夏休みノスタルジー企画〜人生で初めて観た映画は何?〜ライターの初めて観た映画とそのシチュエーションを紹介!

夏休みのシーズンに突入し、今年2021年もこれまで延期になっていた大作シリーズの続編や人気漫画の実写化、アニメ映画の話題作など盛り上がりを見せる。
そうした盛り上がりの一方、劇場公開作品のみならず、TVで懐かしい映画が放送されたり、映画以外でもなんとなく懐かしい気持ちになったりとノスタルジーな季節、
そんな夏にふさわしい、弊サイトに寄稿いただいているライターが「初めて観た映画」ないし幼少期に観て非常に強く印象に残っている映画とその時のシチュエーションを紹介する夏休みノスタルジー企画。おすすめ紹介というよりは懐かしい気持ちになろうよという内容です。

『taxi』 by ヤマダマイ

幼少期のころに観た映画と言えば、友達とチャリンコを漕いで映画館まで観に行った『デジモンアドベンチャー ぼくらのウォーゲーム!』や『クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ モーレツ!オトナ帝国の逆襲』などを思い出しますが、特に古い記憶で覚えているのは父親と観た『TAXi』です。

リュック・ベンソンが脚本を務め、魔改造されたタクシーを乗り回すドライバーと、シリーズごとに「よく就職できたな…」とツッコみたくなるドジ刑事のバディ映画としても知られています。

日本の公開年(98年)から考えて、当時小学生だった自分は車好きの父親と一緒に観ていました。この映画を観て自分も車に興味を持ち、今頃マイカーを乗り回していそうなものですが、自分が興味を持ったのは「セクシー要素」。ヒロインのマリオン・コティヤール演じるリリーやエマ・シェーベルイ演じる女性刑事ペトラの活躍の方が記憶に残っています。

いきさつは忘れましたが、『TAXi②』で拘束されたペトラが(なぜか)ノーパン空手で敵を蹴散らすシーンだけ鮮明に覚えているのです。おかげさまで(?)車に関心は持たず、母から「あんたは小さい頃、ぴちぴちのギャルばかりに愛嬌を振りまいてた」と言われる始末。こんなセクシーな演出があったせいか、父から「一緒に観よう」と言われたことがない気もします。車じゃなくてギャル好きになってごめん…親父…。

ヤマダマイ
TS○TAYA→ミニシアター勤務を経て映画ライターをやっています。
謎な映画まとめ記事や、ネタ系ドキュメンタリー映画が好きです。
インドアなのに映画Tシャツを見ると買ってしまうのが最近の悩み。
あと映画ライターと名乗っておきながら、考察記事を書くのは死ぬほど苦手…。(観るのは大好き)
Twitter:@serial_mai

『ゴジラVSモスラ』 by ナ月

頭の中にある一番古い映画の記憶は『ゴジラVSモスラ』だ。3歳だかそれくらいの頃だったはずだ。人生で初めての映画館、連れて行ってくれた父親に何度も「なんでこんなに大きいテレビがあるの?」と聞いていたらしい。俺は可愛い。

『ゴジラVSモスラ』タイトル通り、ゴジラとモスラが戦う映画だ。黒くて怖くてかっこいいゴジラ。ド派手でわかりやすく人類の味方であるヒーローのモスラ。あと、顔がかっこいいバトラ(3歳当時の感想です)。1人の3歳児を狂わせるには十分な映画だった。

3歳の俺はモスラの歌を暗記して狂ったように「モスラ〜ヤッ!モスラ〜!」と歌いまくり、鍵盤ハーモニカで狂ったように「ソラ♭ソ〜ドッ ソラ♭ソ〜」と吹きまくった。狂っていたので将来の夢は「蛾」だと答えていた(実際そう言っていたらしい)。モスラって言え。

以降のゴジラ、ガメラなどの怪獣映画はもちろん、過去の怪獣映画も狂ったように見た。当時の俺は浮気性で、新しく怪獣を見るたびにお気に入りの怪獣が更新されていった。幼稚園児なんてそんなもんだろうが。しかしこの「VSモスラ」の原体験は俺の奥底にしっかりと刺さっていた。

時は流れ2019年、ゴジラKOMでモスラの歌をアレンジしたBGMが流れた瞬間、俺の中に眠っていた3歳児が雄叫びをあげて狂い歌い鍵盤ハーモニカを吹きはじめた。俺は映画館で泣きながら自分がモスラになりたかったんだということを思い出した。

ナ月
熊本県という草と木しかないところに住んでおり、スイカのつるを使ってインターネットに接続しています。怪獣映画とホラー映画と面白おかしく人が死ぬ映画とかが好きです。あと趣味で他人の精通のエピソードを集めたりしています。よろしくお願いします。
個人note https://note.com/nzk 

『マスク』(原題: The Mask) by えのき

どうしてそうなったのかわからないんですが、両親がレンタルビデオ屋で借りてきたのがジムキャリー主演の『マスク』でした。

当時、映画の「え」の字も知らない時だったので映画が始まってすぐの仮面のフォルムから出る不気味な雰囲気でギャン泣きして「なんでこんなもの見せてくるの?」みたいな感じで動揺しっぱなし。それでも幼児だったんで「部屋から出る」「目を背ける」とかの選択肢が全く思い浮かばない。

