タイトルがハッシュタグになっている通り、SNSが重要な要素となっている『#生きている』が、9月8日からNetflixで独占配信を開始した。
『新感染』や『キングダム』など一風変わったゾンビ映画を生み出し、世界的にヒットしている韓国ゾンビ映画だが、本作『#生きている』ではSNSで情報集し、ドローン等の道具を使ってサバイバルするデジタルネイティブな若者が主人公という点と自宅を中心に物語が進行するという点が特徴となっている。
『#生きている(英題:#Alive)』
![](https://m-nerds.com/wp-content/uploads/2020/09/スクリーンショット-2020-09-10-5.10.00-1024x640.png)
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主演は『国家が破産する日』や『バーニング 劇場版』のユ・アインで、序盤はほぼ主人公ジュヌの自宅内と自宅から見える景色で進行するため一人芝居状態なのだが、ベテラン俳優ユ・アインの鬼気迫る演技によって物語に引き込まれる。
ゾンビパニックから集合住宅に籠城という設定は『ベルリン・オブ・ザ・デッド(Siege of the Dead)』を彷彿とさせる設定だが、序盤の主人公1人でSNSやドローンを用いて奮闘する様子は本作独特のもので、現在のコロナ禍とリンクする部分もあり、主人公の孤独に共感できる部分も少なくない。
中盤以降、パク・シネ演じる生存者ユビンとの交流が生まれ、共にサバイバルする展開になるが、斧やロープなどのツールを駆使するアナログ派なキャンパーというデジタルネイティブな主人公と対照的なキャラクターとの協力が面白い。
余談だが、2人の交流の中で『パラサイト』にも登場した料理「チャパグリ」1が登場する。日本語字幕では「ジャージャー麺にラーメンを混ぜると最高」と表示されよく分からないことになっているが、これは「チャパグリ」のことである。
また、本作の特徴として、大ヒットした『新感染』とも共通するポイントだが、ゾンビの造形・挙動が非常に不気味で恐ろしいことが印象的だった。さらに走るタイプのゾンビなので、大量の走るゾンビとの攻防は非常に緊迫感がある。
終盤は目新しさが減ってしまうものの、タイトルの回収は気持ちよく、序盤の雰囲気や全編通したユ・アインの演技は非常に印象的で引き込まれ、パク・シネ演じるユビンとの掛け合いも面白い。
最近の韓国ゾンビ映画にハマった方や、ユ・アインファンの方に特にお勧めできる一作だ。
配信情報
Netflix映画『#生きている』
9月8日(火)より独占配信開始
監督:チョ・イルヒョン
脚本:マット・ネイラー
出演:ユ・アイン、パク・シネ
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原因不明の症状の人たちが攻撃を始めて統制不可能になるなか、データ、Wi-fi、メッセンジャー、電話の全てを切断されたまま一人でマンションに孤立したと思っていたジュヌ(ユ・アイン)の絶望が極に達した時、別の生存者であるユビン(パク・シネ)が現れる。他の誰かが生きているという事実だけでも希望を持てるようになった二人は、それぞれのやり方で危機に立ち向かおうとする。