カン・フューリー(原題:KUNG FURY)
『KUNG FURY』(カンフューリー)という短編映画をご存知だろうか。きっとムービーナーズの読者の皆さんの中には既に見たことがあって大好きだという人も多いだろう。まだ見たことがなくてもきっと刺さると思う。
一応簡単に紹介をしておこう、と思ったがKUNG FURYを簡単に説明するというのは非常に難しい。クラウドファンディングで資金を集めて制作された80年代風のアクションコメディ短編映画で、正義の警官カンフューリーが恐竜などの仲間たちと共にヒトラー率いるナチスを相手に大暴れするというストーリーだ。ほぼ完璧な説明のはずだが全然説明できている気がしない。30分しかないので見てもらうのが一番早いかもしれない。日本語字幕もあるぞ。
長編映画としての続編の制作が決定しており、なんとみんなが大好きなアーノルド・シュワルツェネッガー氏の出演が決定している。
本作の特徴はなんといってもどうかしている異常な暴力が息継ぎの暇もないほど連続で繰り出されるという点だ。異常な暴力の次のシーンにはすぐ異常な暴力があるので、見ながら一つ一つ理解しようとすると頭がどうにかなってしまうことだろう。
そこで本作KUNG FURYのどうかしている異常な暴力シーンをあえて文章にすることで理解を深めようというのが本記事の目的だ。よかったら付き合ってほしい。ゴリゴリのネタバレを含んでいるが、多分読んでもどういうことなんだか全然わからないと思うので読むのは本編を見る前でも見た後でも良い。
以下、KUNG FURYのどうかしている暴力シーン一覧
・パトカーの下にスケボーを入れて踏むことでパトカーを天高く吹き飛ばした後、そのまま銃で蜂の巣にする。






・ラジカセを担いでいる男を銃で撃ち殺し、ラジカセを肩で受け止める。
・ゲーセンの客がゲーム機を蹴ったらゲーム機が怒って客の頭を吹き飛ばす。ゲーム機そのまま街を破壊し始める。






・カンフューリー、宙を飛ぶ車の上に立ってゲーム機を銃撃しながら突っ込む。そのままゲーム機と殴り合う。
・回想シーン。怪しいカンフー使いを逮捕したらそいつに相棒が前後真っ二つに切られる。
・回想シーン。雷にうたれると同時にコブラに噛まれて少林寺の幻覚を見る。そしてカンフューリーになる。






・カンフューリー、頭部だけトリケラトプスの警官、トライセラコップとタッグを組むように言われるが、辞職。(暴力的な超展開なので暴力シーンにカウントする)
・現代にタイムスリップしてきたヒトラーがなぜか警察に電話してきてそのまま電話越しに銃撃してくる。警察が電話越しに撃たれてめっちゃ死ぬ。






・史上最強のハッカー、ハッカーマンがカンフューリーを過去へ送る。(暴力的な超展開なので暴力シーンにカウントする)
・タイムマシンで過去に戻ってヒトラーを倒そうとするが、戻り過ぎて何千年も前に絶滅したはずのレーザーラプター(目からレーザーを発射する恐竜)に襲われる。






・狼にまたがったヴァイキングの女、バーバリアンナが所持しているガトリングガンでレーザーラプターを駆除してくれる。






・なんか唐突に出てきたヴァイキングの女、カターナがティラノサウルスみたいな恐竜で湖まで送ってくれる。(暴力的な超展開なので暴力シーンにカウントする)






・湖で筋骨隆々な雷神ソーが現れてナチス時代のドイツに送ってくれる。(暴力的な超展開なので暴力シーンにカウントする)






・雑談しているナチス兵をその辺にあった戦車で潰す。(ハンマーみたいに使う)






・ヒトラーの演説中に乱入。その辺のナチス兵士の腕を引っこ抜いて高速回転させてプロペラにして空を飛び、空中から銃撃。
・横スクロール2Dアクションゲーみたいにナチスをボコボコにする。(そうとしか言いようがない)






・ナチスの兵士をスケボーにする。(これもそうとしか言いようがない)
・演説台から機関銃が出てきてカンフューリーを殺す。






・ソー、ティラノサウルス、バーバリアンナ、カターナ、ハッカーマン、トライセラコップがなんか援軍にやってきてナチスをボコボコにする。






・カンフューリー、死後の世界でアニメ化されて人語を喋るコブラに迎え入れられる。(暴力的な超展開なので暴力シーンにカウントする)






・史上最強のハッカー、ハッカーマンがカンフューリーの銃創をハッキングすることで治療し生き返らせる。
・ヒトラーの金玉を蹴り上げた後、巨大なハンマーで潰す。
・ゲーム機と殴り合いの戦闘(二戦目)
以上がKUNG FURY作中の異常な暴力シーンの一覧だ。改めて見ながら文章にしていて気が狂いそうになった。見ているうちに異常の基準がどんどん狂っていくので「これは異常じゃないの?」という抜けもあるだろう。もちろんどれもこれも全部異常だ。
結果から言えば文章にしても全然わからなかった。「あ~なるほどね、このシーンはその辺のナチス兵士の腕を引っこ抜いて高速回転させてプロペラにして空を飛んで空中から銃撃してたんだね。なるほどな~!」なんてなるわけねえだろ。どういうことなんだ。
これだけの異常な暴力シーンがたった30分にギチギチに詰め込まれているKUNG FURY、続編である長編映画が公開されるまで繰り返し見て、本作を上回るであろう異常な暴力に備えたい。
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