『メガ・シャークVSジャイアント・オクトパス』サメ映画界の大艦巨砲主義シリーズ

どうもこんにちはえのきです。

最近ね、思ったんですよ。ちまちまちまちま人が死ぬ映画ばっかり見てるな……って。もっとこう、世界をマクロに、巨大な視点で捉えないとな……って思ったんです。私。

大局的な目線で世界を見れる人間になりたい……
広い視野で世界を見れるようになりたい……
そのためには大きな物をもっと真剣に見た方がいい……

だから巨大なサメ、映画を紹介したい……!

そんなわけで今回は巨大なサメをチョイス。
シャーク・ネードを送り出したZ級映画界では有名アサイラム社の製作するサメ映画シリーズ第一作。

『メガ・シャークVSジャイアント・オクトパス』です。

前代未聞!大迫力モンスターパニック!(予告より)

大迫力……か、どうかには議論の余地がありますが『メガ・シャークシリーズ』なかなか好評(?)のシリーズのため既に四作出ています。すごいぞ!

惚れ惚れするシリーズだな……!

さて、本作のあらすじはこちら。

あらすじ

アラスカ沖、チュコト海にて航空ミサイル軍による低周波アクティブソナーのテストが行われていた。その日、氷壁が異様に崩れていた。一方海中で潜水艦による女性科学者のエマはクジラの観察を行っていたが海中に異変が起きる。ソナーテストによりクジラたちが暴走したのだ。
海中の生物の異様な様子を訝しんでいるとクジラたちが崩れつつあった氷壁へ追突をし始める。
崩れ落ちる氷壁!崩れ落ちた氷壁から現れたのは二匹の巨大生物だった!
謎の生物により破壊される海洋採掘場!謎の攻撃により航空中に粉砕される飛行機!
二匹により世界は混迷に落ちていく。
エマたちによりそれは過去に存在していた生物であることが判明する。
一匹は巨大な蛸。もう一匹はメガロドンを越す規格外の巨大サメ。
二匹の巨大生物は米軍の攻撃も通じない。やがてエマは日本人科学者のシマダ、恩師のサンダースと共に二匹を一箇所におびき寄せ、戦わせるという作戦を立案する……
今、世界の命運を握る壮絶な死闘が始まる!

『メガ・シャークVSジャイアント・オクトパス』の魅力は徹底した

「サメ!タコ!こいつらを巨大にさせれば最強!すごい!こいつらを戦わせる!これは傑作に違いない!!!!!!!!!ウォーーーーーーーー!!!!!」

と知能指数を前世に忘れ去ったかのようなサメ映画界の大艦巨砲主義的コンセプトでしょう。

とにかく大味。デカイ!スゴイ!カッコいい!力こそパワー!!そんな発想の元に二匹のモンスターが(その巨大さに反比例するかのように)チマチマと登場し、世界を混乱させていきます。

(C)2009, THE GLOBAL ASYLUM, INC.

深海から採掘場を破壊するジャイアント・オクトパス 

(C)2009, THE GLOBAL ASYLUM, INC.

「なんだありゃ!」飛行機に乗っていた男が見た衝撃的な光景……

(C)2009, THE GLOBAL ASYLUM, INC.

気を付けろ!サメは空にも来る!

サメ映画では人が切り株のようにバックバック喰われてどうみても作り物にしかみえない血がブシャー!っと出たり、バクバクいかにも「こいつはバカです」みたいなモブが死んでいくことが頻出ですが、『メガ・シャークVSジャイアント・オクトパス』は人間のような下等生物一つ一つの命などいちいち殺しません。徹底して巨大な物ばかり破壊していきます。圧倒的な存在の前に人間など所詮個別の命として認識されることなどないのです……なぜなら巨大なサメは巨大であるこそ崇高で美しく絶対的な神なので……(なぜサメがわざわざ空を飛んで飛行機を破壊するかは不明!考えるな!感じるんだ!)

話運びもそれはもうそれに準ずるようなB級……いやZ級具合。

「なんとなく気取ったクール(と演出していると思われる)な洋画っぽいセリフ回し」

(C)2009, THE GLOBAL ASYLUM, INC.

「とりあえず割と唐突にラブシーンを開始するエマとシマダ」

(C)2009, THE GLOBAL ASYLUM, INC.

そんな中でやたらそんなやりとりが続いていまいち出番の少ないメガ・シャークとジャイアント・オクトパス超巨大サメ&超巨大タコという設定故に出番を作れないんじゃ……と見ているこちらが不安になるところもチラホラですが、そんなチープ感が「そうそう、Z級ってこれこれこういう感じ……」という妙な安心感を与えてくれます。本当です、こういうの見ると心がスーっと落ち着くんです。信じてください。

また出番はいまいち多くないながらも「なんだよ全くサメもタコも出ないじゃん!」というほどではなく異様に潜水艦とかのシーンが長いことを除けば、タイトル通りにメガ・シャークもジャイアント・オクトパスも登場し、クライマックスは二匹の頂上決戦となるのでタイトル詐欺ではないあたりも比較的安心して手に取れるサメ映画と言えるかもしれません。

サメ映画の人がバクバク喰われる!という側面というよりも異様な怪物としてのサメをインフレさせたモンスターパニックサメ映画!というノリです。

「こういうのだろうな」という感じがそのまんま出てくるところもありますが、ある意味アイドルであるメガ・シャークとジャイアント・オクトパスがちゃんとメインに据えられた物語が展開されるので「今日はなんかサメ映画見てみようかな!」という気分の時にとりあえず手を伸ばしてみるのにはいいサメ映画ではないでしょうか。巨大な目線で海を、世界を、宇宙を、真理を見ていきましょう!

それではまた次回!

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