のむコレ2020必見映画「屋根裏部屋の花たち」/禁断の近親相姦映画、秘密の感想文

こんにちは、映画好きOLの常世モコです!
この度シネマート新宿/心斎橋にて行われているイベント「のむコレ2020」で上映予定の映画『屋根裏部屋の花たち』をPRすることになりました!一足先に映画を観せていただきましたので、この作品について紹介します。こっそり感想を語りたい、禁断の近親相姦ゴシック・ロマン映画です!

のむコレ2020上映作品「屋根裏部屋の花たち」作品紹介

この作品はVCアンドリュース原作の累計4000万部発行の人気ホラー小説が原作です。
今では原作和訳本が絶版となり映像のソフト化もされていないレア作品ですが、事前に調べたところ日本の地上波で流れたことがあるらしく、色々な方のレビュー投稿に「どうにも忘れられない作品なんだ!」という熱のこもった意見が散見されました…
どんな映画か若干身構えつつ鑑賞したこの作品、ドロドロしているのにどうしても覗き見たいと思ってしまう美しいゴシック・ロマン映画でした!監禁、体罰、近親相姦、衝撃のラスト…と、起きる出来事のパンチが効いている上に一つ一つがそれなりに大げさ(いい意味で)で昼ドラ的魅力のある映画でした。
耽美でゴシックな世界観や刺激的で危ういものを覗き見したい、ちょっぴりやましい心の微熱を抱えた大人たちに推したい映画です!

『屋根裏部屋の花たち』のストーリー

舞台は1950年代のアメリカ。とても美しい4人の子供たちが中心の物語です。
4人の子供たちは父の突然の死をきっかけに、母が結婚以降絶縁状態だった祖父母のとんでもなくデカいお屋敷に住むことになりました。

4人の子供たちとものすごく無表情な執事・ジョンの背中

母は子供たちに「祖父母との関係を回復して相続権を得るからそれまで待っててね」と告げるのですが、子供たちはある理由で祖母によって監禁されてしまいます…
なんと子供たちの父は、母にとっての”叔父”だったのです!!近親相姦によって生まれた子供たちの存在を祖父に隠そうと、祖母は子供たちを閉じ込めたのでした。
祖母は序盤とにかく母親にキレており、禁じられた結婚の罰を与えようと鞭でメッタ打ちにしたりします。派手で真っ赤な生傷が恐ろしかった。

ものすごく厳しい祖母。目力がのある美人で毎日ほぼ同じ服を着る。時々神に祈っている。

子供たちだけの屋根裏生活が続く中、とある理由から段々と母は屋根裏に顔を出さなくなります。肝心の長男はもっと早い段階でこの異変に気付くべきだったのですが、ギリギリまで母親を擁護し続けます。なんでだ!!!!

ママも若くてきれいですが…

ついに充分な食事も与えられなくなりやせ細った末っ子が体調を崩し、この展開の本当の理由に気付いた兄妹はいよいよ屋敷を抜け出そうと立ち上がります。そして、物語はラストにかけてさらに予想外の展開へと進んでいくのでした…。

『屋根裏部屋の花たち』ひっそり語りたい感想文

このドロドロとした映画の感想は絶対ひっそり語り合うのに適しているので観た方と語り合いたいところですが、ここでは私が小声で話したい本音の感想を書かせてください。

陰湿でねっとり重たい展開の映画ながらひんやりとした画が終始美しく、目が離せない展開も相まってあっという間に観られました。近年『フッテージ(12)』や『ペットセメタリ―(19)』等のホラー映画でも活躍するクリストファー・ヤングさんによる美しくてちょっと不穏な音楽もよく、ラストも後味悪いながら謎の爽やかさもある癖になる映画でした!とにかく子供たち、本気で幸せになってほしいな…(小説の方はこの後の展開がめちゃくちゃドロドロらしい)

屋根裏で兄弟姉妹が手を取り合って逆境に立ち向かうところは『レモニー・スニケットの世にも不幸せな物語』を思い出しました。小学生の頃に本で読んで気に入り「私ももっとたくましく頑張らないと!」と勇気をもらっていた作品です。次々起きる不幸は目を背けたくなる一方で目が離せないものですよね。

「近親相姦」というテーマの大きさに気付いてから作品を見る目が変わっていくのも面白いです。冒頭父が娘にプレゼントを渡すときの距離感、祖父が母を触るときの手つきや子供たち同士の視線の熱にも「もしかして」という気持ちが湧いてきたり。母や祖母の立場についても想いを巡らせると、屋敷の中に渦巻く高濃度なドロドロ成分に酔っ払いそうになります。

母の表情の変化にも注目です。子供たちのお芝居にも泣かされたな…
ゴスで耽美な世界が好きだった中高時代の私には確実にグサッとくる作品で、心の中の引き出しを久しぶりに開くような感覚になりました。ロリータ服を着て三島由紀夫とか古屋兎丸とかをガンガン読んでたあの時期にこの映画と出会っていたら、確実にどっぷりハマっていたな…

飢えて体調を崩した弟に兄が自ら腕を切って血を飲ませるシーンなんかは、かなりドキッとする耽美なシーンでお気に入りでした。他にも危うい魅力にハッとさせられたのですが、この感情は心の奥にしまって秘密にしておきたいと思います。

「屋根裏部屋の花たち」が気になった方はぜひ、この機会にぜひ映画館でご覧になってください!観た方の感想も聞いてみたいです。私も映画館で観るのが楽しみ!

のむコレ2020 開催概要・『屋根裏部屋の花たち』公開日程

「のむコレ」とは

ヒューマントラストシネマ渋谷とシネ・リーブル梅田の「未体験ゾーンの映画たち」や、新宿シネマカリテの「カリテ・ファンタスティック!シネマコレクション®」(通称:カリコレ®)に続けと、一昨年立ち上がった新たな劇場発信型映画祭「のむらコレクション」(通称:のむコレ)。

シネマート新宿/心斎橋の番組編成担当・野村武寛(のむらたけとも)氏が、アジア映画に強いシネマートらしく、韓国・中国・香港は勿論、世界中から話題作をいち早く集めた、要チェックなレア作品が目白押しの映画祭です。

シネマート新宿
12/4(金)〜12/10(木)、12/20(日)、12/23(水)、12/24(木)

シネマート心斎橋【公開終了】
11/6(金)〜11/12(木)

おまけ

はじめてのPRということで、ちょっとドキドキしながら記事を書きましたー!!!!
映画の告知に関わらせていただけるのはとっても嬉しいです!

今回のお話はアムモさんという配給会社さまからいただいたということで調べてみると…

めっちゃホラー!!!!!!!!!
大の大人なのに、大河内さん(ムービーナーズ編集部)に「私おばけが怖いのですが、これ担当しちゃって大丈夫でしょうか?」と確認してしまいました。笑(大丈夫でした!

ラインナップを見てみると『ブラックシープ』や『処刑山2』の国内版ソフト化などをされている配給会社さまとのこと!気になった方は是非「のむコレ」でアムモさんの作品を観てみてください!!

私は「私の愛したおじさんたち」シリーズが気になるので、今度観てみたいと思います!
では!!

常世モコ

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