映画が進行して主人公が仮面をつけてマスクに変身してもなんか緑の男で気持ち悪い!  って思ってたんですけど見ているうちに笑っちゃってたんですよね。コメディってジャンルに明確に触れた瞬間だったのかもしれません。笑った記憶も強く残ったんですけど、同時に「なんか不気味で気持ち悪かった……でも面白かったかも」という感触もありました。

それが原因なのかはわかりませんが小学校で周りが他の漫画読んでる中ジョジョでドッピオが口からカミソリ吐いて「おえええ」とかやってるシーンに「やべえなんか凄い!これ超面白いよ〜〜〜〜〜〜〜〜!」と引き込まれてたら周りにめちゃくちゃバカにされて居場所がなくなりました。(当時の自分の周囲ではジョジョ好きに市民権がなかった)

絶対に許さねえ……けどこの映画も見た記憶も嫌いじゃないです。

えのき
えのきと申します。ムービーナーズのライター募集を見て「老若男女にサメ映画を見せたい」という衝動に駆られ、手をブルブル震わせながら申し込んでライターになりました。「それで手が震えるの、人生に置けるサメ映画の比重、間違ってるでしょ」と友人に言われました。サメ映画以外も見るけどサメ映画が好きです。

『チャイルド・プレイ』 by 常世モコ

小さい頃に観た映画というとジブリやDisneyをはじめとしたアニメ映画がよく思い出されるけれど、私にでかいインパクトを残したのは『チャイルド・プレイ』でした。

幼い頃の私は、映画好きの父がリビングで観る映画を一緒に楽しむのが好きで、中でも『トゥーム・レイダー』や『インディー・ジョーンズ』などの冒険・アクション映画が大好きでした。

そんなある日、父がホラー映画を観ているところに遭遇したまたま“目撃”してしまったのが『チャイルド・プレイ』。 恐ろしい顔をした人形がナイフを振り上げて走るあのシーンを、丁度見てしまったのです。 恐ろしくてすぐ逃げだしたのですが、この体験のせいで長らくホラー映画と距離をとって生きることになりました。

アドベンチャー映画を見せることで映画英才教育に成功していた父でしたが、ホラー映画教育には失敗。 早すぎる偶然の出会いが、幼き常世モコにはあまりにも衝撃的だったのです。 私も同年代の子供たちと同じくお人形遊びは大好きだったので、あの人形が動き出す描写が怖くて怖くて、 以降「早く寝ないとチャッキーが来るぞ」と父に脅かされるようになったのを思い出します。(なんてことをしてくれるんだ……)

せっかくなので先日、『チャイルド・プレイ』を観てみました。 殺人鬼の魂が乗り移った人形が暴れだし、生前に恨みのあった人物を次々手にかけていくホラー映画で、 オカルト的表現もあり少ない登場人物ながらテンポよく話が進むので楽しめる作品と感じました。 あの時ほどの恐怖は感じなかったけれど、枕元のぬいぐるみはクローゼットにしまいたくなる、やっぱり尾を引くホラー映画だと思います。

ちなみに鑑賞中、寝る前によく父からホラー映画を紹介されていたことも思い出しました。 『13日の金曜日』『エルム街の悪夢』『オーメン』のあらすじを教えられては怯えてたっけ。

私が嫌がる姿が面白かったのでしょうか…(本当に、なんてことをしてくれるんだ…) ◇ お父さんへ 映画好きに育ててくれてありがとう。 20年近く経ってやっと、ホラー映画も少しずつ観られるようになったよ。

モコより

常世モコ
元社畜の映画好きVtuberです。普通のOL、一人暮らし。
社畜時代に様々なコンテンツに救われた経験から誰かの癒しになりたいと思ってVtuberになり、YouTubeでの動画投稿・ライブ配信を中心に活動中。
映画はまだまだ勉強中で、一番好きなのは「ロッキー」シリーズ。
Twitter:@moko_tokoyo

もう一度スクリーンで観たい――あの時代の夏休み映画

いかがでしたでしょうか?ノスタルジーになりましたか?
今回ライターの皆様の映画原体験を掲載させていただきましたが、ぜひ皆様も人生で初めて観た映画や幼少期に観てインパクトのあった映画のことを思い出して童心に帰ってみてください。

ちなみに、本稿の内容と併せて楽しめそうな上映企画が7/31より神保町シアターにて実施されるので紹介します。

「もう一度スクリーンで観たい――あの時代の夏休み映画」と銘打たれた本企画は、昭和後期から平成初期の映画を中心に子供の頃に観たような懐かしい夏休み映画が上映される企画となっております。

平成10年公開の『劇場版  ポケットモンスター  ミュウツーの逆襲』や平成7年公開の『学校の怪談』などがラインナップされており、なんともノスタルジーな企画です。

神保町シアターHP 特集ページ

学生の方は夏休み、社会人の方は盆休みなどを利用して、今夏公開の最新作から懐かしの夏映画まで満喫してみてはいかがでしょうか?

※本稿にて取り上げた作品は『チャイルド・プレイ』を除き、現在(2021年7月)Amazonプライム・ビデオで視聴可能。『チャイルド・プレイ』はU-NEXTにて視聴可能。

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