【ネトフリオリジナル】『ブラフマン・ナーマン ~性春のファイナルアンサー~』童貞クイズ王がイクっ!異色のインド青春コメディ【下ネタ注意】

歌って踊る演出に追いて、他国の追随を許さないインド映画
日本でも人気のある『バーフバリ』や『ロボット』シリーズはその代表とも言えるでしょう。

そんな中に、Netflixオリジナル映画で異色のインド映画『ブラフマン・ナーマン ~性春のファイナルアンサー~』を発見しました。

『ブラフマン・ナーマン ~性春のファイナルアンサー~』(原題:BRAHMAN NAMAN)

あらすじ

80年代のインド、バンガロール。なんでも知っている大学生のクイズ王ナーマン。しかし頭の中はスケベなことばかり。学校生活も友人も冴えないため、恋人もいない。酒とエロい妄想と自慰行為に明け暮れるナーマンは、自分は学校一の美女と付き合うと豪語するほどうぬぼれていた。そんな時、クイズ大会の遠征先で、同じ大会に出場する女の子と親しくなり…?

タイトルに“性春”なんて付いている通り、下ネタ全開のインド映画です。
主人公のナーマンたちはスケベなことばっかり考えているから、歌わないし、踊らない。
知識はあっても相手の気持は全く分からない上に、無駄にプライドが高いナーマンが、筆おろしできるのかどうかが見どころの映画です。

顔もキャラも濃ゆいインド映画

『ブラフマン・ナーマン ~性春のファイナルアンサー~』予告編より
(右にいるのがナーマンです)

主人公のナーマンは大学生でクイズ大会のチャンピオン。
日本でクイズ王と聞くと、インテリでどこか浮世離れしたような人を想像しますが、このナーマンはクイズ以外ではエロいことばかり考えて過ごしています。一にセックス、二にセックス

さらに人を平気で見下すうえに、自分は知識が豊富だから無条件でモテると思い込んでいます。

誰かナーマンの目を覚ましてやれよ…と思うのですが、彼の取り巻きもなかなかに強烈な連中ばかり。

ナーマンに金魚のフンみたいにくっつくメガネには、まるで自分の意志がありません。
もうひとりの友達も「牛とセックスしようとして足を骨折した」と噂されるメガネです。メガネ多いな…

あと3人とも、やたらと酒に強い。
リア充からパーティーに誘われると、唯一酔いつぶれなかったのがナーマンたちだけでした。でも童貞…。
どれだけ頭が良くても、酒に強くても、相手の気持ちを理解しようとしないナーマンはたち、どこまでいっても童貞…

そんなナーマンにも好意を寄せている女の子・アシュがいるのですが、ナーマンは顔が好みでないため、全く相手にしません。

とにかくナーマンに対して感情移入できる要素がないため、彼がどれだけ残念な目に遭おうと笑ってみられる、生粋のスケベコメディに仕上がっています。生粋のスケベコメディってなんだ…。

アブノーマルな自家発電シーンが多い…

『ブラフマン・ナーマン ~性春のファイナルアンサー~』予告編より
(これは水槽にモノを入れて自家発電しているシーン)

ナーマンはクイズ王なので知識が豊富。
そのスキルをフルに生かしてすることといえば、“自家発電”です。
とにかくそのレパートリーがすごい。すごすぎてマジで家族に居てほしくないレベル

オープニング早々、夜中にキッチンに忍び込んだナーマンは冷蔵庫のドアを開け、ナニを挟むとものすごい勢いで腰を振り始めます。
こっそり忍び込んでるのに、物音がすごすぎて観ているこっちがヒヤヒヤするし、何より事後の冷蔵庫の中身を考えるとホラーです。

これにとどまらず、シーリングファンとナーマン自家製のTE○GAを結びつけたり、魚のいる水槽にモノをツッコんでみたりと、とにかく家の共用物を汚します
そしてナーマン自身、罪悪感を微塵も感じていない清々しさ。なんやかんや、人生楽しそうだなこいつ。

クイズ要素も(謎に)充実

単にナーマンがひたすら暴走する作品かと思いきや、ちゃんと要所でクイズが出題されます

例えばこんな問題。

『ブラフマン・ナーマン ~性春のファイナルアンサー~』予告編より

こんな感じで、インサートのようにクイズが出題されます。

私はクイズに関してはあまり興味がないので、作中に答えが出ていたのか、正解は何なのかまで確認していません…(すいません…)
意外と結構な数が出題されるので、「我こそは!」というクイズ好きの方は挑戦してみては?

【ネタバレ】ナーマンはヤれたの?ヤれなかったの?

『ブラフマン・ナーマン ~性春のファイナルアンサー~』予告編より

毎日酒と自慰行為に明け暮れるナーマンでも、彼のことを好いてくれる女子はいます
さらにクイズ大会の遠征で女子と親しくなったり、結構“やれたかも”なチャンスは訪れるのです。

しかしプライドの高いナーマンは、偶然通りかかった美女・リタとお付き合いできるものと思っているので、猛烈なアタック(匿名の電話を掛けるというストーキング)を仕掛けます。
当然リタは激怒し、ナーマンは一生分の「キモいんだけど」と罵詈雑言を浴びせられました。
するとさっきまで眼中になかったあのアシュと仲良くなろうとします。まさに「遠くのバラより近くのたんぽぽ」です。

実際、アシュとは滅茶苦茶いい雰囲気になり、脱・童貞も目前というところまで来るのですが、ナーマンは誰にも予想できなかった行動に出ます。

ナーマンは盛り上がってきたところでアシュの顔を隠すと、金魚のフンよろしくくっついてくる友人と入れ替わったのです。
顔を隠した理由はさておき、あんなにエロいことばかり考えていたのだから、みすみす友人にそのチャンスを渡すのは本当に謎。

結局、入れ替わったことは直ぐにバレ、唯一好意を抱いていたアシュからも、一生分の罵詈雑言を浴びせらるのでした。

『ブラフマン・ナーマン ~性春のファイナルアンサー~』予告編より

結局、作中でナーマンの性格が改善される様子は特にありません。
とはいえ、この話は年をとったナーマンが、当時の痛々しい自分の青春を供養しているような設定となっています。それだけが唯一の救いかもしれません…。

とはいえ下ネタだけでなく、ナーマンの妄想をアニメーションで表現するシーンや、インドの町を原付きで走るシーンもは、いかにも青春映画を観ているようで楽しいです。

リチャード・リンクレイターの『エブリバディ・ウォンツ・サム!! 世界はボクらの手の中に』とか好きな人はきっと楽しめると思います。
大学時代をまっとうに生きた人は大いに笑っても良し。色々思い出すのもツラい人は、センチに浸るも良しな作品です。ちなみに私はガッツリ後者の視聴者でした。

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