謎の全裸のシンプソンズファミリー「Gumbly」
2021年初頭にとあるTwitterの投稿をきっかけに、シンプソンズに登場する「Gumbly(ガンブリー)」という謎の全裸のキャラクターがSNSを中心に話題となった。
発端となった投稿はすでに削除されているが、当時盛り上がった一連の流れは現在でもTwitterやYoutubeで確認することができる。
「Gumbly」の他にも「Graggle」と呼ばれることもあり、詳細が多く語られないうえになぜか全裸という非常に不気味なキャラクターだが、SNS上には熱烈なガンブリーファンが現れるほどの盛り上がりを見せることとなった。
フランスの大手メディアBMFTVもガンブリーを特集
上記のような盛り上がりを見せる中、フランスの大手メディアBMFTVがガンブリーを特集する記事を掲載した。
『QUI EST GUMBLY, CE FAUX PERSONNAGE DES “SIMPSON” DEVENU VIRAL?』というタイトルで投稿されたこの記事。このタイトルをざっくりと日本語訳すると『バイラルになった偽物のシンプソンズキャラ、ガンブリーって誰?』である。
この記事に書かれているように、ガンブリーは実際にシンプソンズに登場するキャラクターではなくフェイクのキャラである。
ガンブリーの件で盛り上がっていた層のほとんどはそれを理解し楽しんでいたが、投稿されたスクショ風コラ画像のクオリティが高すぎたため、本当に勘違いした層も膨らみミーム・都市伝説と化したのである。
この騒動に関して偽りの集団記憶「マンデラ効果」が引き起こされている旨がBMFTVの記事でも触れられているが、本件の非常に面白い点としては「日本人はほぼ引っかからない」点だろう。
ガンブリー、その正体は…
BMFTVの記事では4chan(主に英語圏を対象とした画像掲示板)がガンブリー騒動の発端だとしているが、その詳細については語られていない。
それではこのガンブリーの元ネタ、起源は何なのか…
どう見てもやきうのお兄ちゃん彡(゚)(゚)である。
なんJの通称で知られる、5ちゃんねるの板の一つ「なんでも実況J(ジュピター)」。
現在では5ちゃんねる以外の場所でも当然のように使用される「ンゴ」や「◯◯ニキ」などの独特なスラングを生んだ場所としても知られる巨大板である。そして、なんJユーザー「なんJ民」を表すAAがガンブリーの元ネタとなっている。
元々、なんJを中心に5chで使用されていた上記の画像が4chanに投稿されたことがきっかけで、ネットミームと化し、BMFTVが取り上げるほどの話題に発展したのいうのがガンブリー騒動の全容である。
一見すると、絵柄が統一され非常にホンモノらしい画像だが、よく見るとなんj民は壁とソファーの存在しない空間に居り、フェイクであることが一目瞭然である…
日本人ならどこかで見覚えのあるなんJ民そのものの姿であるガンブリーには思わず笑ってしまうが、丁寧に作られたコラ画像には気をつけないとフェイクに引っかかってしまうかもしれないという恐怖も同時に感じてしまう、どこか考えさせられるような騒動でもある。
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