フレディやジェイソン、ペニーワイズやブギーマンなど…ホラー映画のアイコン的キャラクターは作品を飛び越えて人に愛される魅力があります。
邦画出身キャラだと、共演も果たしている貞子、伽倻子
この2人が特にキャラクター人気が強いですよね。
人間サイドでは、『コワすぎ』の「工藤仁」や『来る』の「比嘉琴子」(松たか子)が知名度も高くややメジャーでしょうか。
しかし、どうしてもキャラクター自体の知名度・インパクトで貞子・伽倻子に並ぶくらいメジャーなホラーキャラクターは邦画界には少なく、少し悲しい気持ちになってしまいます…
そこで、今回はその2人に並ぶくらいのポテンシャルを持ったホラーヒロイン『鋼』を紹介します。
『コワイ女』(2006)
2006年に公開された映画『コワイ女』
本作は、『カタカタ』『鋼―はがね―』『うけつぐもの』の3本の短編ホラー作品で構成されるオムニバス形式の映画です。
今回紹介する「鋼」は、作中2本目の、鈴木卓爾監督による『鋼―はがね―』に登場するキャラクターです。
他2作の比較的オーソドックスな内容と比べて異質な存在感を放っていた『鋼―はがね―』は公開当時「ヤバいキャラクターが出た!」と話題になりました。
『鋼―はがね―』
これが「鋼」ちゃん!!
すごいビジュアルだろ!!
この子がヒロイン「鋼」ちゃんで、香川照之が鋼ちゃんのお兄さん役です。
そして、この兄妹に振り回される主人公を柄本佑が演じています。
パッと見のビジュアルだけでもヤバさを感じさせる鋼ちゃんですが、糸も生地もセットされていないミシンを一心不乱に踏む姿の異常さや、被っているズタ袋から内臓や銃、刃物などの武器が飛び出す様子から非常に恐ろしい異質な存在であることが描写されます。
一方で、川にぷかぷか浮きながら無邪気に鳥みたいな鳴き声で笑う可愛らしい一面や、足で責めてきたり、窓に足で「もっと」と書き、主人公を求めてきたりと非常に官能的な一面も兼ね備えており、刺さる人には深く刺さりそうなキャラクター性を見せてくれます。
演じたのはカイジ2(2011)や64(ロクヨン)(2016)などにも出演している菜葉菜(なはな)さんで、脚だけで感情やキャラクター性を表現しなければならない難しい役を見事に演じています。
タランティーノ、鋼ちゃんめっちゃ好きそうですよね。
鋼ちゃんは無邪気でピュアな一面が描写される一方で、兄(香川照之)は徹底的に不気味な存在として描かれ、ホラー作品としての怖さもしっかり確立されています。
DVDの特典では鋼のスピンオフ作品『鋼ちゃん』が収録され、こちらは井口昇監督作で、ホラー要素をほぼカットした不条理コメディのような作品になっており、鋼ちゃんのキャラクター単体の魅力を存分に味わうことができます。
ホラーアイコンとして非常に高いポテンシャルを持っている鋼ちゃんを多くの皆様に認知していただきたい気持ちでいっぱいなので、『鋼―はがね―』ご鑑賞の際は、ぜひ感想などを呟きください。#hagane #鋼
現在は、YouTubeムービーで視聴可能です。
ビジュアルのインパクトも、キャラクターとしてのかわいらしさ・不気味さも兼ね備えた、強烈なキャラクター鋼ちゃんをぜひお楽しみください。
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