殴って後ろに下がれ! 良ゴジラゲーム『超ゴジラ』

超ゴジラ』(1993年)

今月はなんの映画の話をしようかなぁ〜ッと考え始めてふと思う。映画そのものじゃなくて映画派生のおもちゃとかゲームとか、そのあたりの話をするのもおもしろいかもなあと。

 そこで今回のネタにしようと思いついたのが、私の大好きで変でめちゃかっこいいゲーム『超ゴジラ』だ。いやこれね……いいゲームなんだよ! マジで。でも変。変でいい。とてもいい。

’93年までのVSシリーズの怪獣が勢揃い

 このゲームはVSシリーズ華やかな1993年に発売されたスーパーファミコン用ソフト。登場怪獣もキングギドラ、メカゴジラ、ビオランテ、バトラ、メカキングギドラ(+本作独自怪獣2体)という感じでVSシリーズからほいほいとチョイスしている。 

 本作の見どころはなんといってもハチャメチャにかっこいいグラフィックで、遊べば遊ぶほど無限に怪獣のかっこいいドット絵がグワーッと現れてかなり「スーファミのドット絵最高!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」ってなれる。

やたら美麗なカットインのビジュアル! これを見るためのゲームと言っても過言ではない

 BGMや効果音もかなりよくできてて、オープニングではおなじみのゴジラのテーマソング(♪チャ〜ン チャチャッチャ チャッチャ〜のほう)を流しながらゆっくりとゴジラを足から見上げていき、顔がフレームインしたかと思うとゴジラの咆哮! タイトルロゴ! そして流れるハイテンポアレンジの「怪獣大戦争マーチ」! アギャギャギャ!! かっこよすぎるだろ。起動するとまずここでシビれすぎて磁力を帯びてしまい、メカゴジラの首を引きちぎる羽目になる。注意しよう。

 登場怪獣はVSシリーズから取りつつ、ストーリーは本作独自のもので、宇宙人が怪獣を操って襲いかかってくるのでこっちもゴジラを操って対抗だ、というどっちかというとなんか昭和ゴジラでこんなノリの話あったなみたいなつくりになっている。操られてよわよわ人類にいいように使われちゃうゴジラかわいそう。お前らは怪獣のペットなのに……。

 というわけでプレイヤーはスーパーXⅡに乗り込み、防衛庁の仲間たちとともにゴジラを操って地球(というか日本)を救うため戦うのだ。

すごい変なゲームシステムに慣れろ!

 と、ここまでかなりかっこいいかっこいいと褒めそやしてきたが……冒頭触れたとおり、かなりこのゲーム「変なゲーム」でもある。私はそこが好きなところでもあるんだけど。

移動パートの画面。下半分がマップで、青丸がゴジラ、赤丸がステージボスとなる敵怪獣だ。やたら抽象的

 本作は大きく「移動パート」と「戦闘パート」のふたつのパートに分かれている。ステージがスタートするとまずは「移動パート」。上画面がゴジラの現在の様子をビジュアルで表しており、下画面が全体マップで青い丸がゴジラ、赤い丸が敵怪獣となる。敵怪獣に向かって進軍し、途中にあるアイテムを回収したり、敵宇宙人操るUFOや戦車を撃破したり、それによって傷ついた身体を回復マスで癒やすのが移動パートでのタスクだ。すげえのは回復マスで、向かうと突然放射能施設が現れ、ゴジラに向かって制御棒が伸びてエネルギーを与える。この放射能施設は大阪や新宿のど真ん中にも現れ、常にゴジラを癒やすために雌伏の時を過ごしている。

 「移動パート」で敵怪獣に接触すると「戦闘パート」、いわゆるボス戦が始まる。ここで怪獣を撃破できればステージクリアなんだがこのシステムがマジでわけがわからなくてすごい。画面はいっけん格闘ゲームのようなレイアウトなんだがシステムはまるで異なる。画面にはものすごい勢いで増減を繰り返す青と赤のゲージがあるが、これは体力とは関係ない「闘争本能ゲージ」と呼ばれるもの。体力は顔の横にある数字で現されている。

 で、この闘争本能ゲージが戦闘パートの鍵を握ってるんだけどマジでここからがヘン。闘争本能ゲージは基本的に後退するほど上がりにくく、前進するほど上がりやすくなっている。ある程度全身しつつ闘争本能ゲージが溜まった「ここだ!」というタイミングでXボタンを押し、ゴジラパンチを浴びせる(?)。すると画面中央のウィンドウが展開し、中から謎の絵が現れるのでゴジラを後退させる(??)。中央の絵はそれぞれゴジラの繰り出す技を表しており、これは闘争本能ゲージが高ければ高いほど、後退すればするほど強力な技が出るようになっている(???)。敵の攻撃のスキをついて、うまくゴジラを後退させるのが本作の戦闘のコツだ!(????)

 ……って感じなんだけどマジで意味わかんなくないですか? ゴジラ洗脳したときになんか脳に悪い影響出たんじゃないの? とはいえあまりにも絵面や音がかっこいいので慣れてくればこの変さはぜんぜん許容できていくのでご安心ください。そういうものなんだわ。ヘンだけどな。

 また、最終局面では激化するバトルに対抗するためゴジラがパワーアップする。その名も「超ゴジラ」。なんてこった、ゲームのタイトルは伏線だったのか! その姿は眉間から角が映え、ムキムキになり、肩もものすごい盛り上がるというかなりはっちゃけたもの。かっこいいんだけどさ。

 「なんかスペースゴジラに似てんな」と思った人類は鋭くて、実際スペースゴジラのモチーフはこの超ゴジラだったりする。

 この超ゴジラ、戦闘力も激烈パワーアップしていて通常パンチはバーンナックルになってるししっぽからは光弾を飛ばすし終いにゃ腹からビームを発射すると既存のゴジラ像からはかなりかけ離れたものとなっている。とはいえこのゲームにドハマリしてると「やったー! かっこいー!」としか思えないステキさがある。傍から見ると相当ヘンだけどな。超ゴジラ、かっこいいので立体とか出ないかな〜。

カットインがバンバン出るタイプのゲームもっと出てほしい

 しかしへンなゲームではあるんだけどさ、こういう「かっこいい絵を見てくれ!」ってカットインをバンバン出すゲームって好きなんだよな。スーファミの『幽遊白書』とかさ。こういう仕組みにしておくと戦闘のテンポも気にならずにバンバンかっこいい画面出せるしキャラゲーにも向いてると思うんだけど意外とフォロワー無いんだよな。仮面ライダーとかこういうシステムで出したらアツいと思うんだけどな〜。

 そんなわけでヘンなゲームだけどたまらなくかっこいい『超ゴジラ』、オススメです。とくにプレミアついてたりもしないのでかんたんに手に入れられるよ。なぜか2020年に突然サントラが発売されたりもしたんだけど、良質なBGMが楽しめるのはもちろん、開発裏話なんかもたっぷり載っててこちらも合わせてオススメしておくぜ。それじゃあな。

久々に遊びたくなってAmazonで買ったら前の持ち主の名前が刻まれていた

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マシーナリーとも子
『アイドルマスターシンデレラガールズ』の池袋晶葉ちゃんを愛する殺人サイボーグVTuber。暴力が出る映画は好きだけどグロいのと怖いのはイヤな繊細さを持つ。2019年いちばん興奮した映画は『仮面ライダージオウOverQuatzer』。いま一番BD化してほしい映画はチャウ・シンチーの『食神』

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