一般投稿により寄せられた数々の恐怖体験の再現ドラマをオムニバス形式で収録するオリジナルビデオ「ほんとうにあった怖い話」
2016年からは劇場版と銘打ち、劇場公開も行っている人気シリーズだが、最新作劇場版「ほんとうにあった怖い話 事故物件芸人」が遂に公開となる。
本稿では、前回紹介した『劇場版 ほんとうにあった怖い話 2019』に続き、2020年10月に劇場公開された『劇場版ほんとうにあった怖い話2020 呪われた家』を紹介しよう。
『劇場版ほんとうにあった怖い話2020 呪われた家』
2020年10月16 日より池袋シネマ・ロサにて1週間限定で公開された本作は、舞台版「刀剣乱舞」歌仙兼定役などで活躍する和田琢磨と、「仮面ライダーゼロワン」や映画「イソップの思うツボ」などに出演する井桁弘恵のW主演作品となっている。
「ほんとうにあった怖い話」シリーズは投稿内容を再現ドラマとして描いた作品を複数収録するオムニバス形式で構成されるが、2020年版の本作はそれまでの構成とは異なり、2つの短編が同じ題材を扱い、前編の謎が後編で明らかになるような構成となっている。
そのため、他の同シリーズの作品よりもドラマ性が高まり、より劇場公開向きの内容となっている。
前編では、亡くなった祖母の葬儀のため、祖母の家に赴いた女子高生「小川 汀(井桁弘恵)」が、その家で不可解な事態に遭遇するという内容で、屋根から落下したことが原因という祖母の死、祖母と同居していた叔父の失踪、近隣住民が口にする「たまよばい」と呼ばれる行為…と謎が散りばめられ終始不気味でミステリアスな雰囲気が漂う。
ジメッとしたJホラーテイストが味わえる内容となっているが、この話では謎は謎のまま終わり、後編でその謎が明らかになる。
後編ではライターの「高橋 充(和田琢磨)」が前編で描かれた内容の投稿を受けて、舞台となった家や「たまよばい」について調査することとなる。
後編では前編のジメッとした雰囲気とは打って変わって、酒のつまみに自分の指を切断して食わせようとしてくる顔色の悪いおじさんと闘うホラーコメディ色の強い内容となる。
序盤、おばあさんに勧められたお菓子を美味しそうに食べる和田琢磨が描かれほのぼのとした空気に包まれるが、終盤では家から出ることができなくなり、狂ったおじさんから追い掛け回されるかわいそうな和田琢磨の姿が描かれるため和田琢磨ファンの方は必見の作品となっている。
前編で謎に包まれていたことが明らかになるものの、前編との温度感の違いに驚いてしまう。
全く異なる作品が同居し、様々なテイストを味わえるのがオムニバス形式の面白い点だが、同じ題材を扱い前後篇で描いた本作でも同様の楽しみ方ができたのは新鮮な体験だった。
投稿系のホラー作品ではよく見られる「検証パート」も再現ドラマで表現するという斬新な構成で楽しめると同時に、「ほんとうにあった怖い話」は旬な若手俳優やグラビアアイドル、2.5次元俳優の起用も特徴のシリーズであり、本作もご多分に漏れず、井桁弘恵、和田琢磨、両俳優のホラー作品に臨む新鮮な姿も楽しむことができる。
本日より公開の最新作『劇場版 ほんとうにあった怖い話〜事故物件芸人〜』では、第7世代と呼ばれる若手のお笑い芸人が出演することが話題となっているが、これまでのシリーズ同様、そうした若手のキャストが見せる新鮮な演技に期待が高まる。
『劇場版 ほんとうにあった怖い話〜事故物件芸人〜』
「今から話す話は、駆け出し芸人であった僕に実際に起こった出来事です…」売れないお笑い芸人、綾野晃司は、テレビ番組のプロデューサーからきた、「“事故物件”に住む」仕事を引き受けることとなった。幼い頃から自分の持っている霊感について気付いてはいたものの、中途半端なレベルのもので、胸を張って霊感があります、とは言えなかったのだがこのままチャンスを逃すまいと、決心したのである。翌日、約束の場所に現れた不動産屋・岡田はアパートに向かって合掌した上、立ち止まる。 「これが物件の鍵です…。私、ここでお待ちしております…」 恐る恐る玄関からキッチン、部屋の中を見て回る晃司…。何も感じるところもなく、決心したように何度かうなづくと、そのまま一礼して出口へ、ドアから外に出て、鍵閉めようとすると、カチャリと内側から鍵が閉まる……。
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高橋 充(たかはし みつる)は駆け出しの編集マンだ。雑誌「**マル秘ネタ」の編集部に配属されてから、なかなか良い案件に出会えず常日頃から上司に叱責されていた。そんな高橋は、ある時、編集長から一つの家の記事を渡された。ある地域の風習「たまよばい」というもの。死んで間もない者の魂を現世に呼び戻すために屋根の上から、あるいは井戸に向かって死者の名前を呼ぶのだという。その風習はすでに廃れたものと考えられていたが、これに似た出来事が一年前にあったという家についての記事。それはある若い女性による投稿だった…。