『トレインスポッティング』/ドラッグに溺れる労働者階級の若者たちの悲惨な青春

こんにちは、ムービーナーズです。
本日紹介するのは、トレインスポッティングです。

2017年には続編も公開され話題になりました。
超メジャー作品なので、未観の方はぜひこの機会にご覧ください!
既に視聴済みの方には小話を少々…
あらすじは以下の通りです。

あらすじ

マーク・レントンと仲間たちは、いつもハイになってるか、ドラッグを買うため盗みをしているかだ。アル中で喧嘩が趣味のベグビー。女たらしで″007″オタクのシック・ボーイ。気のいい小心者のスパッド。そして、SEXもドラッグもOKの女子中学生ダイアン。そんな彼らの友情もやがて崩壊の運命をたどる。圧倒的な絶望感の中、人生を変える賭けに出るレントン。彼はどんな未来を選ぶのか?

ほぼ10秒でわかるトレインスポッティング+T2トレインスポッティング予告

端的に言うと、スターウォーズ新三部作の「オビ=ワン・ケノービ」役で有名なユアン・マクレガーがドラッグでラリったり中学生とセックスしたりする映画です。

スコットランドのエディンバラを舞台に、ドラッグに溺れる労働者階級の若者たちの悲惨な青春をスタイリッシュに描いた本作。
監督は「28日後」や「スラムドッグ$ミリオネア 」で知られるダニー・ボイル監督です。
冒頭、主人公のレントンがこう独白します。

「人生を選べ(Choose life)、キャリアを選べ、家族を、テレビを、洗濯機を、車を、CDプレイヤーを、電動缶切りを選べ。 自己中心のガキになることほどみっともないことはない。未来を選べ。だけど、それがいったい何なんだ?」

「平穏・普通」の生活に対し斜に構えるレントンですが、その背景には「平穏・普通」の暮らしですら選択することが難しい状況があります。

イギリスには、階級制度と結びつく形で豊かな南部・貧しい北部という南北の格差が存在しており、鉄の女「サッチャー」政権による衰退産業に対する支援の停止や労働組合の影響力の排除、高額所得者を優遇する税制改革などによって、 この格差はいっそう拡大することになったという背景があります。
サッチャリズムによって広がった経済格差において、社会階層における下層に位置する者の生きづらさや絶望を若者達の暮らしを通じて生々しくもスタイリッシュに描いたのが本作というわけです。
内容は決して明るい内容ではないのですが、ドラッグ描写やBGM、絵作りでめちゃくちゃスタイリッシュに表現されている点でダニー・ボイル監督の手腕が発揮されており、気軽に観られる傑作になっています!

本筋とは関係ないですが、本作のテーマ曲、Underworldの「Born Slippy .Nuxx」がめちゃくちゃ好きなんですよ!とりあえずこれ観てください!

超かっこいい~!歌詞は意味不明だけど!!
90年代のテクノアンセムと呼ばれるこの曲、90年代どころが令和の今聴いても色褪せずめちゃくちゃかっこいい…ラガーラガー…
ちなみに元々「Born Slippy」のB面としてリリースされてそんなに売れてなかったんですが「Born Slippy .Nuxx」の方がトレインスポッティングで採用されたことにより知られるようになり、結果として現在「Born Slippy」と言ったら基本的に.Nuxxの方を指すようになりましたね。

頭空っぽでスタイリッシュな映像・音楽も楽しめますし、昨今も映画でよく取り上げられているテーマである「格差社会」について考えてみても面白い作品だと思います。
続編の「T2 トレインスポッティング」と併せてお楽しみいただければ幸いです。
それでは!

(2020年4月4日現在、Amazonプライム会員無料視聴可能です。)

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