NETFLIXにて8月20日から配信開始した韓国産のホラードラマ『クェダム 禁断の都市怪談』
都市伝説的な怪談を全8話で描いた本作、1編あたり7~8分程度で、全話観ても64分というサクッと楽しめる構成で、イメージ的には『怪談新耳袋』の韓国版といった作品である。
『クェダム 禁断の都市怪談(原題:도시괴담 英題:Goedam )』
うっすらと話同士の繋がりがあるが、基本的に1話完結の短編ホラー作品である。
学校を舞台にした話やタクシー運転手を題材にした話など、日本の怪談話でもクラシックな定番のテーマの他、ライブ配信者を題材にしたものや、エレベーターで異界に行く都市伝説を題材にしたものなど現代的なテーマも用いられており、日本の夏の風物詩、怪談話系のTV番組的なアットホームさを感じながら観進めていたが、日本の怪談話系ホラーと同様のテーマを用いていても作りが全く違うことに気づく。
物理で攻撃してくる怪異、豪快な暴力。ビジュアルも◎
日本の怪談話だと、導入→怪異発生→暗転のようなパターンでオチは失踪や記憶喪失…などが多いと思うが、「クェダム」に現れる怪異はオチで豪快に暴力を振るってくる。
頭から便器に突っ込む、爪で引っ掻く、髪を掴んで壁に頭を打ち付ける…などアグレッシブな攻撃を仕掛けてくる。
韓国映画で見られるようなシリアスで本当に痛そうな暴力・流血描写に面食らってしまったので、そのあたりが苦手な方は要注意だ。
短編ということもあり、どの話も突飛なものが多く「怖さ」「面白さ」としてイマイチ乗れない部分も目立つが、日本と同様のテーマを扱っていても日本の作品とは異なる描き方に韓国産ホラーの特徴を感じることができ、新鮮で面白い体験ができた。
そうした暴力クリーチャーの姿をハッキリと画面に写すため、ビジュアルも楽しむことができる。
また、キャストについて、4話には韓国のアイドルグループ「宇宙少女(WJSN)」のソラが出演しているためファンの方は要チェックだ。
日本ホラー的なジワジワと迫るような怖さとは対照的に、テンポよく進行し怪異たちのカラッとした豪快な暴力を楽しめる『クェダム 禁断の都市怪談』夏の終わりにサクッと楽しんで欲しい。
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