鶏の胸、手羽、腿、足に衣をつけ揚げた料理「フライドチキン」皆さんはお好きですか?
日本ではKFCが全国どこでも見かけるほど展開してたり、山手線に乗って新大久保の辺りを過ぎる際には美味しそうなチキン屋の看板が窓から見えたりしますよね…たまに無性に食べたくなるような魅力のある食べ物「フライドチキン」が重要な要素として登場する映画を紹介します。
『エクストリーム・ジョブ』
韓国国内で動員1,600万人を突破し、同年公開『パラサイト』を超え、歴代興行収入No.1となった映画『エクストリーム・ジョブ』
解体寸前のダメダメ麻薬捜査官チームが潜入捜査のため偽装営業したフライドチキン屋が、捜査に支障をきたすほどの大人気店になり、チームの班長も次第にただの「チキン屋の親父」に変わっていくといった様子を描いたコメディ映画。
あくまでも偽装のために営業を始めたはずだったチキン屋大ヒットの秘訣は「水原(スウォン)カルビ味」で、チームメンバーの1人、マ刑事がカルビのタレをチキンに使ったことが功を奏し美味しいチキンが出来上がった。
映画の影響もあり、実際に作ってみる人が続出した水原カルビ味チキン、レシピは以下の通りなのでぜひ皆様もご賞味ください。
◆材料
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【ワンカルビソース】醤油300ml 砂糖260g 味の素5g 胡椒10g 水あめ15ml 食用油30ml ごま油20mlチリパウダー(チリシーズニング)13g 玉ねぎのみじん切り175g にんにく75g コーラ125g
【チキン】生の鶏1羽 てんぷら粉1.5 カップ牛乳200㎖ 水1.5カップ 胡椒少々 食用油適量
◆作り方
①手入れした鶏を牛乳に30分間つける。②牛乳を捨て、てんぷら粉と水を混ぜる。③鶏に衣をまぶす。④鍋で油を熱する。衣を落として、3秒後に浮かんできたら準備OK!⑤衣をまぶした鶏肉を熱した油で揚げる。⑦1回目は7分ほどカリッとするまで揚げ、2度揚げにする場合は加えて2分ほど揚げる。⑧ワンカルビソースの材料を混ぜ、熱したフライパンで弱火で3分ほど煮詰める。⑨揚げた鶏肉をワンカルビソースに絡める。
映画の内容としても、チキン屋の営業を中心としたクスッと笑えるようなようなコメディ展開の連続と終盤の盛り上がりのメリハリ、それぞれキャラが立った捜査チームの面々と見所の多いコメディ映画なので非常にオススメの1本でもあります。
チキンがおいしいレストラン(原題:THE TRAP)
母が経営するチキン屋は経営難なうえ、その母は病に倒れてしまう。
倒れた母に代わりチキン屋を運営することになった兄弟2人だったが、偶然チキンを揚げる油にWeed(大麻)が混入してしまい、その甲斐あって大繁盛してしまう…といった内容のコメディ映画で、「エクストリームジョブ」以上に荒唐無稽な内容なコメディ映画です。
主人公ソニー(弟)は、一流のレストランに勤めるシェフで、大麻の売人ダッチ(兄)と協力し店の立て直しを図るべく、材料や売り方の再検討を行います。
「没落したものが過去の栄光を取り戻す」系の映画ではよく識者の提案によって大きく事態が改善していくような話になると思うのですが、本作ではそうした一流の技術よりも、秘密の調味料の方が功を奏してしまうといった皮肉めいた内容を展開し、大きく物事を動かすにはリスクを抱えたアクションも必要だというメッセージを感じます。
見た目は普通のフライドチキンですが、チキンを食べる際にキラキラした大麻っぽいSEが流れるのが本当に馬鹿っぽくて最高なのでぜひご鑑賞を。
現在、NETFLIXにて視聴可能です。
プレシャス
貧困、母子家庭、生活保護、肥満、非識字者、家庭内暴力、十代での妊娠など、アメリカ社会全体が抱える問題をすべて抱えるような主人公「プレシャス」。
そうした問題を抱える16歳の少女の過酷な人生を描いた映画である本作。『ジョジョ』で知られる荒木飛呂彦先生が著書『荒木飛呂彦の奇妙な映画論 偏愛的ホラー映画100選』の中で「ホラー映画」と評するほど、過酷で凄惨な現実を描写しています。
本作で印象的なシーンの一つに、プレシャスがチキン屋でバスケット(10ピース入り)を注文し、会計せずにダッシュで逃走するシーンがあります。
プレシャスはよくこのチキンバスケットを携えていますが、本作における「チキンバスケット」は低価格なファストフードしか食べることができない貧困層の実態や、それ故に貧困層ほど肥満率が高いといった多くのリサーチの結果を端的に表している象徴的なアイテムになっています。
そうした、食に関わるアメリカが抱える問題の実態も含め、本作では非常に辛い描写が多いものの、プレシャスが教育を受けることや周囲の人々との関わりによって自らの意思で視野を広げようとする姿勢には勇気付けられます。
スーパーサイズ・ミー:ホーリーチキン !
30日マクドナルドのみ食べる生活を記録した前作『スーパーサイズ・ミー』をはじめとした体当たりドキュメンタリーで有名なモーガンスパーロック監督が、自らフライドチキン店を運営することで、ヘルシーな食品を提供するにはどれほどの手間やコストがかかるのか、その裏側を暴いていくといった内容のドキュメンタリー映画。
国民の生活に欠かすことのできない存在になったファストフード、前作ではマクドナルドに喧嘩を売るような内容でしたが、今作はアメリカのファストフード業界全体に喧嘩を売るような内容になっており、低価格でフライドチキンが提供できる理由や、業界全体に広がる「健康志向」の実態を明るみにしていきます。
ドキュメンタリーをエンタメとして描くタイプの監督のため、演出や表現が過剰だったり攻撃的だったりする点は否めませんが、プレシャスとも関係する「安価なファストフード」とそれが健康に与える影響などは日本とも無関係とは言えないので、本作を通して自らの食生活を省みても良いかもしれません。
カラアゲ☆USA
唐揚げ専門店が数多くある大分県宇佐市を舞台に、不仲の家族が唐揚げを通して再び絆を取り戻す姿を描くヒューマンドラマ。主人公・辛島彩音(高橋愛)は実家が唐揚げ専門店を営んでいるが、唐揚げが苦手で食べられない。そんな主人公が唐揚げナンバーワンを決める「カラアゲ・カーニバル」を目指して唐揚げ作りの修行を始める。
といった内容のご当地映画ですが、途中で唐揚げとフライドチキンの対決があります。
「唐揚げ」は肉に下味をつけて揚げる料理、フライドチキンは衣に味やスパイスを利かせて揚げる料理とのことで、カラアゲニストの育成に力を入れている組織「日本唐揚協会」も別料理だとしています。
モーニング娘。の元メンバー(5期メンバー・第6代リーダー)である高橋愛の映画初主演作でもあり、からあげを題材にした珍しい映画『カラアゲ☆USA』を通して唐揚げとフライドチキンそれぞれの良さを味わっていただければ幸いです。
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