現在Netflixにて配信中の『泣きたい私は猫をかぶる』は、愛知県常滑市を舞台としたファンタジーアニメです。
自由奔放な主人公”ムゲ”こと笹木美代(CV.志田未来)が、自身の家庭や恋心を寄せる日之出(CV花江夏樹)に、本当の気持ちをうまく伝えられない葛藤を描いています。
しかし、ネコになれる仮面を怪しげな猫店主(cv山寺宏一)からもらうと、ネコのほうが自分の気持ちを日之出に伝えられる事に気づき、いっそ人間なんてやめようか…と考え出す展開に。
まさにアニメ版 「 POISON ~言いたい事も言えないこんな世の中は~」的作品でもあります。
果たしてムゲは自分の境遇を諦めて猫の一生を選ぶのか?
それとも人間として日之出との恋を成就させるのか?
それは本編を見ていただくとして…。
実はこのロケ地となった愛知県常滑市が自宅から近いことが判明。
これまで聖地巡礼はおろか、ロケ地巡りさえもしたことがなかった筆者(インドア)ですが、「電車で行けるなら…」という軽い気持ちで決行。
小旅行気分で下調べもせずに挑んだ初めての聖地巡礼ですが、筆者は聖地巡礼を甘く見ていました。
今回は初めての聖地巡礼で気づいたこと、思わぬ失敗(メイン)をしたためます。
経験者は大いに笑い、初心者は反面教師にしていただければ幸いです…涙
【10月27日晴れ】いざ『泣き猫』の聖地へ!
『泣き猫』聖地巡礼は快晴の空の下スタート。
まずは常滑駅に到着しました。
この駅の改札も作中で登場しており、いなくなったムゲを日之出と太郎(正体は猫になったムゲ)が探すシーンで登場します。
ちなみにこの後ろは小さな商店街のようになっており、そのひとつが観光案内所として『泣き猫』の公式グッズを販売していました。
グッズには、作中で猫に化けられるお面もあります。
↑あのシーンの日之出の後ろはこんな感じ。
早速、観光案内所にて「ロケ地探訪マップ」を入手。
マップには作中で印象的なシーンのロケ地を21箇所載せる、かなりのボリューム。
日帰りなので滞在時間は4時間弱。
果たして全て回りきることはできるのでしょうか…。
マップに従って『泣き猫』の名所を巡ります
私はてっきり、アニメの聖地巡礼はさくさくロケ地を見つけて、写真も撮ってハッピー!みたいなノリだと思っていました。
しかし私は聖地巡礼を甘く見ていました…。
常滑市には「やきもの散歩道」なるものがあります。
上記地図にある茶色いルートを沿っていけば、おのずと名場面(主に日之出と太郎がムゲを探すシーン)の聖地巡礼ができるになっていました。
でもことはそんなに簡単な話ではありません。
①やきもの散歩道は坂が多い
この茶色いルートとなっている「やきもの散歩道」は坂が多く、日ごろ家にいる人にとってはなかなか行ったり来たりを繰り返すと大変です。
アニメでは日之出が雨の中「やきもの散歩道」を探し回りますが、冷静に考えると坂が多い上に、足元が悪い中で探せる体力と体幹がすごい。
②地図には載らないほど細い道が無数にある
「やきもの散歩道」には人1人しか通れない程の細い道がたくさんあり、細すぎて地図に載っていない道もあります。
筆者のように徒歩2分の道でさえgoogle mapで経路検索するほどの方向音痴は、まず地図がわからない。
しかし!「探訪マップ」には住所が載っているロケ地もあるので、地図が読めなければgoogle mapで経路検索すればいいじゃない。
ただ筆者の場合、何故か経路検索して移動したら元の場所に戻るという怪現象が起きました。それくらい本当に色んな道がありました。
昔は「地図が読めない男はモテない」と言われたそうですが、時代が時代なら一生童貞です。
③ルート配分が重要
「やきもの散歩道」以外にあるロケ地はそれぞれ離れているので、時間配分やルートも重要です。
筆者は気の向くまま巡っていたので、20分くらいかけて移動した場所もありました。
ただここのロケ地はアニメだと通学路のシーンだったので、この距離感が「田舎あるある」っぽくていいな…と謎にほっこりしていました。
…なんだか筆者がキツイと感じた点ばかり羅列してしまいましたが、平日でも若い人が聖地巡礼している姿を見かけました。
何より苦労したぶん、目的の聖地にたどり着けたときの達成感はたまりません!
