺(ナ月)はリングシリーズファンだからギャーなどと絶叫してしまった。スパロボにボトムズが初参戦した時くらい嬉しいぜ。
おい、でもよく見てくれ、『リング FROM THE ORIGINAL STORY』って書いてあるぜ。
どういうことだ。「原作小説版」準拠ってことか? でもティザーPVに出てきてる井戸はバッチリ映画版デザインだぜ。いや井戸自体は原作にも出てくるが。
Dead by Daylightのディレクターのマシューさんは「原作版と最初の映画が元になる」ってインタビューで言ってたな。つまりどっちの要素も含まれる可能性があるわけだ。
こうなったら原作小説版と映画版の貞子両方について予習しておいて、どんな貞子がくるかワクワクして待とうぜ!!
貞子ってどんな人?
山村貞子。有名すぎるほど有名なジャパニーズホラーアイコンだ。「13日の金曜日を見たことがなくてもジェイソンを知っている」レベルで「リングを見たことがなくても貞子は知っている」人は多いだろう。だがしかし「貞子について説明しろ」と言われて説明できる人はあんまり多くない。
「なんか、髪が長くて井戸とかテレビとかから出てくる人」
「ビデオを見たら7日後殺しに来る人」
この程度のイメージしか持っていない君も安心してほしい。この記事を読み終わる頃には我が子に「貞子って何?」と質問された時に「坊や、貞子ってのはな……」と解説できるようになる。
今更ながら本記事はリングの小説版、映画版両方のネタバレがめちゃめちゃ含まれている。注意してほしい。両方ともめちゃめちゃに面白いから両方ともできれば自分で読んだり見たりしてほしくはある。映画はプライムビデオ見放題にあるからさ。
貞子ルックス
「貞子ってあの白ワンピで黒髪ロングで猫背でブルベの目が怖い女っしょ」
有名すぎるほど有名な貞子の見た目のイメージはこれだろう。実はこれは100%映画版からのイメージだ。意外にも原作で貞子のルックスは「色白でめちゃめちゃ美人」「小ぶりだけど美乳」くらいしか設定されていないのだ。
たったこれだけの設定からあの一生忘れられないキャラクタービジュアルを生み出した映画版はマジで凄いぜ。ゲームにもおそらくあの白ワンピ姿で参加することだろう。早くあの白ワンピをサバイバーの血で染めたい。
貞子生い立ち
山村貞子は1947年、超能力者の母親山村志津子と彼女の超能力を研究していた学者の伊熊博士の間に生まれたとされているぞ。志津子と海からきた化け物の子だとも言われていた。
なんやかんやで弟が生後4ヶ月で死んだり母親が自殺したりハードな人生を送りながらも上京して劇団に所属したりして生活していたぞ。
映画版では父親に、原作小説版では父の主治医に井戸に落とされた。かわいそう。享年は17歳だって本人がTwitterで言ってたぜ。
死後はみんな知っている通り井戸の中から人を呪いまくっているぞ。
貞子ってふたなりなの?
「知ってるぜ、貞子ってふたなりなんでしょ?」
なぜかこの設定だけ知っている人は結構いる。これは小説版の設定で、貞子は「睾丸性女性化症候群」というタイプの両性具有だ。チンチンはないけど睾丸があるぞ。これは無意味な設定ではなくて小説版の続編でこの特性からマジでえらいことになる。ぜひ「らせん」も「ループ」も読んでみてほしい。
ちなみに映画版の貞子に両性具有描写は全然ないから多分普通に女性だぞ。DbD版はどっちだろうな。
貞子パワー
「結局貞子って何ができるの?」
死後に恐ろしい悪霊としてバリバリやっている貞子だが、そもそも生前から超能力者だった。予知能力や念写能力。映画版では子供の頃から念じるだけで人を殺すヤバいお子様だった。超能力は母親譲りだけど、母親よりもめちゃめちゃ強力だぞ。
「で、あのビデオテープってなんなの」
そう、何と言っても貞子といえば呪いのビデオだ。見たら7日後に死ぬ。リングを象徴するアイテムだ。映画版では誕生プロセスは語られないミステリアスな存在だが、小説版ではそれが誕生する経緯が描かれている。
貞子が突き落とされた井戸の上に建てられた宿泊施設。その宿泊施設に設置されたビデオデッキに偶然入れられたVHS。それに貞子の怨念が生前持っていた超能力「念写」のような形で録画されたものだ。
「見たものは7日後に死ぬ」「回避したければダビングなどでコピーを作って誰かに見せることで死を回避できる」という呪いの手紙みたいな最悪の性質がある。
映画でも原作小説でもこの性質は同じだが、原作小説ではこの性質は貞子が死の直前に感染した天然痘ウィルスによるものと説明されている。他者を利用して自己複製し、次々と呪いを広めていく様はまさにウィルスそのものだ。
この「怨念」「呪い」といったオカルティックな要素と「ウィルス」「遺伝子」といった生化学の要素の融合が原作リングシリーズのめちゃめちゃ面白いポイントなのでぜひ読んでみてほしい。
ちなみにビデオを見た7日後「貞子がテレビから出てきて怖すぎる目で睨み殺す」というスーパー怖い演出は原作にはない、映画版のオリジナル要素だ。本当によくあんな演出思いついたな。
なんとか呪いのビデオはゲームにも出てきて欲しいな。7日経たなきゃ死なないのをどうするのかだが、スピンオフ「貞子vs伽倻子」では2日になっていたし、原作小説でも「今後期間はもっと短くなる」可能性が示唆されていた。ゲームでは3分とかかもしれない。
サバイバーって誰がくるだろうね。
Dead by Daylightとリングのコラボレーションではサバイバーの参戦も発表されている。おそらく候補は三人いる。
浅川玲子(映画版主人公)、浅川和行(小説版主人公)、そして高山竜司だ。本命は高山竜司だろう。
高山竜司は映画版でも小説版でも主人公の次にビデオを見て、共に貞子の呪いに立ち向かうという役所だが、性格が正反対と言っていいほど違う。映画版の真面目な高山竜司は真田広之さんが演じており、彼にもなんかうっすら超能力があることになっていた。
小説版の軽薄でなんか怖い高山竜司は、映画版のような超能力こそないものの後のシリーズにも登場して貞子並みに数奇な運命を辿ることになる。貞子と並んでリングシリーズを象徴するキャラクターだ。
原作小説版と映画版との違いをふんわり説明してきたが、ここまでの説明を読んで「ナ月さんわかっちゃいねえな、貞子っちを語りたければらせんやループ以降のシリーズにも触れなきゃよ」「リング2とか0とか貞子3Dも忘れちゃダメだぜ」と思うリングファンの方もいるかもしれない。いやもう全くだけど、貞子の物語はらせん、ループと進んでいくにつれて想像を超えてめちゃめちゃ面白くなっていくからこそ、ここでは触れないぜ。
本当に超面白いぞ。ぜひ読もう。見よう。そしてDead by Daylight参戦に備えよう。