どうも、ゲル山ゲル子です!
ネトフリが日本の漫画アニメを実写化していく流れは前からあったんですが、バイオハザードやカウボーイビバップのように明確な失敗作が続いてる印象が強い。
特にカウボーイビバップは国内外のファンから酷評されたのは記憶に新しい。
ところが、ハッキリ言って全然期待していなかったワンピースが良作という事もあり実写幽遊白書も少し期待が膨らんでいた。
まぁ、どちらかというと小さい滝藤賢一のビジュアルの面白さがSNSでネタにされてたぐらいだけど。
配信開始と同時に早速観てみたんだけど、これがまぁよく出来ている!
正直、公式が出している動画の切り抜きだけではその良さが全然表せてない。今回はドラマ版幽遊白書の素晴らしかった点、SNS等ではあまり言及されていなかったダメだった点を紹介していきます。
SNSでもバズったアクションシーンの良さ
これはX等でバズっていたので知っている人も多いかもしれませんが、兎に角アクションシーンが素晴らしい!
序盤のボス戦である剛鬼戦は魅せるタイプのアクションではなく、空間と場所と物をしっかり利用しながらもテンポのあるカンフーアクションのような気持の良いアクションシーンだった。
それだけでなく、剛鬼という異能の存在の恐ろしさもそこにしっかりと加わっている。
剛鬼はその名前の通り赤鬼のキャラクターで分かりやすくパワーキャラ。幽助を片手で持ち上げ車をひっくり返すような怪力と、その体躯に似合わない俊敏性も持っている。
まだ力を上手く発揮できない幽助が戦う相手としては完全に格上、攻撃がまともに当たったら恐らく致命傷。それに納得を持たせるだけの緊迫感ある戦闘シーンはYouTubeで観れるのが勿体ないぐらい序盤の見せ場だ。
しかし、実はアクションが良いのはこの剛鬼戦より後の3話以降でもずっと続いていく。
攫われた螢子を救うために、平成仮面ライダーで使われてそうな場所で飛影と戦うシーンでは、幽助が成長したのもあり互角の戦いが見れる。
勿論、それ以降の武威や鴉、戸愚呂兄弟との闘いはCGも駆使しながら非常に見ごたえがある。
戦闘シーンが話数を追いながら段階を踏んで異能寄りになっていくので、5話という短めの作品にもかかわらずここら辺の唐突感を薄くしている。
19巻を250分に…
唐突感がないと言ったが、実はこれあくまで原作の視点を抜いた場合。原作は週刊少年ジャンプで5年連載、アニメですら2年以上放送して全112話と短い作品ではない。
戸愚呂と決着のつく暗黒武術会編ですらアニメでは60話までかかっている。それを約50分の5話に収めているのだから、原作視点から見たらぶっ飛んだ事をしているのは間違いない。
実際、ゲル子の好きな妖魔街の四聖獣たちは影も形も無くなってしまった。見たかったよ…七獄暗黒雷光波…
とはいえ、単体作品として観た場合の19巻を250分に収める力は素晴らしい。
19巻を全て分解し、原作の要素を抜き出して再構築されている。19巻というと仙水編や魔界編要素無かったじゃん!みたいに思う方もいるかもしれないが、実はドラマ版の左京はもう穴を小さいながらも開けている。その影響で魔回虫が人間に取り付き、そのせいでトラックに轢かれ幽助は死亡することになる。
そう、原作にも無かったようなラストバトルに繋がるような因縁が魔回虫によって生まれているのだ。魔回虫自体は前述した迷宮城編に出てくる朱雀が虫笛で操ったりしていて序盤から出てきてはいるんだけど、出方は仙水編の魔回虫そのもの。
薄い所で言えばこのぐらいの持ってきかただけど、一番のメインは闇の三大秘宝編と垂金の屋敷編を混ぜたものになっている。この混ぜ方も本当に素晴らしく、原作で飛影は降魔の剣を使い自分に従う妖怪軍団を作ろうとしているという…後の飛影からは考えられないような野心家というか、如何にもな悪役ぶり。
しかし、ドラマ版では降魔の剣を自分に使うことで邪眼に開眼(原作でも攫われた螢子に邪眼を作っていた)し、その力で雪菜を探そうとしていた。そうやって雪菜を食い物にしている垂金へとスムーズに繋がっていくのは、本当にお見事。
ストーリーの繋げ方だけではなく降魔の剣の特性を原作から変えず、飛影の性格をしっかり固定させることに成功させている。
こういった「省略はあるけど、再構築する時に変形は極力させない」という上手さはドラマ版ワンピースと同じ。
そのワンピースと違うのは、再構築をもっと骨組みからやっているという点だ。普通の考え方なら5話までに収まるような話を選定して、それを原作に沿って省略する。だが、幽遊白書は19巻の中から拾える要素を全部バラバラにして組み直すという作業をしている。
だからこそ、原作にも無いしっかりした部分が存在している。
非常に危うい作り方ではあるんだけど、今回はそれがドハマりした。成功したんだから良いよね。
明確にダメな点も無くはない
ここまでべた褒めしたけど、実際このドラマにはいくつかダメな部分が存在する。
その一つが演技や演出が非常に記号的でダサい。このドラマに限らないが、00年代から進化していない邦画の悪さが出てしまっている(邦画全部に言えるわけじゃないけど)
これにプラスして衣装や見た目がかなりコスプレ丸出し。服の生地の質感や使用感のなさも邦画の実写化系の悪さが出てしまっている。
そして、その二つが悪い相乗効果を生み出してしまっている。記号的な演技、コスプレ的な衣装が合わさりアニメのパチモノというか…折角美術やアクションの良い実写化なのに、質の悪いアニメの偽物みたいなものが染み出してきてしまった。
ワンピースはその点衣装や空気感に気を使っていて、キャラクターが崩壊しない程度に人間らしさを増すことによってアニメの偽物にならないラインを上手いこと守っていた。
この辺は明確にワンピースより劣っていて、手放しでおすすめ出来ない点の一つでもある。多分、これがキツくて視聴できないという人も全然いると思う。そのぐらいキツい。
しかし、それさえ乗り越えれば面白い作品を作れるのを証明して見せたので、衣装や記号的な演技・演出を変えられるかが今後の日本のアニメ・漫画実写化の課題点に感じた。
シーズン2は無くても良いぐらいの清々しい出し切り
暗黒武術会編以降の話は結構丸々残ってはいるんだけど、個人的には続編が無くてもいいぐらい出し切った作品だった。
飛影は邪眼を自分で手に入れたので魔界整体師の時雨もいないし…なんなら暗黒武術会をしていないので、そのあたりのキャラクターは全員いない。穴に関しても今回でやって未然に防いだので、仙水編をやって同じことやると二番煎じになる。実は後ろに繋がる要素があまり残っていない。
それ以上に5話にこれでもかと幽遊白書の要素がミッチリ詰まっているのでもうおなか一杯!
ここで一端終わりにして、まだまだネトフリには実写化待ちのタイトルがあるのでそれを待とう。
実写ではないが「機動戦士ガンダム 復讐のレクイエム」も発表されたばかりで、このネトフリによる日本のコンテンツリメイク快進撃がいつまで続くのかが見ものだ。
幽遊白書はNETFLIXにて配信中!
URL:https://www.netflix.com/title/81243969
どうも!ゲル山ゲル子です! 皆さんはワンピースって知ってますか? ワンピースは1997年から週刊少年ジャンプで連載してる、100巻以上続く大人気漫画ですね。ゲル子も勿論読んでる…というか毎週ジャンプを購読しているので最新の所まで追っ[…]
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