2013年に公開され、その最高の映像で俺たちの精神を5歳児にしてしまった名作『パシフィック・リム』はご存知だろう。こんな記事読んでるやつは全員知っているだろうが、一応念のためざっくりと説明すると巨大怪獣を巨大ロボで撃退する最高最強のロボットアクション映画だ。
2018年には続編の『パシフィック・リム:アップライジング』が公開され俺たちの精神を再び5歳児にしたことも記憶に新しい。そして先日ネットフリックスによるアニメシリーズ『パシフィック・リム 暗黒の大陸』が発表された。間違いなくパシフィック・リムはまたしても俺たちの精神を5歳児にしてくれることだろう。今から楽しみすぎてよだれが出てくる。
さてこのパシフィック・リムシリーズにコミック作品があることはご存知だろうか。『パシフィック・リム:イヤーゼロ』『パシフィック・リム:ドリフト』の2作だ。両作とも小学館集英社プロダクションから邦訳版が発売されている。


「存在は知っていたけどそういや読んでなかったな~」という方も多いだろう。今日はこの2作を紹介したい。どちらも特に映画1作目が好きだった人には是非おすすめしたい。
パシフィック・リム:イヤーゼロ


まずはこちら、『パシフィック・リム:イヤーゼロ』だ。これは1作目『パシフィック・リム』の冒頭で猛烈なスピード感で描かれた「これまでのあらすじ」みたいな部分のエピソードがコミックになったものだ。
『パシフィック・リム』自体が「ロボアニメのラスト3話だけを映画にしました」みたいな話なので「もっと過去の話を見せてくれ」と思ったあなたのためのコミックだ。


初めて地球上に怪獣が現れた「Kデイ」のエピソードをテンドーの視点で描いたエピソード。未知の脅威に逃げ惑う一般人、そしてまだイェーガーも存在しない状態で人類が初めて怪獣を撃退するまでを描く。シリーズもの怪獣映画の1作目のようなエピソードで大変興奮する。建物を破壊する怪獣のアオリの構図は目に良い。


そしてイェーガー計画から最初のイェーガー開発までのエピソード。上は子供がロボットのおもちゃで遊んでいるのを見て「そうだ、でかいロボを作って怪獣と戦わせよう」と閃く最高のシーンだ。ここで「その手があったか」ってロボ作っちゃう人類本当に素晴らしいよ。


最高の思いつきからなんやかんやあって作られた最初のイェーガー「ブロウラー・ユーコン」の勇姿がめちゃめちゃかっこいい。試作機のためかシルエットが無骨で人っぽくないのが萌える。このイェーガーが作られるまでのエピソード、また『パシフィック・リム』シリーズに欠かせない要素「ドリフト」が生まれた経緯が描かれている。


『イヤーゼロ』には映画に登場したキャラクターたちもしこたま出てくる。現役パイロット時代のペントコスト司令官。かっこいい。


そして芦田愛菜さんが演じたことで有名な幼少期の森マコはアメコミだとこうなるのだ。ぜひ映画のめちゃめちゃ泣いてるシーンと見比べて欲しい。


そして映画冒頭で戦っていたベケット兄弟の活躍もたっぷり描かれている。もちろんみんな大好きジプシー・デンジャーもだ。
パシフィック・リム:ドリフト


そしてこちらがもう1冊のコミック、『パシフィック・リム:ドリフト』だ。こちらは映画1作目の冒頭で一瞬映っただけにも関わらずそのカッコ良すぎるデザインでめちゃめちゃ人気の日本製イェーガー、タシット・ローニンの活躍を描いたコミックだ。


かっこいい……両腕のブレードで怪獣をバッサバッサ斬り倒す細身の巨大ロボ。コミックでも精神が5歳児になってしまうのを感じる。いいよね第1世代イェーガー。


『ドリフト』には同じく日本の第1世代イェーガーのコヨーテ・タンゴも登場する。こちらも映画での活躍がほとんどなかったイェーガーなのでかなり嬉しい。


そして本作ではタイトルにもなっている「ドリフト」が物語のキーになっており、その描写がめちゃめちゃ美しい。オーストラリア出身のデュックと日本出身のカオリの意識が溶け合っていく様子がコミックならではの表現で描かれている。


もちろんイェーガーだけではなく個性豊かな怪獣たちもコミックに登場する。怪獣あってのイェーガー。怪獣あってのパシリムだ。タシット・ローニンを苦しめたラグナロク……アイタク……


そしてカメサン。なんなんだよその名前は。カメサン。アリな気がしてきたな。かっこいいぜ、カメサン。
コミック版パシフィック・リム、どちらもめちゃめちゃオススメしたい。しつこいようだが1作目『パシフィック・リム』が好きだったら絶対に興奮できる内容だ。『暗黒の大陸』までに過去作を見返す際にはぜひ一緒に手に取って欲しい。読もうぜ!!!!
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