個人的には通学路の途中で登場するY字路「散歩道Bコースいちき橋東」を見つけたときが一番感動しました。
実際に訪れた『泣き猫』ロケ地をご紹介
今回は「探訪マップ」に掲載されている21箇所中、印象的だった7つのロケ地をまとめてみました。
すでに『泣き猫』を見た方は、実際のシーンと照らし合わせてご覧下さい!
1.「散歩道Bコースいちき橋東」
作中でムゲと親友の頼子が通るY字路。下校中に2人が別れる道として何度か登場します。
真ん中にあるのは小さな祠です。
ちなみにムゲの帰り道(右側)は「やきもの散歩道Bコース」でした。
2.「いちき坂」
坂です。写真を撮った場所は歩道が狭い上に縁石がないので、撮影の際は車に注意しましょう。
この画像の「いちき坂」から見て左手に進むと、「散歩道Bコースいちき橋東」にたどり着きます。
3.「廻船問屋瀧田家の塀」
太郎が日之出の言葉を思い出しながら歩く場面で見られる塀。
この「廻船問屋瀧田家」は9時30分〜16時30分まで「やきもの散歩道Aコース」の通路として通り抜け可能です。
塀は結構高い位置にあるので、作中の構図を再現するには自撮り棒が必要かも。
4.「彫刻のある商店街駄菓子屋前」
ムゲと頼子がアイスを食べるときに座っていたベンチ。
作中や「探訪マップ」の写真ではかなり色あせていますが、当日はペンキが塗り直されたようでピカピカになっていました。
ただ、原作の雰囲気がなくなっているような気も…。
5.「神明社参道」
作中の冒頭で、ムゲが猫店主と出会うシーンで登場。
入り口が2つあり、作中のモチーフとなった場所は下画像の階段を上がるとたどり着けます。
この道は10月も終わりなのに、めちゃくちゃ虫が多かったです。虫嫌いは虫除け必須。
神社では『泣き猫』デザインの御朱印帳を販売していました。
6.「登窯広場」
作中何度も登場する青いモニュメントと、『泣き猫』の聖地巡礼なのに『アングスト/不安』の「犬無事」Tシャツを来ている筆者。そういうところだぞ。
右奥に見える長い塔のようなものが「登窯」で、この近くには展示施設もありました。
後ろには、太郎が猫店主に追い回されるあの場所もあります。
猫目線だと長く感じますが、人間だとあんまり長くはありません。
あのシーンは”猫”的にリアルだったのか…!
『泣き猫』の聖地巡礼が教えてくれたこと
当たり前かも知れませんが、観光と聖地巡礼はやはり違うのだなと痛感しました。
作品のロケーションは、その場の知名度以上に、監督や作家にとって思い入れのある場所であることが多く、かなりローカルなことも珍しくありません。
『泣き猫』でも、柴山監督が幼少期に過ごした場所が登場しています。
わたしはこの点に気づいていなかったこともあり、だいぶ「聖地巡礼」を甘く観てしまっていたのでしょう…。
今回はあえて他サイトで情報収集をしませんでしたが、調べてみると一箇所ごとに行き方や写真を掲載している、有益すぎるサイトがあり驚きました
一体どれだけの労力と時間が費やされているのか…運営者には頭が下がります…。
なんなら「はじめての聖地巡礼レポ」じゃなくて、「聖地巡礼」の玄人にインタビューしたほうが面白い気も…。
こうしたサイトがあることも、聖地巡礼にロマンが詰まっている証拠でしょう。
実際に、画面越しに見た世界観を目の当たりにするのはかなり感動的です。
その道を極めたりする人がいるのもうなずけます…!
初心者の方はこんなふうに(↑)ならないように、ちゃんとした準備をするのをおすすめします。
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